クアラルンプールの概要
1.クアラルンプール概要
クアラルンプールは多国籍国家マレーシアの首都にふさわしく、近代建築と情緒溢れる街並が調和した国際都市です。市内にはイスラム教のモスクが点在するだけではなく、ヒンズー教や仏教のお寺も街を歩いていると見受けられます。交通はかなり発達しており、バスやモノレール、タクシーで街中ならばスムーズに移動することができます。渋滞も酷くなってきているとのことでしたが、バンコクやジャカルタ、マニラなどの都市と比べると市内の交通渋滞はそれほど酷くないと感じました。近代的な街並と情緒溢れる下町、これにマレー系、中華系、インド系の文化や風情が加わり、独特な雰囲気が漂う街に感じました。生活上の利便性は非常に高く、何でも揃いますし日本の書籍の購入や食事なども出来ます。とても住み易い都市です。
2.クアラルンプールの気候
典型的な熱帯雨林気候で、年間を通して降水量が多い常夏の気候です。ただ、一日中しとしとと降る雨ではなく、夕立として一時に降り、後は晴れることが多いので、過ごし易いです。服装はTシャツに短パンで十分ですが、ショッピングモールやレストラン、カフェ、モノレールなどの中は冷房が非常に効いていることがあるので、羽織るものがあった方が良いでしょう。
3.クアラルンプールでの就職・転職状況
2015年9月現在、マレーシアの経済は、政情不安、原油安(マレーシアは産油国)、中国経済の減退感、新消費税の導入、リンギット安などにより好調とは言えない状況です。ただ、直近のGDPの成長率を見る限りはそこまで大きな落ち込みは見られていません。日本人の求人状況を見ても堅調推移しています。詳細な日本人の求人についてのデータは下記になります。
求人が多い業種
…製造業・製造系商社(4〜5割)BPO・SSC関係、IT、物流、金融、建設業、サービス(不動産、旅行、飲食)、コールセンター
求人が多い職種
…営業、総務・秘書、技術系、カスタマーサービス
必要とされる語学力
…必ずしも流暢である必要はないが、日常会話レベル以上の英語力が求められる。マレー語、中国語が出来るとより評価される。
必要とされる業務経験
…日本で3年以上社会人経験があるのが望ましい
ビザ要件
…大卒(短大卒でも学位があれば可)、就職先の社内ポジションが重視される。
年齢別求人数
…若手(24歳~25歳)△大卒後2〜3年の職務経験は必要(少数ながら短大卒2〜3年の経験でも良い場合あり)
…中堅(26歳~35歳)◎あらゆる職種で募集数が一番多い
…ベテラン(36歳~50歳)△ハイレベル人材の募集がある
…シニア(50歳以上)△製造業の技術者の案件が多い(「アジア転職読本(森山たつを著)」より抜粋(岡本(私)がリバイズ版の現地リサーチを担当)
4.クアラルンプールの生活環境
(イオンモール内)
クアラルンプールの生活環境は非常に利便性が高いと言えます。市内はモノレールが走り、バスやタクシーなどの公共交通機関は発展しています。また、バンコク(タイ)やジャカルタ(インドネシア)、マニラ(フィリピン)などの他のASEAN諸国と比べて道路の状態も良く、渋滞もあるとは言え、これらの都市と比べてかなり良いと感じました(日本並みとは言えませんが)。また、人々の生活水準は高く、一般庶民であっても自動車を保有している家庭が多いです。さらにイオンなどの日系のショッピング施設やミッドバレーなどの巨大なショッピンモールもあり、日本で揃うものは基本的に何でも買うことができます。またセブンイレブンやKKスーパーマートなどのコンビニエンスストアーも市内には充実しています。
イスラム教の国のためお酒が高かったりはしますが、多国籍国家でもあるため、世界中の料理を食べることができます。さらに吉野家や大戸屋などのチェーン店やラーメン屋なども数多く出店していますので、日本食には困ることはないでしょう。
また、マレーシアは一般的に生活水準が高いため、ローカルの人々と同じ水準で生活をしても、日本人として十分生活していくことができます。他国ですとそれなりの生活水準を維持するにはそれなりの生活コストがかかりますが、マレーシアでの生活にかかるコストパフォーマンスは良いと感じました。
→「マレーシアでの生活状況」
5.クアラルンプールの交通状況
クアラルンプールの交通は非常に発達していると言っても良いでしょう。市内主要各所にはモノレールで行くことができますし、バスやタクシーも安く、使い勝手良いです。また、他のASEAN諸国の主要都市と比べて道路の状況が良く渋滞も激しくないのも特徴的です。ただ、やや走っているタクシーが少なく、最近料金の値上げがあって長距離のタクシー移動は高くつくようになってしまいました(初乗り料金はかわっていません)。
Rapid KL(バス)は、クアラルンプールを中心として、以下のB、U、T、Eの4区分を中心としたバス路線を運行している。
B (Bandar) クアラルンプール市内だけを周回
U (Utama) 郊外と市内ハブを結ぶ路線
T (Tempatan) 郊外だけを周回
E (Express) 郊外への急行
ワンマンバスで料金均一先払い。B、Uは各2RM。Tは1RM。料金支払い時に1日乗車券をくれる。 同じB、U、Tの記号のバスなら、1日乗車券を見せれば1日中乗り放題。Eは急行で片道券3RM、1日乗車券5RM。(Wikipediaより)
初乗りは30リンギット(90円程度)。最近タクシー料金の値上げをしたので、長距離での利用は以前よりも割高になってしまいました。また、市内を走っているタクシーの量はバンコクやマニラ、ジャカルタよりも少なく、拾うのにやや苦労しました。
→「クアラルンプールでの生活状況」