転職エージェント訪問記:【インド】JAC Recruitment India
目次
JAC recruitment Indiaのご紹介
シンガポール、日本、マレーシア、インドネシア、タイ、中国、香港、韓国、ベトナム、インドの10ヶ国に26拠点を持ち、グループ全体のコンサルタント数は1,200名以上を擁するJAC recruitmentのインド拠点で2014年に設立。
2018年6月現在、日本人5名、インド人5名が在籍。
最大の特徴は、「両面コンサルタント」を徹底している点。一般的な人材紹介会社は企業側と候補者側は別のコンサルタントが担当するケースが多いなか、各社ごとにキャリアコンサルタントが企業側と候補者側双方を担当する。
コンサルタントが各社に足を運んで企業のバックグランドや求人内容を確認した上で、候補者と密なコミュニケーションを取るため、マッチングの精度が高い。
今回のインタビューをさせていただいた方々
筧 裕樹(かけい ゆうき)様
Managing Director
2006年に新卒でJAC recruitmentに入社。日本国内で主に人材紹介、人事・社内教育に携わる。2017年よりインド担当として渡印し現職に至る。
濱野 幸子(はまの ゆきこ)様
Recruitment Consultant
短大卒業後、きもの専門学校を卒業。アパレルの生産管理や貿易事務を経験後、美容業に8年従事。エステティシャン、講師、マーケティングなど幅広くキャリアを積む。セブ留学を経て、JAC recruitment Indiaに入社。
インドにおける日本人の就職状況
インド現地採用の現状について教えて下さい。
好調な経済成長のなか、当社における日本人のインド現地採用における業種、職種、地域は下記のような割合で構成されています。
どのような業種の日系企業が活躍されていますか?
やはりスズキ、ホンダなどの自動車、二輪関連の自動車産業の活躍が目立ちます。また、ユニチャーム(日用雑貨)、ピジョン(ベビー用品)、ダイキン(エアコン機器)、ヤクルト(飲料)などの消費財、食料品などの製造業企業もインド市場での認知を高めています。
インド進出企業のなかには苦労されている企業も多いと聞きますが。
インドは各地域によって文化やニーズが異なるため、インドという国、一括りでのマーケティングが非常に難しいのが特徴です。そのため、失敗をして撤退する企業も多数あります。平均して黒字化するのには、7年ほどかかると言われています。他国と比べても長いですね。ただ、今後益々伸びていく国ですので、進出企業が増えていくことは予測されます。
インド海外就職者に求められる素養とは?
どの程度の英語力があれば、インドでの就業は可能でしょうか?
英語力はそこまで高くなくてもチャンスはありますが、もちろん堪能な方であれば、その方に相応しいポジションがあります。様々な方にチャレンジしていただけるのがインド就職の特徴です。TOEICで言うと、600点以上、日常会話以上あれば、あとは他の能力との総合点で適応していけるケースも多いです。
どのような気質の方にインド就職は向いているのでしょうか?
性格については細かくなく、タフな方に向いていると思います。インドにいる日本人は他国に比べて少ないため、ネットで掴める情報も少ないですし、国に対する信頼度もまだまだ確立されていません。日本では、予想できないようなこと起こることも多いです。そのため、文化の違いや予想外のことを楽しめるような方に向いていると思いますね。
インド人とお仕事をするのは大変ではないですか?
そうですね。笑
インドには、自己主張が強い方が多く、ロジカルでない一面もあります。彼らとコミュニケーションをとっていると、言い訳がましいと感じたり、前置きが長いと感じることもあるかもしれません。また、ジョブ・ディクリプション(職務記述書)以外の仕事に関しては動いてくれないといったこともあり、日本人の一般的なレベルの仕事をやってもらうのには、苦労が強いられます。そういった日々の鍛錬のおかげで、人材、業務のそれぞれのマネージメント力を鍛えられているように思います。また、彼らは個人のネットワークや人脈を重視する傾向もあるので、業務以外のコミュニケーションも多くとることも必要ですね。
インド就職の待遇及び生活の状況について
インド就職の待遇はいかがでしょうか?
インド就職の待遇は他のアジア諸国の現地採用の水準に比べて、一般的に高いと言えます。理由は、ビザ取得の最低給与基準が年間1,625,000ルピー(約260万円)と決まっているからです。そのため、最低でも月収で22万円程度の収入が見込めます(手取りにすると18万円程度)。
Q.手取り18万円ほどで生活は可能なのでしょうか?
十分可能です。インドの物価は日本と比べて高くないですし、あまりお金を使う場所もありません。笑
普通に生活をしてれば、6〜7万円ほどは毎月貯金できるのではないでしょうか。人によっては年間で100万円以上貯金される方もいらっしゃいます。
こちら(デリー周辺:グルガオン)での生活はいかがでしょうか?
一般的にイメージされている、インド生活よりも過ごしやすいと感じられると思います。住居も快適ですし、治安も悪くありません。また、日本食をはじめ、イタリアンなどレストランも多くありますし、自炊をすれば日本食はいつでも食べれます。ただ、娯楽についてはあまり豊富ではありませんね。そのため、お金は貯まるかもしれません。笑
一般的に具体的な生活の支出はどのくらいでしょうか?
あくまで一般的な収支は下記の通りですね。大体、毎月6〜7万円貯金される方が多いのではないでしょうか?
・手取り収入(税抜):18万円
・支出合計:7万円(支出項目:住居費4万円、食事2万円、娯楽・交際費3万円、交通・通信1万円、その他 1万円)
・貯金金額(差引)7万円
娯楽が少ないとのことでしたが、皆さん、休日やアフターファイブは何をされているのでしょうか?
友人や取引先の方とゴルフや飲み会に参加される方が多いように思います。また、日本人コミュニティ(サッカー、テニス、ギター、舞踊など)も充実しており、そちらで活動される方もいらっしゃいます。人によっては、インド人コミュニティに入る方もいますね。また、インドは中東やヨーロッパが比較的近く、インド国内も観光地が多いので国内外に問わず旅行される方も多いですね。
今後、インド就職を目指される方に対するメッセージ
濱野さん、今後のインド就職を考えられている方に一言お願いします。
インド就職に限らず、海外就職を希望している方全般に言えることですが、勢いあるときにとにかく動いて欲しいと思います。大きい人生の目的は必要だと思いますが、あまり考えすぎると動けなくなってしまいます。また、日本人で、インドでの就業経験している方はまだまだ少ないため、ここで経験するすべてのことが自分の価値として積み上げられていきます。ここで "何を得れるか" より、"何を得るか" を考えて、まず一歩を踏み出していただきたいです。
筧さんいかがでしょうか?
インド就職は、今がチャンスだと思います。現在、インドで働いている日本人はたった9,000人程度と見積もられています。だからこそ、今後、5年、10年後に、ここで築いたキャリアに必ずバリューが出てくるでしょう。インドでのマネジメント経験があれば世界中どこでも通用すると思います。インドは、これからますます発展していきますが、このようなインドでの就業のチャンスが続くのもあと3〜5年程度かもしれません。迷われている方がいらっしゃれば是非、当社にご連絡を下さい。
まとめ
インド就職については、英語力のハードルが高くないにもかかわらず、給料は比較的高く、待遇は恵まれていると感じました。また、13億人と言われる人口を擁し、今後の国自体の発展を考えると、今こそチャレンジをするべき国であると思います。
もちろん、ここで仕事をし、生活することにストレスを感じる人もいると思います。ただ、インドの国とともに成長をしていきたいと思う人にとってはとても可能性があるな、と感じました。
最後にJAC Recruitment Indiaさんが運営するPalette(情報サイト)をご紹介します。僕も記事をいくつか拝見しましたが、実際にインド就職をした方のインタビューや生活情報など、情報量が豊富で非常に参考になります。また、現在インターン募集中とのことです。是非、こちらも興味がある方はお問い合わせを。