キャリアの一貫性と海外就職

「キャリアの一貫性」

最近、キャリアのお勉強をしたり、キャリアカウンセラーの書いたものを読んだり、大学生の就活の相談に乗ったりしてよく出てくるの話題の一つが「キャリアの一貫性」です。今回は「キャリアの一貫性」と「海外就職」について考えをまとめてみました。

キャリアにおいて「一貫性」は必要なのか?

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個人的な意見を述べさせてもらうと、、

(業種や業界と言う意味での)一般的な「キャリアの一貫性」など必要なし。特に若いうちはその時ベストと思えるものに飛び込んで一生懸命に取り組む事で自分を成長させる方が絶対に良い。ただし、「自分の軸(コア)」を明らかにしてそれに従う努力をすること、キチンと回りに貢献する覚悟を持つことは大切。

が僕にとっての結論です。理由はまとめると下記の3つになります。

①そもそもなぜ最初もしくは初期に選んだキャリアがベストである可能性は低い。
②変化が激しい現代において一つのキャリア(職種)で一生いけるほど甘くない。
③「自分の軸(コア)」を明らかにするためにも多様な経験は必要。

①そもそもなぜ最初もしくは初期に選んだキャリアがベストである可能性は低い。

キャリアに一貫性がある人がいるとしたら、最初から自分の軸(コア)というものをわかっていて、それに基づいて意思決定をしてきた人か、偶然自分の軸に合致するキャリアを選ぶ事が出来た場合のみです。前者が出来た人はすごい。イチローや本田圭介並みのマインドの持ち主ですね。でも大半の人はそうではないですし、仮にそう思っていたとしてもそれは本人の勘違いで、他にも自分が向いている事があるかもしれません。後者については宝くじ並みに運が良い人ですね。でもそれしかしらなければ、それがベストかそれに近いものだとどうして言えるのでしょうか?

②変化が激しい現代において一つのキャリア(職種)で一生いけるほど甘くない。

情報、商品、ビジネスの流行廃りが激しい現代において、一つのキャリアやスキルで一生食べていけるほど世の中は甘くなくなっていますよね。たとえあなたが弁護士試験に受かったとしても最新の判例や法律をキャッチアップしないと生きていけません。また業界自体が衰退してしまう現代において一つのキャリアにしがみつく事は良いと言えません。

③「自分の軸(コア)」を明らかにするためにも多様な経験は必要。

「自分が本当にやりたいことは何なのか?」ということを知るためには多様な経験をして見つけていくしかありません。もしあなたが自分のキャリアに不安を抱えていたり、納得していなかったとしたら、今やっている事を変えて新しい事を始めてみる必要があるかもしれません。著名なコンサルタントである大前研一氏は「人生を変えるには3つの方法がある1つ目は「環境を変えること」、2つ目は「付き合う人を変える」こと、3つ目は「時間の使い方を変えること」。一番無意味なのが決意を新たにすることである。」と仰っています。(業種や業界と言う意味での)一般的な「キャリアの一貫性」に従うのではなく、それを変える事で①環境②付き合う人③時間の使い方の3つは確実に変わります。

外野からどう言われようが、自分の中に「ブレない軸」があればそれで良い

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自分の人生を振返った時にあまりの一貫性のなさに笑ってしまします。大学卒業して公認会計士に合格したものの、合格者の当時ほとんどの人が就職する監査法人に入社せずにコンサルティングファームに入社、その後夫婦で世界一周に出て、ろくに英語も話せないのに英語学校をフィリピンセブで設立し、現在は海外就職やキャリアについて情報発信しているわけですから(笑)。。自分でもまさかこんな人生を歩むとは思ってもみませんでした。

でも、一応何とかなっているし、回りを見てもイキイキと自分がやりたい事をやっている人は「その時、その時、自分が正しいと思う事をリスクを取って選んでいる全力でそれに取り組んでいる人」だと思います。

別に一貫したキャリアを歩んでいる人を批判するつもりはありません。最初、もしくは人生の初期の段階で唯一無二の自分のやりたいことに巡り会えたのであればそれはそれで素晴らしいと思います。ただ大抵の人はそんなに幸運ではありません。

ただ、自分の中には「一貫性」というより、ブレない「自分の軸(コア)」は持つべきだと思います。これは本当に重要です。言い方を変えると、「人にはわからないけど、自分だけは知っている「一貫性」を保った方が良い」ということです。

例えば「他人を奉仕すること」を自分の軸に持っている人が最初は「セールスマン」を選んでいたが「看護師」を選ぶことがあっても良いわけです。

僕の場合ですと「これからチャレンジする人を応援したい」とか「困った人を助けたい」とか「チャンスがあればリスクを撮る」などいった価値観自体はブレていないつもりです。

「自分の軸(コア)」とて長期で見れば変わりゆくものですし、そもそも多くの経験をして初めて気がつくものだと思います。そのため、それを見つける、もしくは探し出すまではふらふらするのは仕方がないですし、必要な事だと思います。一番ヤバいのは「今のままではダメだ。」とわかっているのに何も挑戦せずに現状維持で長い間進み続ける事です。

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とは言え、何かを始めるに際してキチンと貢献と結果を出す意識がない人は挑戦する権利はないと思います。仮にそういう人が回りにいるとしたら大迷惑です。少なくとも僕は一緒に働きたいとは思いません。

僕が一番許せないのは、やりたいことがある人やチャレンジする人に対して、「一貫性」を強調して止めたり、バカにしたりする人。そんな人の言う事は聞く必要はないと思います。時々いるじゃないですか、自分は大した挑戦をしていないのに平気でそういうことをするおっさん(笑)が。あれはマジで恥ずかしい、というか痛いですよね。

いずれにせよ、最終的な自分の人生の選択は自分でしましょう。たとえ失敗したとしてもそれを他人のせいにするのは論外です。人の意見を参考にするのは良いですが、それに従うのは完全に思考停止です。いないとは思いますが僕の意見も鵜呑みにするのは止めて下さいね(笑)。

海外就職における「キャリアの一貫性」について

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特に海外でのキャリアを「スタート」させる際には「キャリアの一貫性」はある程度あった方が良いと思います。

理由は下記の2つになります。

①言語・文化が全く違う環境で仕事をする必要があるため、前の業種・職種での経験や知識が使えない業界に入るとつらい。
②海外では即戦力が求められるため、業種・職種が同じ方が入り易い。

①言語・文化が全く違う環境で仕事をする必要があるため、前の業種・職種での経験や知識が使えない業界に入るとつらい。

海外の新しい職場に入った時、慣れない言語、文化の環境で現地の人たちと一緒に成果を出さなければなりません。特にコミュニケーションは言語の問題で非常に難しいです。そのため、最初は慣れ親しんだ業種・業界であった方が良いと言えます。

②即戦力が求められるため、業種・職種が同じ方が入り易い。

海外での就職を考えた場合、ほとんどの場合で即戦力が求められます。日本だと仕事は同僚や上司が教えてくれますが、海外の場合、日本人の同僚が非常に少ないか、いない場合がほとんどです(同僚は外国人です)。また同僚が外国人の場合、彼らは日本人のように手取り足取り教えてくれたりはしません。もっと言うと、人件費の高い日本人として雇われている以上、仕事を教え成果を出すのはあなたの役目になります。

もちろん、海外就職で「キャリアの一貫性」がある程度求められるのは最初の一歩までです。その後、実力と自信がつけば、ご自分の判断で好きなように方向性を決めていけば良いと思います。

もし、あなたが自分らしい人生を歩もうと思ったら、自分の望むように生きていく以外ありません。誰もあなたの人生に責任は取ってくれませんから。結局、あなたの人生はあなたのものです。「キャリアの一貫性」という罠に陥らないようにしましょう。

Posted by 岡本 琢磨(Takuma Okamoto) at 2015年5月3日 3:53 pm コラム
岡本 琢磨(Takuma Okamoto)
岡本 琢磨(Takuma Okamoto)

Beyond the Border(ビヨンドザボーダー株式会社)代表取締役 / 海外転職カウンセラー・コーチ / フィリピン・セブ英語留学クロスロード代表・公認会計士 / 1979年5月8日生まれ / 慶応義塾大学経済学部卒