新卒でタイ就職を果たした神岡さんが送るエール「できない理由ではなく、できる方法を考えよう!」
何かにチャレンジするとき、不安や恐れで足がすくむこともあると思います。
周りの反対を受けて、諦めようと思うこともあるかもしれません。
それに対して、今回お話を伺った神岡初希(かみおか はつき)さんは、以下のようにこれからチャレンジする方にエールを送っています。
「チャレンジしたいと思ったときがタイミング!」
「できない理由ではなく、できる方法を考える!」
高校・大学時代に何度か海外留学に行く過程で、海外で得られる新しい発見や刺激の多さに魅力を感じ、いずれは海外で働きたいと思っていた神岡さん。
最初は「新卒だし、日本で働くしかない」と思っていたところ、前例は少ないものの、新卒で海外就職に成功した事例を目にし、海外でのキャリアをご自身の力で切り拓く決意をされました。
最終的に、日本・タイでのインターンを経て、新卒でタイ就職に成功し、現在もタイでご活躍をされています。
今回はそんな神岡さんに、以下の3点について伺ってきました!
- 新卒で海外就職を決意した経緯について
- 海外就職成功に向けた、具体的な意思決定や行動のプロセスについて
- 現在のタイでの生活・お仕事について
目標を実現させるために、前向きに行動を続ける神岡さんの姿から、チャレンジし続ける勇気をもらえるはず。
ぜひ最後までお読みください!
*本文中のお写真は、すべて神岡さんご本人からいただいたものです。
明治大学経営学部出身。在学中に日本で2社、Webマーケティングインターンとして勤務した後、タイ就職を目指して、2017年9月からタイの人材紹介会社で約6ヶ月間の海外インターンに参加。2018年4月からタイの日系メーカーで営業職として勤務している。
*当日伺ったお話をもとに執筆。
“周りと同じ”への違和感から、新卒で海外就職を目指すことに
── 新卒でタイ就職、とても勇気のある決断ですね! もともと海外に関心があったのでしょうか?
幼い頃から英会話教室に通って英語に触れるなど、語学や海外にずっと関心がありました。
高校でイギリス、大学で北京とアメリカに留学したり、海外旅行にも何度か行ったりするなかで、新しい発見や出会いがたくさんある、海外の魅力にどんどん心惹かれていったんです。
いつしか「将来は海外で、英語を使いながら生活したい!」と思うようになっていましたね・・・!
なかでも、大学を休学して1年間アメリカへ留学した経験は、私に大きな影響を与えてくれました。
アメリカで生活した経験があったからこそ、「新卒でいきなり海外で働く」という決断ができたと思うからです。
── もう少し、具体的に教えていただけますか?
留学中、アメリカ人の友人と長く時間を過ごすなかで、「やりたいことがあるなら、やればいい!」という考え方を学びました。
日本にいると、「大学に進学したら就職活動をして、会社で働く」という、決められたレールの上を走るのが当たり前です。
それに対して、アメリカでは、日本と同じように就職する人もいますが、就職せずに旅に出るなど、別の道を選ぶ人もいます。
どのような生き方を選んでも、それぞれの選択を尊重し、応援してくれる雰囲気がありました。
それが私にとって、とても新鮮だったんです!
それでも日本に帰国した直後は、「新卒だし、日本で働くしかない」と思い込んでいたこともあり、日本で就職活動を進めるつもりでいました。
── そこから、どのような経緯で海外で働く決断をするに至ったのでしょうか?
“みんなと同じ”への違和感が強かったからです。
大学3年生のときに休学したので、帰国したら周りはみんな4年生になっており、話題のほとんどが就職活動でした。
みんな一斉にリクルートスーツを着て、就職活動をする日本の雰囲気を間近で感じ、多様性が認められるアメリカとのギャップを強く感じてしまいました。
それに、きちんと探してみたところ、新卒で海外就職に成功した事例も見かけました。
いろいろとお話を伺うなかで、いつか海外で働きたいなら、駐在員を目指すことも考えましたが、駐在の場合は、いつ・どこに・どのくらいの期間行くのかが分かりません。
来るか分からないチャンスを待ち続けるよりも、少しでも可能性があるなら、自分でチャンスを掴み取りにいこうと思ったんです。
── 神岡さんの強い思いが伝わってきました! 海外就職に向けて、具体的にどのように歩みを進めることにしたのでしょうか?
まずは日本での就業経験を作り、基本的なビジネスマナーを学ぶため、日本で参加できるインターンシップを探しました。
海外就職の場合、日本で就業経験のある人たちと同じ土俵で戦うことになり、新卒で就業経験のないことが不利に働くと思ったんです。
実際、「新卒で海外に行くなんて、経験がないから無理だよ」と言われることもよくありました。
そこで諦めるのではなく、「経験がないなら、作ればいい!」と思ったんです!
縁あって、日本で2社、Webマーケティングのインターンとして勤務することになりました。
今振り返ると、ただ机の前で自己分析をするだけではなく、実際に業務経験を積みながら、自分の適性を判断できたことが、後の就職活動にも活かせて良かったと思っています。
不安や苦労を乗り越え、インターンを経てタイ就職に成功!
── タイでインターンをされていた神岡さん。その段階で、タイで働くことを決めていたのでしょうか?
インターンを探す段階で、すでにタイ就職を決めており、就職活動もインターン期間中に並行して行いました。
就職活動の前にインターンに参加したのは、日本での就業経験に加え、タイでの就業経験もあった方が強みになると思ったからです。
就職先になる国については、もともとはシンガポール就職を視野に入れていました。
Webで情報収集をするなかで見つけた、シンガポールに新卒で就職された方の体験記で、英語圏であり、かつ生活環境も良さそうだったからです。
ただ、途中でビザ取得基準が上がったため、断念するしかありませんでした。
いろいろと調べるなかで、英語圏ではありませんが、比較的住みやすく、新卒でも十分可能性のある国がタイだったんですよね・・・!
── 実際にインターンに参加されてみてどうでしたか?
思った以上に都会で過ごしやすく、生活にはすぐに慣れました。
オンとオフのメリハリがきちんとした働き方も、私に合っているように感じました。
その一方で、速く正確に膨大な業務量をこなす、事務作業が私には不向きだったようで、慣れるまでにかなり苦労しました。
タイ人スタッフとのコミュニケーションについても、最初はちょうど良い距離感や適切な伝え方がわからず、とても気を遣っていました。
というのも、これまで留学した国は、思ったことをはっきり言わないと流されてしまう環境だったので、自然と自己主張をしっかりするようになっていたんです。
それに対して、タイでは意外と建前が大事にされている部分もありました。
タイでのインターン期間は、自分の適性を見極めながら、タイで働く上での課題を明らかにする時間になりました。
── タイでの就職活動について、具体的に教えていただけますか?
新卒ということもあり、あまり選り好みせず、紹介していただいた求人はすべて受けるぐらいの気概で臨みました。
なぜなら、人材紹介会社でインターンをしていた頃、こだわりを強く持ち過ぎて、なかなか決まらない方のお話も何度か聞いていたからです。
じつは、現職も自分とは合わないかもしれないと思いながら受けてみたら、今の上司でもある面接官がとても素敵で、一番自分らしく選考に臨めました!
あくまで私の経験ですが、受けてみたら意外と印象が変わることも多いので、幅広くチャレンジして良かったと思っています。
── タイ就職に至るまで苦労された時期もあったようですが、そこで諦めずに頑張れたのはなぜですか?
そこで諦めてしまう方が、自分に負けた気がして怖かったんです。
もちろん、私自身も前例の少ないことにチャレンジしていたので、その過程で何度も「失敗したらどうしよう」と不安になったり、周囲に反対されたりもしました。
ただ、もしここで先延ばしにして諦めてしまったら、もう一度チャレンジすることはないように思っていて・・・!
海外就職の体験談を綴っているブログや、同じように前例の少ないことにチャレンジして成功した方の動画を何度も見ながら、自分を奮い立たせていました。
タイで働く魅力は「居心地の良さ」と「成長」のバランス
── 現在のお仕事について教えていただけますか?
日系メーカーで営業を担当しています。
タイはタイ語圏ではありますが、勤務先のタイ人スタッフは英語ができる方がほとんどで、社内の公用語は英語です。
タイ人スタッフと一緒にお客様を訪問することも多いので、タイ人スタッフとのコミュニケーションは欠かせず、英語を使う機会も比較的多いです。
── タイに来て良かったことについて教えていただけますか?
日本のビジネスマナーなど、日本でも求められるスキルや知識を学びつつ、タイでのキャリアが積めており、とても恵まれた環境にいると思います。
海外で働くとなると、ある程度自走できる人材が求められると聞いていましたが、上司を中心に、たくさんの方にご指導いただいており、学ぶことが多い毎日を過ごしています。
それと同時に、タイ人スタッフと英語を活かしながら、文化や価値観の違いを乗り越えて、仕事ができていることにも、とても満足しています。
あとは、居心地の良さですね・・・!
タイでは、オンとオフのメリハリを意識した働き方が好まれることもあり、長時間残業をする訳でもありませんし、休みもしっかりと取れています。
口に合う食べ物も多く、安価でコンドミニアムに住めるのはもちろん、仏教国ということもあり、カルチャーショックも比較的少なく、生活面での不便もほとんどありません。
── 逆に、苦労していることはありますか?
一緒に切磋琢磨したり、何か困ったときに相談できる同期がいないことです。
私の勤務先については、研修制度も充実しており、日本と同じようにしっかりとトレーニングをした上で、営業に出るという仕組みでした。
とはいえ、まだまだ分からないことも多く、悩んだり、迷ったりすることもよくあるんです。
そこで比較対象がいないので、自分の現状を客観視しづらいと感じます。
あとは、圧倒的に経験値を上げたいなら、日本で経験を積んだ方がいいのかもしれないと思うこともあります。
というのも、近年タイは景気があまり良いとは言えず、市場が飽和状態でもあるので、積極的に営業をかける雰囲気ではないように思うからです。
もちろん、日本もタイも業界にもよるので、一概には言えないと思いますが・・・!
── 今後についてはどのようにお考えでしょうか?
今の勤務先は半年に一回昇進するなど、評価制度もきちんとしていますし、何より一緒に働く同僚や上司にとても恵まれています。
しばらくは、今の環境で自分にできることに精一杯取り組んでいきたいと思っています。
もっと先の目標については、まだまだ模索しているところです。
ただ、チャレンジしたいことや行ってみたい国が出てきたら、どんどん行動して、自分の可能性を広げていこうと、常に意識をしています。
今後もどんどん新しいことに挑戦していく過程で、いつかは自分が積み重ねてきたことが繋がると信じています!
まとめ
いかがでしたか?
何かにチャレンジしようとするとき、「失敗したらどうしよう」と不安に思ったり、周りの反対を受けて、「今じゃなくてもいいかも」と思うこともあるかもしれません。
ただ、理由をつけて後回しにしてしまったら、「いつか」は来ないことがほとんどだと思うんです。「前例がない」、「情報がない」など、できない理由を並べるのではなく、できる方法を前向きに考えて、挑戦したいと思ったタイミングですぐにチャレンジしてほしいと思っています!
新卒で海外就職にチャレンジするという、前例の少ないことに思いきってチャレンジし、見事チャンスを掴み取ったことが、自信になっているという神岡さん。
そんなご自身の経験から、いろいろな生き方や選択肢を知ってもらい、少しでも迷っている方の背中を押したいという思いを取材後にお話されていました。
神岡さん、今回は素敵なお話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました!
今後のご活躍を心より応援しています。