セブ島のIT企業に新卒で海外就職!成功のカギは“目の前の仕事に全力で”臨む姿勢
「早くから海外で挑戦したい!」
とは思うものの・・・私(僕)に本当にできるのだろうか?
海外で働くことを考えたとき、言葉や文化の壁、環境の違い・・・超えなければならないハードルも多く、きっと不安に感じますよね。
今回のお話は、きっとそんな皆さんの背中を押してくれるはず。
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こんにちは!
BEYOND THE BORDER ライターのペクです!
今回は新卒でフィリピン・セブへ渡り、IT留学・IT企業での海外インターンを経て、現在はセブの日系IT企業でブリッジSEとしてご活躍されている種田裕一(たねだ ひろかず)さんにお話を伺いました。
大学時代のアメリカ旅行とカンボジアでのボランティアを機に、早くから海外に身を置く必要性を感じたという種田さん。
以来、「海外で挑戦する!」という強い思いを胸に、大学4年次で休学しワーキングホリデーに挑戦したり、新卒でフィリピン・セブに飛び込むなど、絶えず考えながら行動を重ねて来られました。
そんな種田さんが日々大切にしていることは・・・「目の前の仕事に全力で臨む」こと。
先が見えない不安で闇雲に焦るのではなく、目の前のことに着実に取り組むことで、自ずと次は見えてくると信じているからこそ、ご自身の思いを形にできたのだと思います。
絶えず考え、行動する種田さんの力強さや前向きに進む姿はきっと皆さんの参考になるはず。
海外就職をご検討の方は是非ご一読下さい!
種田裕一さんとは?
大学3年次に訪れたアメリカ・カンボジアでの経験を機に、「早くから海外に身を置く」ことを意識し始める。4年次に休学し海外へ飛び出し、オーストラリアで1年間のワーキングホリデー、バックパッカーとして東南アジア旅行に挑戦。2018年に大学(学部は土木系)を卒業後、フィリピン・セブでのIT留学を経て、日系IT企業で海外インターン。2019年2月にSprobe Inc.に入社し、以来ブリッジSEとして充実した日々を送っている。
※プロフィールは当日伺ったお話を基に執筆。
── ワーキングホリデーやバックパッカーとして旅をした経験もお持ちの上、新卒で海外就職。元々海外にはご関心があったのでしょうか?
高校まで野球に打ち込んでいましたし、元々スポーツが大好きで、アメリカの野球やヨーロッパのサッカーを幼い頃からテレビでよく見ていました。
画面越しにではありますが、球場やスタジアムの様子から海外の雰囲気を感じていて・・・。
日本と違う部分を感じたからこそ、それが漠然と海外への憧れになっていましたね。
「海外で挑戦する!」という思いをカタチに
高校までは野球に打ち込み、そこでやりきったと感じたからこそ、大学では野球を続けないことにした種田さん。
それまで野球一色の生活を送っており、大学3年の頃までは野球以上に夢中になれるものや新しい目標も見つからず、新しく学ぶ部分は当然ありながらも、“なんとなく”過ごす日々が続いたそうです。
そんなとき、種田さんを変える出来事が起こります。
一体何があったのでしょうか?
── 種田さんは「早くから海外に身を置きたい」という思いでこれまで突き進んでこられたと思いますが、そのきっかけについて教えて頂けますか?
高校時代の野球仲間と本場で野球観戦をすべくアメリカ旅行に行ったこととボランティアでカンボジアを訪れたのが大きいですね。
自身の英語力のなさを痛感するだけでなく、日本との違いに衝撃を受けました。
アメリカでは全く英語ができないせいで、空港で2〜3時間足止めを食らいました(苦笑)。
一方、孤児院や小学校で子供たちと触れ合うボランティアに参加したカンボジアでは、小学生の子供たちが英語で話すのを見て衝撃を受けました。
これまで英語の授業を受けてきたのに、僕は何をやっていたんだろうと思いましたね。
── 海外で直面したいろんな出来事から感じることが多かったんですね。
これを機に、直後に始まった就職活動では「早くから海外でチャンスがあること」を軸に就職活動をしていました。
ただ、就職活動に向けて自分自身を見つめ直す中で、僕の現状での英語力や海外経験では難しいと判断しました。
そこで、4年次で1年間休学し、オーストラリアへワーキングホリデーに行くことにしたんです。
── 随分思い切りましたね! オーストラリアではどんな風に過ごしていたのですか?
3ヶ月間は語学学校に通い、残りの期間は日本食レストランやファームで働いていました。
仕事でもそれ以外でも幅広い考え方や生き方を学ぶべく、国籍を問わず様々な方々と出会い、親交を深めるようにしていましたね。
言葉も通じない環境に上手く飛び込み適応する力、場の雰囲気を上手く汲み取って行動する力はオーストラリアで身についたものだと思っています。
英語も学生時代は赤点を取るレベルでしたが(笑)、1年間のワーキングホリデーを通してある程度コミュニケーションができると言えるようになったことが大きな自信となりましたね。
── 異文化や多くの方との出会いの中で学ぶことも多く、1年間海外で頑張り抜けたことが大きな自信になったんですね! 帰国後に日本で就職しないという選択をしたのはなぜですか?
若いうちから海外に身を置きたいという気持ちとオーストラリアで得た自信が大きいですね。
ワーキングホリデー先で出会った方々が「海外に出るなら早い方がいい」と、海外へ出ることを先延ばしにしたことを後悔されている傾向が強かったというのもあります。
また、ワーキングホリデー後の東南アジアバックパッカー旅行で、日本の製品も当然目にしましたが、中国や韓国の製品も多く使われているのを目にし、日本の勢いが下がっているようにも感じました。
一方、東南アジア旅行を通して、非常に活気があり、これから経済的に成長していく各国の様子を目の当たりにしました。
長い目で見たときに日本だけでなく、もっと広い世界を見た方がいいように感じたんです。
── なるほど。1年間休学して海外に出たことで、「若いうちから海外に身を置く」意義をより強く感じるようになったんですね。
ただ、復学後は一旦日本で就職活動に臨みました。
日本でももっといろいろな方の意見に耳を傾けた方がいいと思ったからです。
様々な企業様とカジュアルにお話できる場で、僕は「若いうちから海外でチャレンジしたい」という自分の思いを伝え続けました。
すると・・・縁あってセブにあるIT企業でマネージャーをされている方を繋いで頂けたんです。
「目の前のことに全力で!」セブで留学・インターン、そして就職とステップアップ!
就職先となる国に強いこだわりはなかったものの、伸びゆくアジアで英語を活かして活躍できるという点で、フィリピンは非常に魅力的だと感じたという種田さん。
そのフィリピンでも特に伸びている業界のひとつがIT業界だったことから、IT業界に進むことになったそうです。
── 未経験でIT業界へ。不安はなかったのでしょうか?
「未経験で不安」という気持ちよりも、「海外で挑戦したい」という気持ちが勝りました。
また、3ヶ月間セブでIT留学、その後3〜6ヶ月間海外インターンに挑戦するということが決まっており、半年〜1年先の見通しが立っていたというのも決断を後押ししましたね。
セブへ来てからもあまり先を意識し過ぎず、目の前の仕事と全力で向き合い続けました。
インターン先のマネージャーは非常に優秀な方で、僕はすごく尊敬していました。
この環境でしっかりと頑張り抜くことができれば、きっと大丈夫だという気がしていたんですよね。
── 素敵な心掛けですね! 現職の会社へはどのような経緯で入社されたのでしょうか?
元々インターン先のフィリピン人の同僚から弊社の話を聞いていました。
セブでの海外インターンを通してフィリピンの可能性を感じたのはもちろん、現地の方々の明るくておおらかな気質にも触れ、もう少しフィリピンで挑戦しようと思ったんです。
その思いを胸に就職活動に臨んだところ、求人情報サイトで再び弊社の求人を目にし、選考に応募しました。
他にも選択肢はありましたが、伸びゆくフィリピンの勢いに合わせるように会社もどんどん成長しており、会社として様々なことに挑戦しているところに惹かれましたね。
せっかく海外にいるので、安定した環境よりもどんどん成長できる、刺激的な環境に身を置きたくて・・・。
── なるほど。現在のお仕事について教えて頂けますか?
日系のIT企業でブリッジSEとして勤務しております。
弊社では日本の営業拠点が案件を受注し、開発拠点であるセブで開発を進めています。(注:オフショア開発といいます)
僕はブリッジSEとして、日本のお客様とフィリピン人エンジニアの方々を上手く繋ぐ役割を果たしています。
お客様から伺った設計に関する要望をエンジニアに伝えたり、エンジニア側から上がってきた問題点や改善案をお客様にお伝えしながら案件を進めていますね。
── ITと英語を学んで開発者としての道に進むこともできたと思うのですが・・・なぜブリッジSEのお仕事を選んだのでしょうか?
ブリッジSEの方が開発よりも僕のやりたいことに近いと感じたからです。
ブリッジSEはフィリピン人のプロジェクトマネージャーと英語で密にコミュニケーションを取りながら仕事を進めていきます。
プロジェクトの中でも上流工程に携わることが多く、若いうちから比較的責任の大きい仕事に携われる、すごくいいチャンスだと思ったんです。
── 種田さんの成長意欲の高さが窺えますね! お仕事のやりがいや楽しさについて教えて頂けますか?
日本とフィリピンの違いをより強く感じながら仕事ができており、学びが多く刺激的な毎日を過ごせています。
業務の中で何か大変なことがあっても、明るく陽気なフィリピンの方々に救われたりもしていますね。
インターン期間中は現職よりも少し規模の小さな企業で勤務しており、日本人マネージャーが主体となって運営するというスタンスでした。
一方、弊社は社長も役員も日本人ですが、マネージャー陣はほとんどがフィリピン人であり、フィリピン人スタッフが主体となって組織を運営するというスタンスです。
以前よりも「異文化の中で働く」ということが強く感じられて、僕はそれがすごく楽しいと感じています。
── 逆に、難しさや大変な部分はありますか?
文化や考え方の違いにぶつかることは多々ありますね(苦笑)。
現在、弊社はどんどん規模が大きくなっており、社員全員が同じマインドで取り組むことが難しいという部分が正直あります。
これについては、週次の全体朝礼や日々のチームミーティングを通じて頻繁にコミュニケーションを取ることで、社員全員が同じ方向を向くよう会社として取り組んでいます。
やはり社員全員が同じマインドで取り組んでこそ強い組織になると思っているので。
また、期限や時間に関する認識の甘さ等、日本の感覚とは異なる部分もあり、ぶつかることもあります。
そのような場合でもなるべく意見を押し付けることはしないよう心がけています。
フィリピンの文化や慣習も尊重しつつ、日本のお客様の考えをいかに上手く伝えるかということを意識して日々コミュニケーションを取っていますね。
── 種田さんは新卒で海外に飛び込むという選択をされていますが、それ故に感じる難しさはありますか?
特に・・・ないですね。
「海外で挑戦したい」という思いが強く、思いを実現する手段としてIT留学をして、IT業界で働くという選択をしています。
自分が挑戦したいことに取り組めていて、自分の選択が腑に落ちているからこそ、多少大変なことがあっても、そこから学び、頑張り抜けているのだと思います。
ただ、まだまだIT業界での経験や知識が浅い中で、関わるプロジェクトの数は割とあるので、要領よく仕事を進めるという点では苦戦することもありますね。
── 楽しいこともあれば、当然難しさもありますよね。難しさに直面したときはどのように乗り越えているのでしょうか?
本当に有難いことに周囲の方に恵まれているので、困ったら社内の方々を巻き込みながら動くように心掛けています。
きっとまだまだいろんな壁にぶつかることもあると思います。
ただ、様々な案件に挑戦できる環境にいるので、日々の業務に全力で向き合っていけば、それを乗り越えるだけのスキルや経験は自ずと身につくはずだと思っています。
── ここでも「目の前の仕事に全力で臨む」ことがカギのひとつになりそうですね。
ここは学生時代に野球に打ち込む中で学んだことが大きいですね。
目の前のことに精一杯臨めば問題ないことを、野球を通してたくさん経験してきたことがひとつ自信になっているとは思います。
一方で、目の前のことだけに注力するのではなく、余裕や冷静な目を持つことは絶えず心掛けていますね。
ブリッジSEとしてチームのマネジメントに携わることも多く、周囲のメンバーの状況に絶えず目を配る必要があると思うので。
視野を広く持ち、冷静な目を持って動くことも、野球を通して鍛えられたことですね。
気になる今後と海外で働きたい方へのメッセージ
── 「目の前のことに全力で」向き合う姿勢や種田さんの冷静な判断は、学生時代に野球に打ち込んだ経験で培われたとは驚きました。今後についてはどのようにお考えですか?
30代までに数ヶ国での勤務経験を持ちたいと考えており、いずれはよりグローバルな環境、より多様なバックグラウンドを持つ方々と共に仕事をするという経験を積みたいと思っています。
そのためにも、しばらくはフィリピンで挑戦し続けたいですが、東南アジア各国で違いもあると思うので、いずれは他の国でも挑戦できるといいですよね。
── 素敵な目標だと思うと同時に、種田さんの今後のご活躍がすごく楽しみです! 最後に、海外で働きたい方にメッセージをお願いします!
思いがあるなら、行動に移した方がいいと伝えたいですね。
「海外で働く」と聞くと、ハードルが高いように感じると思いますし、僕自身もそうでした。
ただ、実際に就職活動をしてみると、意外と“なんとかなる”と感じました。
新卒で海外に出ることについては、待遇面は日本と比べて下がるという部分も確かにあります。
ただ、本当は海外で挑戦したい気持ちがあるにもかかわらず、“なんとなく”で日本にいる選択をするぐらいなら、日本ではできないことに海外で挑戦した方が得るものが多いと僕は思っています。
まとめ
いかがでしたか?
「まずは目の前の仕事に全力で!」
先が見えないからと焦るのではなく、目の前にあることに全力で向き合えばきっと大丈夫と信じて進み続ける姿がとても印象的でした。
「海外で挑戦したい!」という思いを胸に、ワーキングホリデーやバックパッカーとしての旅、そして海外就職・・・とご自身で絶えず考え、進む姿も素敵ですよね!
また、若いうちから責任の大きな仕事に携わりながら、どんどん成長を遂げる様子も窺えましたよね?
そんなご自身の経験も踏まえ、まずは行動に移すことの大切さについてお話して下さっていました。
いずれはもっと多様なバックグラウンドを持つ方々と仕事がしたいという目標もお持ちで、今後どんな風に進んでいくのかが個人的にとても楽しみです。
種田さん、改めましてこの度は貴重なお話をお聞かせ頂きまして、ありがとうございました!
今後の益々のご活躍を祈念しております。