セブ島のデザイナーとして第一線で活躍する神子愛香さん「デザインの教育を通してフィリピンに新しい可能性を」

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こんにちは!
BEYOND THE BORDER ライターのペクです!

今回はフィリピン・セブでデザイナーとしてご活躍されている神子愛香さんにお話を伺ってみました。
セブ留学を機に、東南アジアでデザイナーとして働くことに関心を持ち始めた神子さん。

すべての人に新しい可能性を作り、選択肢を広げたい

その強い思いを胸にセブへ渡り、現在では株式会社モンスター・ラボのセブ拠点にてデザインチームのリーダーを務める傍、新しく立ち上がったデザインスクールであるモンスター・アカデミアの運営にも携わるなど、多岐にわたってご活躍されています。

私が今回モンスター・アカデミアでデザインを学んだ際、講師を務められていたのが神子さん。
授業では日々それぞれの生徒さんが制作したデザインを冷静沈着に分析し、丁寧かつ的確なアドバイスを下さるクールな姿が印象的でした。

そんな神子さんですが、普段はどんな思いでお仕事をされているのでしょうか?
デザイン教育への熱い思いはもちろん、ご自身の経験を踏まえ、海外で働く上で長期的なビジョンの大切さについてもお話をして下さっています。
海外就職をご検討の方は是非ご一読下さい!

 

神子愛香さんとは?

神子愛香さん プロフィール
東京工芸大学卒業。大学卒業後は東京のデザイン制作会社でグラフィックデザイナーとして4年間勤務。退職後2016年10月から3ヶ月間フィリピン・セブで語学留学。滞在中にデザインスキルの教育を通して将来の可能性を広げることに貢献したいと思ったのを機に、2017年05月に株式会社モンスター・ラボ セブ拠点に入社。現在はフィリピン人デザイナーの育成、アートディレクターとしてデザインに携わる傍、2019年02月に開校したモンスター・アカデミアの運営にも携わるなど、多岐に渡って活躍中。
※本プロフィールは神子さんのポートフォリオ(紙資料)より抜粋・編集して使用

 

元々海外にはご関心があったのですか?

 

海外旅行が大好きで、海外には元々関心がありました!
大学時代にアートを専攻しており、好きなアーティストの個展や美術館、ゼミの先生に紹介をして頂いた方のアトリエを訪れる目的でヨーロッパを中心に廻っていました。
普通の旅行というよりはアートを軸にした海外旅行という感じですね。

 

学生時代から既に海外に目を向けられていたんですね。
大学卒業後の就職は日本でされたんですよね??

 

中学時代から絵を描くのが好きで、よく教科書の隅にタイポグラフィ(文字を効果的にデザインすること)や自分でデザインしたフォントを描いていました。
その頃出会った大好きなアートワークがきっかけでグラフィックデザイナーを志すようになったんです。
大学卒業後はその夢を叶えるべく、東京の制作会社でインターンからキャリアをスタートさせ、契約社員・正社員とステップアップしながら4年間勤務していました。

 

「想像の範疇を一度超えてみたい」一歩踏み出したセブ留学

 

夢を叶えて順調にステップアップする中でのセブ留学。何かきっかけがあったのですか?

 

私がセブに訪れた2016年は、私がちょうど4年間勤めた制作会社を退職し、転職するタイミングだったんです。
もちろんデザイナーの仕事には誇りを持っていたので、転職後もどこか別の会社で仕事を続けるつもりでした。
ただ、仮に別の会社に移っても毎日遅くまで働き、自分の時間が無いという状況が容易に想像できたんですよね、その想像の範疇を一度超えてみたいと思いました。
その一つの手段が私にとって留学という感じでしょうか?

 

日本でのお仕事、かなり大変だったんですね・・・
留学先はいろいろ考えられたと思うのですが、なぜセブへ?

 

元々は憧れの地であるロンドンでワーキングホリデーをしたかったんですよ。
留学に行くとしてもデザインとは関わっていたかったし、イギリスの音楽や文化、アートが大好きだったので。
その夢を叶えるために、まずはセブで3ヶ月間英語を勉強することにしました。

 

そうだったんですね!セブ留学後はイギリスへは・・・?

 

結局イギリスへは行きませんでした。
最後の1ヶ月で「デザイナーとして東南アジアで働きたい」というマインドに変わったので。

 

「選択肢がないなら作ればいい」きっかけは”I have no choice”への違和感

セブ留学中にデザイナーとして東南アジアで働きたいと感じたとのこと。
そのきっかけは?

 

日本のデザイン制作会社に勤めていた頃、NGO団体のデザインブランディングを担当していたんです。
依頼される制作を通して、貧困層の子供たちの支援方法や貧困層の暮らしを知っているつもりでした。
ただ、制作を通して知った貧困層のイメージと実際にセブで出会った方々の印象が全然違ったんです!

制作をしていた頃は「恵まれない子供たちのために今すぐ支援を!」のような危機訴求的な内容が多かったんですね。
実際にセブに来て貧困層と言われる方々と出会ったとき、そのような危機訴求のマインドとは全く違ったのがすごくショックで!

 

なるほど、そうでしたか・・・。
元々持っていた貧困層のイメージと現地のリアルな状況にギャップを感じたんですね。

 

そうなんです!
その上、彼らと過ごす中で度々耳にしていた言葉があって。
それが・・・I have no choice”でした。
お金や時間がないから、家族のために働かねばならないから、できないんだと。

私、この言葉にすごく違和感があったんですよ!
金銭的に難しい面があるのはもちろん理解できましたが、選択肢がないなら作ればいいし、そこで将来を自らの力で切り開く可能性を諦めるのは勿体無いと思いました。

この言葉を多々耳にするうち、彼らに必要なのは金銭的な支援ではないと思って。
私は教育を通してマインドを変えてあげることで、持続可能な支援をしていきたいと思いました。
教育にもいろいろありますが、私自身がデザイナーだったので、デザインを教えることで彼らの将来の可能性を広げたい、そう思いましたね。

 

それがセブで海外就職を果たすきっかけに?

 

留学最終日、知人に現在勤めている会社のセブ拠点の代表を紹介してもらうことになりまして!
面白い偶然ですよね?
ただ、このときは即入社とはいきませんでした。
というのも、私はデザイナーとして働きたいのに対し、当時弊社はフィリピン人スタッフのマネジメントができる人材を求めている状況だったので、何か違うかなと思いまして。

 

本当に面白い偶然ですね!ただ、このときは入社に至らず・・・
最終的になぜ入社を決断したのですか?

 

セブ留学を機に、東南アジアで教育を通して貧困層の視野を広げたいという思いが芽生えたので、セブ留学後は東南アジアを廻ったんです。
そのときにもう一度セブに来て、弊社代表と話す機会がありました。

弊社は元々システムやWEBのオフショア開発を担っていましたが、当時メインとなる事業以外にもう一つぐらい強みが欲しいと思っており、その一つがデザインでした。
当時も弊社にデザイナーはいましたが、まだデザイン案件を受けていた訳ではなくて。
そこに私がデザイナーとしてジョインすれば、会社としてもデザイン部分を強化できるし、私もデザイナーとして働きながら自分の実現したいことができそうと思ったので、選考を受け採用して頂きました。

 

様々な事業に立ち会えるからこそ、やりがいも難しさも感じるセブでの生活

 

現在はどんなお仕事をされているのですか?


株式会社モンスター・ラボでデザインチームのリーダーを務めつつ、新しく始まった教育事業である、モンスター・アカデミアの学校運営やカリキュラム構成に携わっています。

デザインチームのリーダーとしては、チームメンバーが作ったデザインに対するディレクションを行ったり、メンバーをマネジメントする仕事をしています
もちろん、私自身がデザイナーとして手を動かすプロジェクトもあります。
その場合、要となるページを私が作成し、ある程度デザインのルールができたら他のデザイナーに任せる形で進めていますね。
元々フィリピン人スタッフにデザインスキルを身に付けて欲しいという思いがあったので、最近は「任せる」部分をどんどん増やすようにしています。

運営に携わっているモンスター・アカデミアについては、世界的なデザイナー不足という問題を受け、受講生の方々が海外でデザイナーとして働けるようなスキルを身につけられたらという思いで始まった事業です。
セブは英語の他に、IT留学やプログラミング留学が盛んですが、デザイン留学ができる学校が他にはなくて・・・
生徒さんに教えることを通して私自身も日々たくさん学んでいます。

 

チームリーダーに学校運営まで・・・すごいですね!
お仕事のどんなところにやりがいや面白みを感じますか?

 

本当に大変なんですよ〜(笑)!
ただ、いろいろなことに関われるので、やはり面白みもあります。

一番は成長や変化の瞬間に関われることでしょうか?
現在弊社はデザインを強みとするオフショア開発拠点を目指しており、全員のスキルの底上げを徹底しています。
メンバー全員が日々めきめきと成長する様子を見られることに面白みを感じます。
また、モンスター・アカデミアで学んでいる生徒さんも同様で、ここでの学びを機にそれぞれ新しい働き方の可能性を見つけ出し、未来が変わっていく瞬間に立ち会えることが嬉しいですね。

また、海を越えて仕事ができるところも面白いところです。
弊社は日本はもちろん、他にも海外拠点があるので、他拠点の方と同じプロジェクトに携わることがあります。
遠隔で一つのものを作り上げた方々と海外出張でお会いしたり、相手の方がセブに来て下さることで、繋がりが生まれることが面白いですね。
海外出張も結構あるんですよ〜!
昨年はベトナムや日本、同じフィリピンではありますがマニラへも行きましたね。

 

充実してますね!セブでの生活はどうですか?

 

セブに来てから本当に時間が経つのが速くて!
出会う人の数も日本にいるよりも多いので、体感として日本よりも速く時間が進んでいると感じます。

また、出会う方のほとんどは、海外に来るという選択をしている時点で取捨選択ができているように感じます。
そのような方にとって大事なものは限られており、一緒に何かしようとするときの意思決定が早く、案件の進行も速いんです。
いろいろな物事がサクサク進む環境のおかげで、日本にいるよりも自分のやりたいことが実現しやすいように感じます。

 

逆に、大変なことはありますか?

 

まず、求めているものと出来上がるもののクオリティが違うというデザイナー特有の難しさは、国を問わずありますね。
ソフトウェアを上手に使いこなせるのといいデザインができるのは別問題で、そのギャップを埋めるための教育が大変です。
英語・日本語を問わず、お客様の意向を正しく反映させるための密なコミュニケーションも難しい部分がありますね・・・

あとは、セブ特有の問題として、長期的なビジョンを共有することに難しさを感じます。
セブは出会いが多いという素敵な部分がある反面、人の入れ替わりも非常に激しい場所です。
こちらが10年程掛けてマインドチェンジを図ろうと臨んでいても、従業員が短期的に離職してしまう等の理由で実現が難しくなる、そこがもどかしいですよね。

 

気になる今後と海外で働きたい方へのメッセージ

幼い頃からの夢を着実な行動力で叶え、さらには海外で果たしたいご自身のミッションも見事に達成した神子さん。
授業中に生徒さんのデザインに対してアドバイスをするように、取材中も冷静かつ的確にご自身の思いやお考えをお話して下さったことが印象的でした。

そんな神子さん、将来についてはどのようにお考えなのでしょうか?
海外就職をご検討の方へのアドバイスも併せて伺ってみました!

 

神子さんご自身の今後についてお聞かせ頂けますか?

 

とにかく今は教育事業に携わり続けたい思いが強くあります。
モンスター・アカデミアについても、現在はセブにある日本人向けのデザインスクールですが、将来的には世界中の人がここでデザインを学べるようにしたいと考えています。
国を超えて、デザインの力で個人の働き方の選択肢を増やしていく、そのきっかけとなる場所を作り上げたいですね。

 

その思いの背景にはやはりあの言葉が・・・?

 

その通り、原点は”I have no choice”という言葉ですね。
選択肢がない人に選択肢を与えたいし、どんな人でもチャンスが無限大であるような世界を作っていきたいです。
そのために教育はすごく大切で、今はチャンスがない人でも教育を受けることで選択肢を見つけ、将来の可能性を自ら切り開いて欲しいという思いが変わらずあります。

教育って国語や算数といった学校教育だけではないと思っていて!
それがデザインでもいいと思うんですよね、その人の選択肢を増やし、可能性を広げられるなら・・・

 

素敵ですね!ありがとうございます!
海外就職をご検討されている方にアドバイスがあればお願いします!

 

先程セブで長期的なビジョンを共有できる方があまりいないというお話をしましたよね?
セブには語学留学がきっかけでセブが好きになり、そのまま働きたいという方が多いように思います。
そうすると、セブ(あるいはフィリピン)で働くことが目的化していて、ここで「何を」したいかが抜けてしまっているんです。

恐らくこの状況はセブに限ったことではないと思います。
「海外で英語を使って働きたい」という方は非常に多いのですが、それは単なる手段であり、本当に大切な「何を実現したいか」をよく考える必要があると思います。

 

まさにそうですよね、私もそこで失敗しているので耳が痛いです(苦笑)。
どんな風に考えて行けばいいと思いますか?

 

今お話した「何を実現したいか」を見つけるのはすごく難しい上、時間も掛かると思います。
私の経験上、自分が実現したいものについて考える時間を若いうちにきちんと取ることが大切だと感じています。
学生時代にアートという一つの視点を持ちながら様々な国を訪れ、多様な価値観に触れた経験が今に活きていると思っているので。

単に綺麗な景色を見に行く旅行ももちろん素敵ですが、デザインならデザイン、仕事なら仕事・・・何かひとつ視点を決めて他の国々を見て下さい!
決めた視点で他の国を見たときに今までとは違った見方と出会える、そんな気がします。

 

まとめ

いかがでしたか?

すべての人に新しい可能性を作り、選択肢を広げたい

その強い思いを胸に、セブでデザイナーとして活躍されつつ、チームリーダーとしてメンバーの教育にも熱を注ぐ神子さん。
どんな質問でも的確に答えられる様子を見て、日頃からご自身やお仕事についてきちんと見つめ、考えられていることが窺えました。

私自身が海外就職で失敗したと考えている原因がまさしく今回神子さんがお話して下さったことで!
私は「海外で働きたい」の先に長期的なキャリアビジョンがなく、モチベーションを失ってしまいました。
よって、「英語を使って働きたい」、その先で「何を実現したいか」については実際に海外就職に臨む前に是非考えて欲しいと私も思っており、このお話に強く共感しました。

海外で働く目的の見つけ方はいろいろあると思います。
今回お話して下さったように、海外に出て多様な価値観に触れたり、ひとつの視点で様々な国を見ることがその一例ですよね。
この記事が、皆さんにとって海外で英語を使って何を実現したいのか、どんな世界を見たいのか・・・一度考えるきっかけになりますと幸いです。

神子さん、貴重なお時間を頂戴しましてありがとうございました!
今後の益々のご活躍、モンスター・アカデミアの益々の発展を祈念しております。

 

モンスターアカデミアのご紹介

今回ご紹介させて頂きました神子さんが携わっているデザインスクール、モンスター・アカデミアのご紹介です!

モンスター・アカデミアは「英語」×「デザイン」を学ぶことで、世界を舞台に働くスタートラインに立つことを目指す、フィリピン・セブにあるデザインスクールです。
神子さんも取材中に仰っていましたが、単にソフトウェアが使えることといいデザインができることは別問題。
モンスター・アカデミアではデザインを問題解決のためのコミュニケーション、提供価値を最大化する手段と捉え、ソフトウェアの基本的な操作方法について学ぶのはもちろん、デザインを通して解決したい問題やその解決策を的確にアウトプットしたり、論理的な思考を鍛えるトレーニングを並行して行うことで、デザインの本質を学ぶことが可能です。

 

私もデザインとは無縁でしたが、1ヶ月の通学を経てWEBサイトのデザインができるようになりました。
あくまで個人的な感想ですが、デザイナーを目指す方のみならず、新たな視点で物事を見たり、視野を広げたい方にもお勧めです。

今回私がセブへ来た目的は「自分について理解を深めること」、その一つとして以前から学びたかったデザイン知識の習得に挑戦しました。
授業を通してソフトウェアの操作を習得できたのはもちろん、論理的な思考のトレーニングや仲間との議論を通して視野を広がったこと、デザインを通して自己理解を深められたことが大きな収穫だったと感じています。

 

卒業式にて。1ヶ月素敵な仲間たちと助け合いながら学ぶことができました!

新しい挑戦をしたい方、新しい武器を身に付けることで世界を舞台に活躍したい方、受講を検討してみてはいかがでしょうか?
お問い合わせ・詳細につきましては、モンスター・アカデミアHPをご覧下さい!

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About Author

Jiyoung Baek

セブ留学がきっかけで東南アジアの虜に!! 大好きな東南アジアで働きながら、各地への旅行も継続中。 アジアの眩しい陽射しのような笑顔で日々頑張っています! 日々大事にしていること「やらない後悔よりやって後悔、何でもやってみる!」

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