日本を覆う閉塞感
今、アジア各国における日本人の最新の採用状況を把握するために
シンガポール〜マレーシア〜タイを巡る出張中です。
今回、マレーシア、シンガポールの転職エージェントさんを回っていて
最近の日本は人手不足で海外で働きたい人はあまり増えていない
というエージェントさんもいました。
フィリピンのセブで語学学校をしている僕の印象は少し違うのですが、
一時的にそうなっているのかもしれません。
少し前に非正規雇用の割合が40%を超えたというニュースを見ました。
僕は日本とセブを行ったり来たりしていますし
多くの若者と話をする機会がたくさんあります。
その中で思うことは(若者に限らず)日本を覆う閉塞感が
高まっているということです。
たしかに失業率は減少傾向かもしれません。
しかし、就業者の増加は非正規雇用が吸収しているのは
数字を見れば明らかです。
そして、彼らと話をしていても今後5年10年20年先の明るい未来を
描けないという声が聞こえてきます。
この閉塞感の奥にはどのような現状とそれに対する感情が
横たわっているのでしょうか?
「非正規」「ワーキングプア」「格差社会」
このようなキーワードを見る時、僕らをはじめ若い方が感じるのは
頑張っても報われないという感情なのだと思います。
アメリカの社会学者が次のように語っています。
人は努力が報われると思う時「希望」を抱き、
努力をしても報われないと思う時「絶望」する。
社会のレールに乗ることができなかったら。
一度社会のレールから外れてしまったら。
ボーリングのガーターに陥ったように二度と復活できないのではないだろうか?
そんな恐怖感に似た閉塞感を感じます。
今僕はマレーシアのクアラルンプールのカフェでこの文章を書いています。
ここにも当然貧富の差もありますし報われない努力を
している人も多くいるでしょう。
しかし、経済発展が著しい社会に属していると全体として明るい未来を
描いてる人が多いのではないでしょうか?
(今、マレーシア経済はちょっと不調ですが)
あなたは今、閉塞感を感じていますか?
その原因は何でしょうか?
一度考えてみると良いかもしれません。