「日本人の日常にシンガポールを!」強い思いを胸にシンガポール就職!熱意溢れる関由勝さんの奮闘記
こんにちは!
BEYOND THE BORDER ライターのペクです!
海外就職はゴールではなく、あくまでその先にある夢やビジョンを実現するまでの過程。
だからこそ、その先で自身が実現したいことや自身のありたい姿について考えておくことは非常に大切です。
今日のお話を機に、「なぜ海外で働きたいのか」、「海外就職の先にどんな未来を描くのか」、一度考えてみませんか?
今回お話を伺ったのは、日本で7年間勤務した自動車メーカーを退職し、シンガポール就職を果たし、現在は公私ともに「日本とシンガポールを繋ぐ」ために奮闘中の関由勝(せき よしかつ)さんにお話を伺いました。
自動車メーカーで携わっていた海外営業のお仕事で多様な国の文化や人、社会に触れる中で、お母様の母国であるシンガポールに関心を持つようになったという関さん。
まずはシンガポールに身を置こうとシンガポール就職に挑戦、「日本とシンガポールを繋ぐ」を事業とする企業で勤務するチャンスを熱意で掴み取り、充実した日々をお過ごしです。
「日本人の日常にシンガポールを!」
この強い思いこそが関さんの原動力。
今の経験がきっと自身の実現したい夢に繋がると信じ続けられるからこそ、ときに直面する厳しさや困難を乗り越えることができると言います。
熱い思いと夢に向かって前向きに行動し続ける姿はきっと皆さんの参考になるはず。
海外就職をご検討の方は是非ご一読ください!
関由勝さんとは?
日本人の父とシンガポール人の母を持つハーフ。大学卒業後、自動車メーカーの海外営業として7年間勤務し、幅広い地域を担当。世界中の国や社会、人々を見る中で、自分のルーツへの興味が強くなり、2017年にシンガポールへ移住。日系メーカーの東南アジア・オセアニア地域統括会社で勤務するかたわら、プライベートで「日本人の日常にシンガポールを!」をモットーに、シンガポールの文化・芸術・スポーツ・社会・経済などを幅広く発信し続ける。2018年より「日本の良質なコンテンツをシンガポールへ」届ける事業を行うVivid Creationsへ転職し、日系企業のシンガポール進出や自治体の訪日インバウンド活動をPR・マーケティングやイベント開催といった様々なアプローチで支援している。公私ともに日本とシンガポールがより濃い関係になるよう奮闘中。
※プロフィールは関さんの個人ブログと伺ったお話を基に執筆。
海外営業の仕事を通して強くなったシンガポールへの思い
大学卒業後は自動車メーカーへ入社されたんですね。
自分のすることが誰かのためになったり、影響を与えられたらいいなと思っていました。
ただ、金融等の形のないものよりも、生活に密着したモノを通して人々に寄り添いたいと思い、モノづくりの会社で勤務したいと思ったんです。
なるほど。海外営業を希望されたのは海外にご関心があったからでしょうか?
就職活動中や入社した当初は、「海外に行けると面白そう!」とか「なんとなくカッコいい」というぐらいの気持ちでした。
海外に親戚が多いにもかかわらず、幼い頃は海外にさほど関心はなかったのですが、大学時代に海外旅行に行くようになってから海外に関心を持ち始めました。
仕事をするにあたっても、日本という市場の一部だけを見るのではなく、常にもっと広い世界を見ていたいと思っていましたね。
元々新しいものや未知のものに対する好奇心が強く、海外について知らない部分が多かったからこそ、興味が強く湧いたというのはあります。
元々好奇心が強いんですね!実際に海外と関わるお仕事をしてみてどうでしたか?
同僚にも恵まれ、非常に楽しく充実した日々でした。
7年間同じ部署に所属していましたが、アフリカ、中近東、インド、東南アジア、ヨーロッパ・・・と2年おきぐらいのスパンで、様々な地域を担当していました。
インドや東南アジアを中心に出張にもよく行きましたし、たくさんの国でいろんな人や文化に触れられたのがとてもよかったと思っています。
最終的には、地域横断的に社内の仕組みを改善するといった、大きなプロジェクトに参画することもでき、やりがいも大きかったですね。
ただ・・・他の国や人、社会を見る中で、自分のルーツであるシンガポールへの関心が徐々に強くなってきたんです。
充実した日々を過ごしていたものの、ご自身のルーツへの関心が強くなったんですね。
そこから移住を決意するまでにはどのような経緯があったのでしょうか?
入社7年目ともなると、社内では中堅社員という立ち位置となり、任される仕事も大きくなりますし、海外駐在の打診もありました。
ただ、一度駐在員として海外へ赴任すると、任期は5年ほど。
帰国したら30代半ばになっており、もしその段階で転職したいと思っても、20代よりも難しくなりそうだと思ったんです。
もし転職するとしたら、今だなと思いましたね。
一方、会社の方々も仕事自体も好きだったので、前職の会社で駐在員としてシンガポール赴任ができればいいなと思う気持ちもありました。
実際、担当していた新規プロジェクトで赴任のチャンスもありましたが・・・最終的に頓挫し、チャンスがなくなってしまったんです。
このまま「シンガポールへ行きたい!」という思いを実現できなければ心残りになりそうだと思い、勇気を出して一歩踏み出すことにしました。
夢に近づいたシンガポール就職!熱意でチャンスを掴み取り、前向きに進む日々
勇気を出してシンガポール就職に挑戦し、日系メーカーへ入社。
当時はどのようなお仕事をされていたのでしょうか?
東南アジア・オセアニア地域統括拠点で東南アジアにいくつかある工場から各地への物流を管理・分析する業務に携わっていました。
マネージャーとしてシンガポール人の部下を2人持ち、上司はシンガポール人という環境。
業務はほとんど英語である上、上司が非常に優秀な方で、仕事の要求基準も非常に高かったので、語学力・ビジネススキルともに非常に鍛えられましたね。
日本でマネージャー経験があった訳ではなく、いきなり海外でローカルの方々をマネジメントするのは非常に大変でした(苦笑)。
自分が上司の求める基準をクリアするだけでは足りず、言葉もバックグラウンドも異なるローカルの方々とチームとして仕事を遂行していかないといけないので。
いきなり英語でのマネジメント、苦労も多かったと思います。
現職の会社に転職したきっかけについて教えていただけますか?
日本人とシンガポール人のハーフという僕のバックグラウンドから、日本とシンガポールの両国に関わりたいという思いが強くありました。
日本やシンガポールでメーカーに勤務していた頃も、当然製品を通して両国と関われていましたが、僕はもっと文化的な側面から関わりたかったんです。
シンガポールに来てから現職の会社の方に連絡し、食事をしながらいろいろとお話を伺いました。
その過程で
「面白そう!日本とシンガポールを繋ぐって、ハーフである自分こそがやるべきことじゃん!ここで働きたい!」
興味とともに使命感を感じ、採用を検討していただけるよう依頼しました。
日本でもメーカー勤務、シンガポールでもそのスキルを活かしてメーカーで勤務しており、現職に必要なスキルや経験は何もありませんでした。
が、やりたいことについて何度も話す中で、熱意や本気度が伝わって採用していただきました。
関さんの熱意が伝わったんですね!
両国に文化的側面から関わりたかったのはなぜですか?
幼い頃からシンガポールに来てはいたものの、当時は親戚を訪ねていくのが中心で、正直シンガポールのことをよく分かっていない部分もありました。
社会人になって年に1回は自らシンガポールを訪れるようになり、どんどんその魅力を知るようになって。
まだまだ僕も知らない魅力がたくさんあると思うので、自分自身がシンガポールについて勉強しながらもっと発信していきたいと思っていました。
一方で、シンガポールの方々は日本のことがとても大好きで、日本人以上に日本各地の様々な場所を訪れています。
もっともっと日本について知ってもらえる可能性がシンガポールにあるはずだと思っているんです。
だからこそ、「日本とシンガポールを繋ぐ」をテーマにした現職の会社に強く惹かれたんですよね。
お仕事にかける熱い思い、伝わってきます!
現在のお仕事について具体的に教えていただけますか?
現在私が所属するVivid Creationsはフード・トラベル・メディカルの3つの事業を基軸に、「日本とシンガポールを繋ぐ」をテーマに、分野を問わず多様な事業を展開しています。
現状、中心となっているのは「日本のものをシンガポールへ」という方向での支援となっていますね。
日系企業に対しては、シンガポール進出に際してシンガポールでバイヤーを探すための商談会を設けたり、PRや事業展開の方法をはじめとしたマーケティング支援を行っています。
一方、日本の地方自治体に対しては、シンガポールで訪日観光客を増やすため、食や観光地についてPRができるようなセミナーやイベントを企画・運営することで支援しています。
メディカルについては日本と同様、シンガポールも高齢化社会という問題を抱えているので、お互いに学び合えるよう、両国の医療関係者が集うシンポジウムを開催していますね。
ご自身の取り組みたいことに全力で取り組む日々、きっと充実していますよね!
お仕事のやりがいや面白みについて教えていただけますか?
シンガポールの方々が日本を知る機会として開催しているイベント等を通して、お客様のリアクションや喜んでいる姿を直接目にする機会が多いことにやりがいを感じています。
今までの仕事ではバックオフィスでの業務も多く、製品を使ってくださっているお客様の様子が見えづらい部分もありましたが、今はダイレクトに日本のものを伝えられているという実感がありますね。
また、多民族国家で働く楽しさもあります。
中華系、マレー系、インド系など、民族により考え方や価値観が異なるんです。
それぞれの仕事の進め方や考え方を尊重しながら、一緒に日々仕事と向き合ということは難しさもある反面、面白くもありますね。
シンガポールに来て、人それぞれ「違う」のが当たり前で、「みんな違ってみんないい」と思えるようになりました。
お客様の反応が間近で見られる嬉しさや多民族国家で働く楽しさがあるんですね。
逆に、難しさや大変なところはありますか?
全くの異業種へ転職して来たからこその難しさがありますね。
前職は基本的に資料作り等のオフィスワークが中心でしたが、イベントの企画・運営にあたっては関わる人の数も多く、様々な方としっかりコミュニケーションを取っていく必要があります。
日本で勤務していた頃は、営業とはいえ、お客様はすべてグループ企業や海外の子会社の方々であり、こちらから教育・指示をしながら、いかにグループ企業を管理するかが問われていました。
一方、今はお客様のニーズやご要望をしっかりと聞き取った上で、こちらができることを提案・実行していくことが必要です。
当然日本人だけでなく、シンガポールの方々とも英語でやり取りをする必要もあり、今までに求められて来なかったスキルが求められているのを日々感じています。
異業種への転職に伴う難しさや英語でやり取りをする難しさはきっとありますよね。
これまで大企業で勤務してきたので、ベンチャー企業ならではの難しさも感じています。
仕組みが整っていない部分も当然ありますし、全員がフラットに意見を言える環境の中で、どのようにみんなの意見に折り合いをつけていくかがすごく難しくて。
また、自由な働き方ができる企業なのですが、自由だからこそ責任が伴うんだということも痛感しております。
会社規模が変わったからこその難しさも・・・。
様々な難しさを乗り越えられる関さんの原動力は何ですか?
「日本とシンガポールを繋ぐ」というコアな思いですね。
自分の目標を達成するにあたって、現職の経験がきっと活きるはずだと信じているので。
目標に向かって、今は頑張る時期だと自分に言い聞かせながら、日々仕事と向き合っています。
また、仲間の存在も刺激になっています。
弊社の代表はシンガポールで起業して、10年間経営を続けていて・・・。
きっと紆余曲折もたくさんあったと思うのですが、副代表と2人でそれを乗り越え続けてきたところを非常に尊敬しています。
考え方に違いはあれど、同じ思いを共有する他のメンバーから学ぶことも多いですね。
気になる今後と海外で働きたい方へのメッセージ
日本で海外営業の仕事を通して、様々な国の文化や価値観に触れたのを機に、ご自身のルーツであるシンガポールにどんどん関心を持ち始めたという関さん。
知れば知るほど面白いシンガポールの魅力、特に現地の方々の生活を肌で感じる瞬間がお好きだとおっしゃっていました。
何度か訪れてはいたものの、実際にシンガポールに住んだことはなかったことから、まずは一度生活をしてみようとシンガポール就職。
ご自身のミッションである「日本とシンガポールを繋ぐ」を実現するために、熱意を持って行動し続けたからこそ、心からやりたいと思える仕事に携わる日々を手に入れられたエピソード、とても素敵だと思いました。
そんな関さんはご自身の今後についてどんな風にお考えなのでしょうか?
夢の実現に向けて現在取り組んでいることや海外で働きたい方へのメッセージと併せ、お話を伺ってきました!
ご自身の今後についてはどのようにお考えですか?
まず、直近で取り組みたいのは日本でシンガポールフェスを開催することです。
代々木公園や日比谷公園で東南アジア各国のイベントが開催されているにも関わらず、シンガポールはまだありません。
だったら・・・僕がやるしかないと思っています!
もっと日本の方にシンガポールについて知って欲しいからこそ、必ず達成したい目標ですね。
また、僕の地元である富山とシンガポールを繋げる仕事にも携わりたいと思っています。
そのために、一時帰国の際は富山で面白いことをされている方々と毎回会って、お話させていただいており、何かコラボできないか模索しています。
目標に向けてどんどん具体的に行動されるお姿、素敵です!
現状、仕事の中では「日本のものをシンガポールへ」という方向性が多いのですが、僕としては「日本人の日常にシンガポールを」という強い思いがあります。
食事ひとつをとっても、タイ料理やベトナム料理は日本でもよく見かけますが、シンガポール料理はまださほど身近ではないと思いませんか?
もっと食事や文化、いろんな場面で日本人にとってシンガポールが身近な存在であって欲しいですね。
だからこそ、僕個人としてブログや各種SNSを通してシンガポールについて発信を続けているんです。
いきなり仕事にするのは難しいので、まずは僕ができることから始めようという気持ちがあって。
すごく多くの方に知ってもらえるともちろん嬉しいですが、一人でも関心を持ってくれる方が増えるといいなと思いながら、日々頑張っています。
いずれはオフラインでのイベント、個人での発信、そして仕事を上手く組み合わせられるといいですよね。
こんなにシンガポールが好きなのは僕しかいないと思うので(笑)!
関さんのシンガポールへの熱い思い、ここまでのお話でたくさん伝わってきました。
最後に、これから海外で働きたい方へのメッセージをお願いします!
昔と比べて、格安航空会社の就航が盛んになったり、海外インターンシップのチャンスは増えており、海外へ飛び出すハードルは下がっていると思うんです。
少しでも関心があるなら、まずは一歩踏み出してみるといいと思います。
今までとは違う世界が合うか否かは、実際出てみないと分からないですよね?
何事も経験することで気付きや学びが得られるものであり、その過程で自分のやりたいことを見つけられたらいいのではないかと僕は思っています。
また、ひとつの場所に留まり続けるのではなく、外へ出ることで自分にとってプラスになる部分もきっとあると思っていて。
日本からシンガポールへ飛び出したこともそうですが、僕自身2度転職をしています。
生活する国はもちろん、会社が変われば、出会う人や見える世界も変わるということを実感しており、違いから得る気づきや学びもたくさんありました。
まとめ
いかがでしたか?
「日本人の日常にシンガポールを!」
その思いを実現するためにまずはシンガポールに生活の拠点を移し、熱意でご自身の進みたい道を切り拓く姿、とても素敵ですよね!
熱く、強い思いを原動力に、「今の経験がきっと未来に活きるはずだ」と強く信じているからこそ、様々な困難も乗り越えて行けるのだと感じました。
「いつか大好きな地元の富山とシンガポールを繋げるようなことがしたい」という思いを実現するために実際に富山で活躍されている方々に会いに行ったり、シンガポールの魅力を個人として発信し続けたりするなど、着実に行動に移す姿も印象的でした。
また、関さんのお話を通して、厳しさはありながらも、語学面でもビジネススキルの面でもどんどん成長できるというシンガポール就職の魅力、伝わりませんか?
マレー系・中華系・インド系を中心に様々なバックグラウンドを持った方々とともに仕事を進めていく中で、得られる気づきや学びもたくさんあるとのことでした。
とにかくシンガポールが大好きで、その魅力をたっぷりと語ってくださった関さん。
ブログやSNSを通して、コアなシンガポールの情報をたくさん発信されているので、是非一度覗いてみてくださいね!
私自身、取材後もホーカーへ案内していただき、シンガポール料理を一緒に楽しませていただきました。
「シンガポールが大好き!」という気持ちを大切に、日本でのシンガポールフェス開催をはじめ、たくさんのことを実現される日が来ることを個人的にとても楽しみにしています。
関さん、この度は貴重なお話をお聞かせいただきまして、本当にありがとうございました!
今後の益々のご活躍を祈念しております。
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