マレーシアの就職・転職で求められる職種・求人状況

マレーシアの就職・転職で求められる職種・求人状況

1.マレーシアの就職・転職状況概要

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アジア諸国内での経済成長を見た場合、2005年から2012年の間にGDPで約2倍の成長を見せています。他のASEAN諸国と比べるとその成長率はやや物足りないものの、堅調に推移していると言えます。

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「ビジョン2020」という長期計画を基に、2020年の先進国入りを目指すマレーシア経済はリーマション・ショックで一時的に落ち込んだものの、経済成長率は堅調に推移しているといます。直近は一時期の急成長は見られないものの、GDP成長率は4%台後半を維持しており安定しています。
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ただし、2015年9月現在、マレーシアの経済は、政情不安、原油安(マレーシアは産油国)、中国経済の減退感、新消費税の導入、リンギット安などにより好調とは言えない状況です。製造業を中心とした産業で発展してきたマレーシアにとって、上記のような理由による景気減退は大きな構造転換を図る必要を強いる可能性があると言えます。

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マレーシアの産業を見るとやはり大きいのはタイ経済と同様、鉱工業であり、全体の35%を占めています。そのうちの製造業の割合は大きく24%となっており、自動車産業を中心とした工業への依存度が高い経済であると言えます。ただ、最近のサービス業の占める割合も大きくなっていることからも人々が豊かになり、市場としての魅力度が増していることが伺えます。

2.マレーシアで求められる業種及び職種

かつて円高に苦しんだ日本企業の工場移転により急速に工業化が進んだため、ASEAN諸国の中核的な工業国として発展してきました。しかし、これまでは製造業及びその販売子会社の営業を中心とした求人が多かったのですが、ここ5年程でITやコールセンター、サービス業などの多様な業種の求人も増えてきましたし、様々な職種の求人があります。大手の人材紹介会社のヒアリングした業種、職種別の求人状況は下記のようになっています。

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また日本人の求人の詳細は下記のようになっています。

求人が多い業種
…製造業・製造系商社(4〜5割)BPO・SSC関係、IT、物流、金融、建設業、サービス(不動産、旅行、飲食)、コールセンター
求人が多い職種
…営業、総務・秘書、技術系、カスタマーサービス
必要とされる語学力
…必ずしも流暢である必要はないが、日常会話レベル以上の英語力が求められる。マレー語、中国語が出来るとより評価される。
必要とされる業務経験
…日本で3年以上社会人経験があるのが望ましい
ビザ要件
…大卒(短大卒でも学位があれば可)、就職先の社内ポジションが重視される。
年齢別求人数
…若手(24歳~25歳)△大卒後2〜3年の職務経験は必要(少数ながら短大卒2〜3年の経験でも良い場合あり)
…中堅(26歳~35歳)◎あらゆる職種で募集数が一番多い
…ベテラン(36歳~50歳)△ハイレベル人材の募集がある
…シニア(50歳以上)△製造業の技術者の案件が多い

(「アジア転職読本(森山たつを著)」より抜粋(岡本(私)がリバイズ版の現地リサーチを担当)

3.マレーシア就職で求められる語学力・コミュニケーション能力

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(2015年8月30日滞在中に撮影したKLの反政府デモ。中華系の人々が反アソド政権デモを繰り広げました。)

マレーシアで求められる英語力は他のASEAN諸国と比べて高いと言えます。TOEICのスコアで図ることは難しいのですが、タイ、ベトナム、インドネシア必要なスコアを600点前後とすると750点〜800点前後の英語力を求められる仕事が多いです。もちろんこれは一般的な水準であるので業界や業種によってはそれよりも低いスコアでも採用されますし、もっと高い水準を必要賭される場合もあります。また、コールセンター業務のように職場が完全に日本語のケースもあります。

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マレーシアは多民族国家です。そのため、職場では英語によりコミュニケーションが求められますが、日常においてはあちこちで英語の他にも中国語やマレー語が飛び交っています。そのため、これらの言語を習得したい人にとってもマレーシアで仕事をするのはとても良いと思います。また多民族国家と言っても、中華系、マレー系、インド系の人々のコミュニティは交わることはなく、独自の文化を守りつつ、生活圏も含めてバラバラに共存しています。職場では英語だけではなく、伝えようとする意志やスキルといった広い意味でのコミュニケーション能力が求められると言って良いでしょう。

4.マレーシアの就職・転職・求人についてリサーチした所感

マレーシアの就職については、あまり日本人の方にとってイメージがないようです。インドネシアほど人口もいなければ、タイほど日本人に知名度があるわけではない。ベトナムほど最近メディアに出る程ではないし、英語が公用語のフィリピンの程、英語を学べるわけでもないし、シンガポール程には発展していないという印象もあります。しかし、多民族国家であり、英語もある程度使いながら仕事が出来て、求人内容も多様化しており、KL(クアラルンプール)を中心にとても過ごしやすい環境のマレーシアは初海外就職をする人にとってとてもバランスが良い環境だと思いました。ある程度英語力がある人にとって、マレーシア就職はとても有力な選択肢であると思いました。

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