「成長速度は日本の3倍!」フィリピン・セブのIT企業に勤務する村田慎二さんが語る、セブで働く魅力とは?
こんにちは!
BEYOND THE BORDER ライターのペクです!
今回はフィリピン・セブのIT企業にてご勤務されている村田慎二さんにお話を伺ってみました。
村田さんはフィリピンでの海外インターン、ケニアでの海外ボランティアを経て、フィリピン・セブで海外就職を果たしました。
フィリピンで働くことで日本にいた頃の3倍成長できています!
そう自信を持って語る村田さんの姿が決め手となった今回の取材!
実際にお話を伺う中でも、様々な壁や困難にぶち当たりながらも、ご自身の成長を楽しみつつ、充実した毎日を過ごされている様子が窺えました。
鉄は熱いうちに打て!経験はプライスレス!
自分に素直に、ベストなタイミングを逃さず進んできた村田さんだからこそのアドバイスも必見!
海外就職をご検討されている方は是非ご一読下さい!
目次
村田慎二さんとは?
関西大学卒業。新卒で大手機械部品メーカーに入社。6年半営業職として勤務した後、フィリピン・セブの語学学校での海外インターン、ケニアの小学校での海外ボランティアを経て、現在はフィリピン・セブの日系IT企業にてカスタマーサクセス担当スタッフとして勤務。カスタマーサクセスの他に、社内の日本カルチャー教育の推進・ローカルセールスなど幅広い分野で活躍中。
海外インターンや海外ボランティア・・・元々海外にご関心があったのですか?
元々は海外への関心は全くなく、社会人になってから学生時代の友人の誘いでタイを訪れたことが最初のきっかけで、海外へ旅行するようになりました。
僕が日本で勤めていた会社は年に3回長期休暇がある会社で・・・せっかくなら休暇を有意義に過ごしたいですよね?
そこで、働きながら休暇を使って東南アジアを中心にバックパッカーの旅をする生活を始めました。
3年ほどそんな生活をした頃、カンボジアで幼稚園施設のボランティア活動に参加したんです。
元々贅沢な旅行には関心がなく、現地の方々と触れ合うことを大切にしながら旅をしていましたが、長期間現地で生活することで、短期滞在では見えない本質的な部分を見たいという思いが、これを機により強くなりました。
そんなときにたまたまJICAの青年海外協力隊のことを知り、全国各地のセミナーに足を運びました。
実際の参加者の方のお話を聞くうちに、参加したい思いがどんどん募ったんです。
悔しさをバネにやってきたセブ
そんな中、セブへ来たきっかけは?
青年海外協力隊への強い思いがあったので、実は選考を受けたんです。
結果は・・・英語力の低さから書類審査で落選。
それでも海外ボランティアの夢を諦められなかった僕は
やらない後悔よりやって後悔しよう!
という気持ちを胸に退職し、英語力を上げるために海外インターンシップへ参加することにしました。
当時29歳、しかも超がつくほどの安定志向で、他の人と同じような道を歩むことが絶対だった僕からすると、本当に一大決心(笑)!
留学先としてフィリピンを選んだ理由は、マンツーマンレッスンが主流で、初心者でもじっくり英語力を伸ばせそうだと考えたからですね。
随分思い切りましたね(笑)!元々安定志向だったのは意外でした!
バックパッカーとしてこれまで16ヶ国を訪れ、各地で世界中のバックパッカーと出会ってきました。
旅を通して、彼らの自由でポジティブな考え方に触れていく中で、チャレンジの素晴らしさに気付き、僕自身少しずつ変わってきたんだと思います。
旅って本当に予想だにしないことがたくさん起きますよね?
僕自身強盗に遭う等、様々なトラブルに見舞われましたが、気づけばそれすらも楽しめるようになっていて!
ちょうど退職すべきか悩んでいた頃にインドのガンジス川で沐浴をしたのですが、不思議と「これから何でもできる!」という気持ちが湧いてきたというのもありますね・・・笑
旅での様々な経験や出会いを通して少しずつ変化してきたんですね!
思い切って挑戦したセブでの海外インターンはどうでした?
本当に最高でした!!
インターン期間中1日4時間は英語の授業を受け、残りの6時間は語学学校の留学カウンセラー兼営業としてコールセンター業務に携わっていました。
日本では対面の営業だったので、正直なところ当初はコールセンターの業務に抵抗がありましたが、せっかく挑戦するなら、英語だけでなく異業種や苦手意識のある分野で就業経験を積んでみようと思ったんです。
結果として、自分のしたいことや自分にとって望ましい環境に気付くいいきっかけとなりました。
セブに留学に来ようとする方って大きな夢を持っている方が多いじゃないですか?
コールセンター業務を通して、多くの方の夢を応援できることにすごくやりがいを感じました。
実際に営業を掛けてセブ留学に来て下さった方から「ありがとう」と感謝されたときの喜びはひとしおでしたね!
セブ自体も刺激や学びの多い魅力的な環境で!
海外インターンとして6ヶ月セブに滞在したのですが、将来的に起業を考えていたり、フリーランスとして既に活躍していたり・・・勢いのある若者で溢れている街だという印象を受けました。
経営者との距離も近く、日本で会えない方々ともたくさん知り合うこともできました。
同時に、インターン先であったスタートアップ企業で、日々試行錯誤しながらよりよいものを築いていく中で、今までにないスピードで成長していく自分自身に気付きまして・・・
今、このタイミングでセブで働きたい!
海外インターンでの経験がセブで海外就職を果たすきっかけとなりましたね。
充実した日々を送っていた様子が伝わってきますね!
そのまま海外就職をされたんですか?
セブでの生活は充実していましたが、ボランティアに行きたい気持ちもやはりありました。
よって、当初2年だったボランティアの予定を2ヶ月に変え、ケニアでホームステイをしながら、小学校で日本語と算数を教えるボランティアに参加しました。
日本とは全く違う環境で戸惑うこともありましたが、この2ヶ月で異文化の中で適応する力や相手に歩み寄る大切さを学びましたね。
ボランティアに行く前から「自分の熱が冷めてしまう前にセブで働きたい!」という思いが非常に強く、ボランティア後もそれは変わらなかったので、セブで就職活動をして現在に至ります。
成長速度3倍!様々な困難を乗り越えながら得た気づきとは?
現在はどのようなお仕事をされているのですか?
日系のIT企業で、主にカスタマーサクセス担当者として勤務しています。
カスタマーサクセスという職種は耳馴染みのないものかもしれませんが、カスタマーサポートに近い感じでしょうか。
弊社では、日本の営業拠点が案件を受注し、開発拠点であるセブで開発を進めており、ブリッジSEが日本のお客様とフィリピン人エンジニアの架け橋となってくれています。
プロジェクト自体はこの仕組みで進行はしますが、弊社の管理体制やプロジェクトの進め方について改善点がある場合、お客様から開発者の一員であるブリッジSEに対しては指摘しづらいというケースもあるんです。
そう言ったプロジェクトに直接関わらない部分で、率先してお客様のご要望やお考えを汲み取り、満足度向上のために動いています。
単にプロジェクトの成功のみを目指すのではなく、その先にあるお客様のビジネス自体の成功に向けて一緒に伴走する、それがカスタマーサクセスとしての僕のミッションです。
ただ、弊社はスタートアップ企業のため、マルチタスクであることが求められます。
上記以外にもローカル企業向けの営業や社内の日本カルチャー教育推進事業に携わるなど、業務は多岐に渡ります。
ローカル企業向けの営業!?英語を使いながらでしょうか?
海外就職された日本人の方は日系企業への営業活動に携わることが多い印象ですが・・・
弊社のセブ拠点は元々開発拠点なので、営業を専属的に担当してくれるフィリピン人スタッフは現時点ではいないんです。
需要のありそうな企業のリストをフィリピン人スタッフが用意してくれたので、そのリストを基に営業を掛けたりしていますね。
もちろんすべて英語です。
元々日本にいた頃、新規開拓営業と既存顧客向け営業の両方を担当していたので、飛び込み営業には抵抗はありませんでしたが、セブで飛び込み営業をやってみるのも楽しいですよ!
もちろんいきなりキーパーソンにお会いするのは難しいのですが、窓口となる方が結構話を聞いてくれたりして、きちんと次に繋がる方を紹介してくれたりするんです。
日本の方が飛び込み営業に対してネガティブな印象だなと感じました。
また、僕は以前機械部品メーカーに勤めていたので、ITの分野はまだまだ勉強中で、分からないところもたくさんあります。
専門的な部分ではフィリピン人スタッフと協働して進めていくのですが、このコラボレーションで上手く受注に繋がると本当に嬉しいですね。
様々な挑戦を通して成長をしている様子が伝わってきます!イキイキしてますね!
どんなところにやりがいを感じますか?
3倍のスピードで成長しているという実感
弊社の組織も徐々に大きくなっていますが、まだまだスタートアップ企業の風土は残っています。
決まったことを言われた通りにこなすのではなく、自ら主体的に考え行動し、仕事を作り出していくという環境です。
カスタマーサクセスのポジションも僕が入社するに当たって新設されたポジションで、当然上司もいませんし、何の前例もない環境の中、すべての仕組みを作り上げて来ました。
自分のやり方ひとつで組織を動かして変えていくことができる
日本の大手企業にいた頃には経験できなかった様々なことに挑戦し、試行錯誤を続けることで、日本にいた頃の3倍のスピードで成長していると強く感じます。
業務の中でもかなりのスピード感を持って臨むことが求められますし・・・
異文化の中で働くからこその気づき
弊社セブ拠点の約9割はフィリピン人スタッフで、当然彼らとは文化も価値観も異なります。
弊社の主なお客様は日本人のお客様であり、開発はほとんどフィリピン人スタッフが担っている状況、当然衝突する場面もあります。
そこで、お互いの違いをいかに上手く融合して解決策を見出すかを考えながら業務に当たることが楽しいところですね。
フィリピンの方々は本当に家族を大切に思っているので、そういった特性を理解した上で
どうしたら気持ちよく仕事をしてもらえるのか?どうすれば付いて来てくれるのか?
絶えず考えながら仕事をすることが大切です。
日本で仕事をしていた頃にはこういった視点って持てなかったですね。
「違いの尊重」、素晴らしい視点ですね。
なかなかその視点を持とうとしても難しい場面があったりするので・・・
お恥ずかしながら・・・失敗があったからこそです(苦笑)!
最初は日本の当たり前を押し付けようとし過ぎてスタッフと衝突したこともありましたし、フィリピン人スタッフを人前で大声で怒ってしまったことがきっかけで、プロジェクトが上手く回らなくなってしまったこともあります。
フィリピン人スタッフとの関係構築にかなり悩んだ時期もありましたが、上手くいかないときはひたすら何が問題だったのかを振り返るようにしていました。
彼らとの関係構築をしていくうちに、いくつか大切なことに気付いたんです。
- 自ら主体的に考えたことに対しては一生懸命取り組む
- 行動の背景や理由を地道に説明して理解してもらうことが大切である
- 徹底的に褒めて伸ばし、怒ったときのフォローを大切にする
自分で気付いたことを大切に日々向き合うようにすることで、だんだんと関係構築も進み、仕事も上手く回るようになってきました。
また、弊社は社長も役員も日本人ですが、マネージャー陣はほとんどがフィリピン人であり、フィリピン人スタッフが主体となって組織を運営するというスタンスです。
そのような中、いかにフィリピン人スタッフとコラボレーションするかを日々考えながら仕事をしていますね。
困難にぶち当たりながら気付かれた大事な視点ですね。他に大変なことはありましたか?
何かの改善のために仕組みづくりをしても、すぐに忘れられてしまうところでしょうか・・・笑
これについては地道に声掛けをしたり、仕組み化で満足せずにマニュアル化を社内で提案したり、色々と心掛けています。
また、何か仕事をお願いする際にはタスクを振って終わりだと考えるのではなく、しっかり任せるけれども不測の事態に備えていつでもフォローができるよう気を配るようにしていますね。
また、日本ってお客様の意図を上手く汲んで動くことが求められたりしますが、フィリピンでは言われた仕様を忠実に再現するものだと考えることが多いんです。
この違いで問題が起こったこともあったので、なるだけ設計の初期段階で日本人ならではの提案はお客様にした上で、開発の段階では極力明確に指示をするように心掛けるようにしています。
同時に、開発のスペシャリストであるフィリピン人エンジニアを信頼・尊重し、改善点がある場合は主体的に考えて、責任を持って取り組んでもらうよう心掛けてもいます。
気になる今後と海外就職をご検討されている方へのメッセージ
今では自ら試行錯誤を好み、積極的に挑戦を続ける村田さん。
元々は安定を好んでいたなんて考えられませんよね?
取材の中で、「今年は人との出会いを大切にしたい」とプライベートでも様々な場所へ赴いているとのことで、積極的に挑戦を続けられる様子が窺えました。
そんな村田さん、今後についてはどのようにお考えなのでしょうか?
これまでのご自身の経験を基に、海外就職をご検討されている方へのメッセージについても併せて伺ってきました!
村田さんの気になる今後
今はどんどんゼロから作り上げていくという過程に携わりたいという気持ちや多様な価値観に触れたいという思いが強いので、一つのところにずっと留まるよりはいろいろな経験がしたいですね。
それを踏まえた上で、現状挑戦していきたいことは以下3つでしょうか?
海外拠点立ち上げに挑戦したい!
弊社も今後セブに留まらず、他の海外拠点にどんどん展開をしていこうというビジョンがあります。
弊社の将来に向けたビジョンに僕自身非常に共感しておりますし、今いる環境でたくさん成長させて頂いているので、まずは目先の仕事でしっかりと成果を残しつつ、海外拠点への異動のチャンスを掴み取りたいと考えています。
出会いを大切にしながら旅を続けたい!
これまで様々な方々とお会いし、出会いが僕の視野や可能性を広げてきたと考えていて。
ここ最近は仕事に没頭していたのですが、そろそろフィリピン国内外を問わず、またたくさん旅をしたいと思っています。
やはり旅を通して多様な価値観に触れてきたことが、僕の人生に大きな影響を与えているので。
海外で自分のゲストハウスを作りたい!
旅を続ける理由とも重複しますが、バックパッカーをしていた頃にゲストハウスで各国のバックパッカー達と出会ったことで、僕の人生が大きく変わったと思っていて。
バックパッカー同士の出会いの場を作り、彼らの人生を変えたり、夢を叶えていくきっかけとして欲しいという思いで、いつか海外でゲストハウスを作りたいと思っています。
今はこんな風に考えていて、その方向で自分自身も進んでいますが、やはり「鉄は熱いうちに打て!自分の気持ちに素直に、そのときのタイミングを大切にする」ことも大切だと思っています。
これから様々な経験をする中で僕の目標も少し変わるかもしれませんが、変わることが当たり前だと僕は思いますね。
海外就職をご検討されている方へのメッセージ
出会いを求めて自分から行動しよう!
迷っているなら、まずは出会いの場を求めて一歩外へ出るのがよいと思います。
僕自身、今でも積極的にイベントに参加して、経営者の方やフリーランスの方に出会うようにしています。
また、特にセブにいて感じるのですが、仕事以外で出会った人脈が自分の仕事に活きたり、就職や転職のきっかけになったりする傾向が強い気がするんです。
積極的に自分でアンテナを張って出掛けることで、チャンスや可能性が広がると思います。
経験はプライスレス!「投資」だと思って取り組もう!
僕自身が海外インターンを経験したからこそ言えると思うのですが・・・
無給でもいいので、「海外で働く」ことを経験するのはすごくいい経験になると思います。(特に若手の方にとって)
一歩踏み出して海外で実際に働いてみることで、自分に関心があった業界以外の知識を得たり、視野が広がったりすると思うんです。
まず「お金」のことを気にするのではなく、自分が得た経験やスキルが報酬として返ってくるものだと思って、様々な経験やスキルを積んで欲しいなと思います。
成長速度3倍!日本でもきっと活躍できる!
海外で、かつスタートアップ企業で働いているので、異文化に揉まれながら日々新しい経験をしています。
何度もお話をしてきましたが、日本にいた頃の3倍の速さで成長していると自信を持って言えます!
ここで身に着けた問題解決能力や日々変わる環境の中での適応力は、日本企業も強く求めているものだと僕は思っています。
挑戦したいけど迷っているなら、一度日本を飛び出てチャレンジして欲しいと思っています。
まとめ
いかがでしたか?
自分の気持ちに素直に、適切なタイミングを逃さない村田さんだからこそのメッセージ、心に響いた方も多いのではないでしょうか?
成長を求めて積極的に挑戦する姿ももちろん印象的でしたが、ローカルスタッフの方々への信頼と尊重を欠かさず、相手を思いやって日々接しているお話も印象的でした。
取材中もフィリピン人スタッフの方々と楽しそうにお話をしている様子を垣間見ることができました。
村田さん、改めて貴重なお時間を頂戴しまして、ありがとうございました!
今後の益々のご活躍を祈念しております!
番外編:オフィス紹介
今回取材させて頂きました村田さんがお勤めのSprobe Inc.様を取材と併せてご訪問させて頂きました!
海外で、セブで働くって・・・どんな環境で働くの?と気になる方、是非ご覧下さい!
広々としたオフィス!
訪問した時間は各チームのプロジェクトマネージャーが進捗報告のためのミーティングをしていたため、席を外している方が多かった様子。
そのスクラムミーティングの様子がこちら!
皆さん楽しそうにディスカッションをされていました。
オフィスの中にビリヤード台!?
Sprobe Inc.様では「メリハリをつけて仕事をする」を大切にされているそうで、休憩中にここでビリヤードをしたり、音楽好きで集まってバンドを組んで発表したりされているとのこと。
自由な環境の中で楽しそうにイキイキ働く姿が印象的でした!