海外就職成功事例

セブで語学学校から大手IT企業へ転職!“どこでも活躍できる人材”を目指すキャリア戦略とは?

「毎日楽しいけど、このままでいいものだろうか」

長年の夢を叶えて海外へ。
最初は刺激や成長実感で満ち溢れる毎日でも、ふとこんな風に思う瞬間が訪れることもあるのではないでしょうか。
日本や他国でのキャリアアップを目指すべきかなど、いろいろと焦ったり、迷う気持ちもあるかもしれません。

今回お話を伺ったのは、セブの語学学校で約2年半勤務した後、セブの大手IT企業へ転職した名村仁志(なむら ひとし)さん。
名村さんご自身も、セブ就職から2年が経った頃、今後のキャリアに悩んだ時期があったそうです。
悩んだ名村さんが大切にしていたことは、「どこに身を置くか」ではなく、「どこでも活躍できるスキルが身についているか」でした。

学生時代から強く抱いていた「海外で働きたい!」という思いの実現に向けて、着実に行動を続けてきた名村さん。
これまでのキャリアを通して培った「英語」と「異文化マネジメント」のスキルを活かして、今後より大きなフィールドで挑戦しようとしています。

  • 英語が理由で、海外で働くことを諦めようとしている方
  • フィリピン就職・海外就職後の仕事や生活について知りたい方
  • 海外就職後のキャリアに悩んでいる方

以上のような方は、今回のお話から特にたくさんの勇気やヒントがもらえるはず。
ぜひ最後までお読みください!

*本文中のお写真は、名村さんご本人からいただいたものです。

名村仁志さん プロフィール
大学卒業後、日本の食品メーカーで営業職として約3年間勤務。退職後、フィリピン・セブの語学学校「3D Academy」へ約4ヶ月間留学。その後、姉妹校「ZEN English」で約3ヶ月の海外インターンを経て、母校3D Academyの日本人マネージャーとして約2年半勤務。2019年に退職後、半年間のIT留学を経て、セブの大手IT企業へ転職予定(取材時)。プライベートでは、トラベルフォトグラファーとしても活躍中。
*当日伺ったお話をもとに執筆。

 

大学時代に抱いた海外への憧れは消えず、まずは語学留学でセブへ

セブ留学中の1枚

 

──  現在セブでご活躍されている名村さん。海外に関心を持ったきっかけについて教えていただけますか?

 

大学2年の後半から、周りでバックパッカーとして海外に出る友人が増えたことに影響を受けました。
海外各地での写真とともに、イキイキと旅の思い出を語る友人の姿がカッコよくて・・・!

そこから僕の中で海外への憧れがどんどん強くなり始め、大学3年の夏休みに一人旅で東南アジアに行こうと決意しましたが、珍しく両親ともに反対され、意気消沈・・・。

そのとき、たまたまSNSで海外でのスタディーツアー開催のお知らせを見つけたんです。
どうしても諦めきれなかった僕はなんとか両親を説得し、約2週間ベトナムとカンボジアでスタディーツアーに参加することになりました。
現地でのボランティアや大学生との交流を通じて、現地の方たちと心を通わせる面白さを感じ、「英語を使いながら、いろいろな国の人と仕事がしたい」と漠然と思うようになったんです。

 

──  そのような背景があったのですね・・・!

 

その後も海外への熱い気持ちは冷めやらず、フィリピン・マニラでのスタディーツアーに参加したり、卒業までにアジア10数ヶ国を旅行で訪れたりしていました。
そして、旅の途中で現地の方と交流を深めるたびに、「海外で働きたい!」という思いはどんどん募っていきました。

「人々の生活や衣食住に関わる仕事がしたい!」という思いで就職活動を進め、食品メーカーに内定をいただいてはいましたが、入社前の1〜3月は、辞退して海外へ出ようか真剣に悩みました。
実際、周りには卒業後にいきなり海外でインターンをするという友人もいたからです。

 

──  そこで思い止まったのは、なぜでしょうか?

 

「海外で働きたい!」という思いは確かにありましたが、当時はそれが突発的なものではないと言いきれず、周りの友人のように一歩踏み出す勇気は持てなかったからです。
それに、旅でお金も使い果たしていて、両親に迷惑をかけたくもありませんでした。
そこで、まずは3年間お金を貯めながら冷静に考え、それでもまだ海外に行きたければ、そのときに一歩踏み出そうと決意しました。

とはいえ、入社後は上司や取引先にも恵まれ、毎日とても充実していました。
単に新製品を紹介するだけでなく、担当する小売店の売上アップを一緒に目指すなど、営業職として幅広い提案ができ、やりがいも感じていました。

 

──  充実した毎日を過ごされているなか、退職を決意したのは「海外で働きたい!」という思いが勝ったからでしょうか?

 

そうですね・・・!
入社後も長期休暇のたびに、一人旅で海外を訪れるなど、海外への関心は強くなる一方でした。
そのまま入社3年目を迎えた頃、たまたま以前マニラのスタディーツアーでご一緒した方のお話で、セブ留学という選択肢を知ったんです。
「やっぱり海外に行きたい!」と思った僕は、そのまま留学を決意し、退職を申し出ました。

あとは、異動の希望を出し続けましたが、なかなか叶わなかったことも退職を後押ししたかもしれません。
当時、僕は縁もゆかりもない地方の営業所で勤務していましたが、今後のキャリアを考えたとき、もっと大きな拠点で、大口の取引先を担当したいと思っていたんです。

 

──  いきなり海外で働かず、一度留学することにしたのはなぜでしょうか?

 

一口で「海外で働く」といっても、いろいろな働き方があると今は理解していますが、当時の僕は、「海外就職=英語」というイメージが強かったからです。
それまで旅先で、自分の英語力のなさを痛感する場面が何度もあり、今のままでは仕事にならないと思っていました。

当時留学先として選んだのが、のちに勤務することになる、3D Academyでした。
かつてマニラで出会った方が留学されていたことが決め手になったので、今振り返ると、不思議なご縁だと感じますね・・・。

 

──  確かにそうですね・・・! 留学生活はどうでしたか?

 

最初は英語で自分の考えを伝えることがとにかく苦手で、授業で悔し泣きをしたこともありました。
その悔しさをバネに、なるだけ台湾人の友人と過ごすようにしたり、休み時間には担当の先生以外にも話しかけたりして、とにかく英語で話す時間を増やす努力をしました。

その成果もあって、留学期間の4ヶ月で英語はどんどん上達し、新しく出会った人たちと英語で話をするのを楽しめるようにもなっていました。

 

セブで出会いを楽しみながら、「英語」と「異文化マネジメント」のスキルに磨きをかける

語学学校3D Academy勤務時代の写真

 

──  語学留学でセブが気に入って、そのままセブで就職されたのでしょうか?

 

じつは、そうではありません・・・。

セブ留学で出会った人たちと英語で話す楽しみを覚えた僕は、もともと旅が好きなこともあり、一時は英語を使いながらゲストハウスで働きたいと思っていました。
セブ留学を終えて日本に帰国後、どうしても働きたかったゲストハウスの面接を受けに、東京まで行ったんです。

 

──  そうだったんですね・・・! そこから、どのような経緯で再びセブへ戻ることになったのでしょうか?

 

面接後に東京の街を散策しながら、「本当に僕の英語力はこれで十分なのか」と、もう一度よく考えたんです。
確かに、4ヶ月で以前より英語力は伸びましたが、そのスキルを証明する資格を持っている訳でもありませんし、ゲストハウスの英語面接でも実力不足だと感じました。

考えた末にゲストハウスの選考は辞退し、もう一度セブへ戻って、今度はインターンをしながら、TOEICの勉強をしようと思ったんです。
ちょうどそのとき、友人の紹介もあって、TOEIC対策に注力している「ZEN English」(もともと留学していた3D Academyの姉妹校)にインターンスタッフとして採用していただきました。

今考えると、4ヶ月セブで生活した後、1ヶ月日本で生活していて、セブが恋しい気持ちもあったのかもしれませんね・・・!

 

──  セブ就職を本格的に意識し始めたのはこの頃からでしょうか?

 

そうですね・・・!

インターン生活にも慣れ、猛勉強の末にTOEICで目標スコアも達成したことで、時間の余裕ができた僕は、放課後によく母校の3D Academyに遊びに行っていました。
先生たちと英語で他愛もない話をしながら、留学していた頃よりも英語が上達していると褒めてもらい、成長実感もありましたし、セブや先生たちのことがすっかり大好きになっている自分に気づきました。

そこで、3ヶ月のインターン期間が終わる間際から、フィリピンの語学学校を中心に就職活動をしていました。
最終的に、たまたま僕がセブで就職活動をしていると知った、3D Academyの社長に声をかけていただき、日本人マネージャーとして勤務することになりました。

キャンパスの国際化が進んでいて、毎週新しい留学生が入学してくる環境。
「いろいろな国の人と英語を使いながら働きたい!」、「ゲストハウスで働いてみたい!」という思いの両方を叶えられそうで、楽しそうだと思ったのも決め手でした。

 

──  当時のお仕事について教えていただけますか?

 

おもに、台湾・中国・ベトナム・アラブ・ロシアなど、多国籍のスタッフをマネジメントしながら、マーケティング業務を中心に担当していました。
ちょうど僕が入社した頃から、キャンパスもオフィスも多国籍化が進んできたことから、日系の語学学校として、“日本らしい”サービスを提供できるよう、他の国のスタッフに対して、会社の理念を上手く浸透させるところを任されていました。

ほかには、他の日本人マネージャーと一緒に、日本人留学生のフォローも行っていました。

 

──  当時のお仕事のやりがいについて教えていただけますか?

 

セブにいながら、多国籍なオフィスで勤務するなかで、「英語を活かしながら、いろいろな国の方と働きたい!」という、長年の願いが叶えられた喜びは大きかったです。
仕事で何か嫌なことがあっても、他の国のスタッフの考え方に助けられるなど、彼らから学ぶこともたくさんありました。

また、常に新しい出会いで満ち溢れており、同世代のみならず、幅広い世代の方たちとじっくり関係を作り上げていく過程が楽しくもありました。
リピーターとして帰ってきてくださった方に「おかえりなさい!」と声をかける瞬間が、たまらなく好きでしたね・・・!

 

──  逆に、大変だったことはありますか?

 

最初は、多国籍のスタッフと働く上での難しさによく直面しました。
働き始めるまでに英語を勉強したとはいえ、各国のなまりを聞き分けられずに苦労したり、各国で違う文化や考え方に戸惑ったりしていました。
伝え方を間違えてしまい、相手がいきなり怒り出してしまったこともあります・・・。
じっくりと時間をかけて、相手の文化を知る努力をしながら、自分の思いを素直に伝えることで、最終的には乗り越えられました。

あとは、語学学校特有のお話にはなりますが、留学生との適切な距離の保ち方には悩みました。
留学生目線でサービスの改善に取り組むため、スタッフも留学生と同室で過ごしていましたが、スタッフという立場を保ちながら、仲良くなるためにどこまで踏み込んでいいものなのかが難しくて・・・。

 

もっと大きなフィールドで戦えるよう、セブでキャリアアップ! 名村さんの気になる今後は?

 

──  IT留学を経て、セブでご転職されると伺いました。なぜ、転職を意識するようになったのでしょうか?

 

2年目を過ぎた頃から、「このままでいいのだろうか」という思いがどんどん強くなってきたからです。
たしかに、語学学校でマネージャーとして勤務するなかで、多国籍のスタッフをマネジメントする力はつきましたが、それだけでどこでも生きていけるとは言えません。
年齢的にも20代後半に差しかかっており、そろそろ新しいステップに踏み出す時期だと思ったんです。

ちょうど、勤務していた学校では、ときどきセブでご活躍されている方をお招きするイベントを開催していました。
そこで登壇されている方たちが、ITスキルを活かして活躍されているのを見て、僕もプログラミング・デザイン・マーケティングなど、幅広くITに関する知識が得たいと思っていました。

最終的に、社内人事やIT留学先の講座開講の時期など、いろいろなタイミングが重なったところで退職し、3月まで半年間IT留学をしていました。

 

──  そのような背景があったのですね・・・! IT留学の後、セブ以外の国でご転職されることは考えなかったのでしょうか?

 

セブを離れるという選択肢はなかったので、IT留学先も、転職先もセブで考えていました。

たとえば「今、この瞬間を楽しむ」など、日本にはないような生き方・考え方に、これまでセブでたくさん触れてきました。
その違いに苛立ったこともありましたが、学びも多かったので、もっと吸収したいと強く思っていたんです。

それに、あくまで僕の考え方ですが、今セブで過ごす毎日を楽しめているなら、日本への帰国を焦ったり、無理に他の国でキャリアアップする必要はないと思っています。
「どこでも通用するスキルが身についているか」だけは常に考え、ときに焦る必要もあるかもしれませんが、あとはどこに身を置いても自分次第だと思っているからです。

 

──  「どこでも通用するスキル」を身につけること、大切ですよね・・・! 名村さんの今後についてはどのようにお考えでしょうか?

 

直近は大手IT企業への転職が決まっているので、そこでIT知識をさらにブラッシュアップすることはもちろん、大企業の組織づくりやマネジメントの仕組みについて学びたいと思っています。
これまでセブで培ってきた「英語」と「異文化マネジメント」のスキルを活かしながら、より大きなフィールドで自分の実力を試してみたいですね・・・!
その過程で、「英語」×「異文化マネジメント」×「IT」を掛けあわせ、どこでも通用する人材になりたいと思っています。

それより先のことは、過去の経験を活かしながら、次に繋げていけば良いと思っているので、そのときどき柔軟に考えていこうと思っています。

 

──  ご自身の経験も踏まえ、海外で働きたい方へのメッセージをお願いします!

 

かつての僕も含め、つい「海外就職=英語」と考えがちですが、そうではありません。
もちろん、英語ができるに越したことはありませんが、コミュニケーションのスキルの方が大事だと僕は思います。

そして、何よりもまず一歩踏み出すことが大切だと思っています。
海外インターンをはじめ、さまざまな働き方があり、一歩踏み出してみれば、意外となんとかなります。
英語ができないからといって諦めず、チャレンジしてほしいですね・・・!

 

名村さん、今回は貴重なお話をお聞かせいただきまして、本当にありがとうございました!
今後のご活躍、心より応援しております!

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Jiyoung Baek

セブ留学がきっかけで東南アジアの虜に!! フィリピン・セブでの海外インターンを経て、ベトナム・ハノイで海外就職。約2年に渡って大好きな東南アジアで働きながら、旅をする生活をしていました。 現在は自身の海外経験を基に、旅するインタビュアーとして海外で活躍する方々を取材し、「海外で働くとは」について発信することで、海外で働きたいけど一歩踏み出せない方に挑戦のきっかけを作るべく奮闘中。 どんなときもアジアの眩しい陽射しのような笑顔を忘れず、頑張っています! 日々大事にしていること「やらない後悔よりやって後悔、何でもやってみる!」