路上販売から海外起業へ!セブで飲食店を成功させる秘密とは?

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【フィリピン起業家インタビュー】森田 剛氏 GO GO CAFE 代表

海外起業と聞くと、さぞかし日本で活躍した優秀な成功者が、豊富な資金で始める華々しい姿をイメージされるかもしれません。しかし、そんなことは全くありません。

今回は、つい2年半前(2015年)まではフィリピンのセブ島でカツサンドの路上販売を行っていたにも関わらず、現在は2店舗のカフェ&バーを運営する飲食店オーナーの森田剛さんに「海外で飲食店オーナーとして成功する秘密」を伺ってきました。金も人脈も何もないどん底の状態から、いかに海外で飲食店経営を軌道に乗せたのか?今回はその秘密に迫ります。

1.路上販売からいかにして、フィリピンのセブ島で2店舗の飲食店オーナーになることができたのか?

ー本当に路上販売からスタートさせたのでしょうか?

はい。本当に店舗や屋台でもなく、カツサンドの路上販売をすることから全ては始まりました。その販売をスタートさせる前は不安でいっぱいでしたが、思い切って売り始めたんですね。初日は18個のカツサンドを作って12個が売れました。売れ残ってしまいましたが、初日は不安でしたのでとても嬉しかったです。

でも、2日目からは心に余裕を持って、売れるようになりました。2日目は25個作って25個売ることができました。次の日から10個ずつ作る量を増やしていって、2週間後には朝の11時から夜の7時くらいにかけて100個売れるようになったんです。最初から売り切れるまで売ると決めいていたのですが、振り返ってみると初日以外は、1年間渡って毎日完売することができました。だんだん売れるスピードも上がって、新聞、テレビに取材されるようになり、最終的には15分で完売できるようになりました。カツサンドの路上販売

http://newsinfo.inquirer.net/688857/japanese-tests-market-for-food-in-streets-of-cebu

ー今のカフェ&バーを運営することは最初から考えていたのですか?

はい。海外で勝負するからには、路上販売で終わるのではなく、最初から店舗を構えて自分のお店を持ってそれを広げていくことを考えていました。当初は3ヶ月でビジネスパートナーを見つけて、屋台販売をするつもりでしたが、結果的には次のステップに進むのに1年かかりました。

今後のことを考えて、僕は最初から現地で成功している人と組もうと考えていました。その方がフィリピンで事業を上手く進めていくことができると思ったからです。今のビジネスパートナーとは路上販売を始めて、3カ月で知り合いました。彼の家族とも会って、信頼できる人と感じ一緒にビジネスすることになりました。

ーすごい戦略的に考えていたんですね。路上販売をする上で何が大変でしたか?

路上販売は朝11時から開始して夜7時まですることが多かったのですが、その後、次の日の材料を買い出しに行き、家に帰ると9時を回っていました。すぐに4〜5時間寝て、夜中の 夜1時に起きてその日の仕込みをスタートさせます。2時から作り始めて、朝の10時まで作り、11時にその日の販売をスタートさせるという生活を続けていました。

ちなみに、フィリピンに来る前、起業資金を貯めるために、日本でアルバイトを8カ月一日も休まず、昼はテレアポ、夜はバーで働いていました。その時に長時間労働の体力が付き、そのお陰で、炎天下の中の路上販売を約1年間継続できたと思います。

ーそんなご苦労があったんですね…現在はどのようなカフェ&バーを運営しているのでしょうか?

カフェである「GO GO CAFE」とバーである「AJITO」の2店舗を経営しています。どちらも最近話題のフィリピン留学の英語学校に併設した店舗です。そのため、その語学学校の生徒さんが固定のお客さんになってくれるので経営は比較的安定しています。

ーさすがですね。そんな森田さんはどのようなキャリアを歩んできたのでしょうか?

大学卒業後、東証一部上場のフランチャイズ専門のコンサルティング会社に入社しました。そこで、学習塾のフランチャイズ運営ノウハウの販売及びそのサポートを行っていました。4年間そこで仕事した後、法政大学の大学院のMBAコースに入学して、中小企業診断士の資格も取得しました。

ー当初から起業することは考えていたんですか?

はい。20歳頃から起業したいと思っていました。当初はコンサルタントとして独立しようと思っていましたが、現在はフィリピンで飲食店を経営しています。でも今後は東南アジアに進出する企業を支援するコンサル会社を立ち上げることを考えています。

2.フィリピン・セブを起業する場所として選んだ理由は?

ゴーゴーカフェセブ

ーそもそもどうして、海外で起業をしようと考えたのですか?

僕は、大学卒業後、日本で4年間サラリーマンを経験しましたが大した結果を出すことはできませんでした。このままサラリーマンを何となく続けていくことは出来るとは思いましたが、そのような人生では決して満足できないと思っていました。何かを変えなければと思い、法政大学大学院のMBAコースに進学しました。その時に、東南アジアの可能性を知り、東南アジアの国々を自分の足で見て回りました。そして、フィリピンで起業する決意をしたんです。衰退していく日本よりも、伸びている東南アジア、フィリピンでビジネス経験を積み、英語力を高めて、現地の人脈を構築すれば、まだまだ東南アジアでチャレンジする日本人は少ないので希少価値の高い人材になれると思いました。そうすれば、平凡な自分でも、ビジネスで結果を出し満足できる人生が歩めるのではと思ったんです。

ーフィリピンのセブ島で起業をしようと思った理由はなんだったのでしょうか?

日本よりもフィリピンでビジネスをした方が成功できると思ったからです。東南アジアで起業しようと考えていましたが、最初からフィリピンのセブ島で起業することを決めていたわけではありません。そのため、フィリピン、マレーシア、カンボジア、タイを旅して、それぞれの国のことを知ってから起業する国を選びました。フィリピンは、英語が通じて、物価が安いですし、タイ、マレーシアなどのように、日本食が溢れている状況ではありません。また、日本の大手飲食店もまだ来ていない点にチャンスを感じました。

ーカツサンドの路上販売からスタートしていますが、なぜ日本のとんかつだったのでしょうか?

フィリピン人は揚げ物が大好きなんです。マニラではとんかつがブームになっていましたが、セブ島ではまだ流行ってはいませんでした。マニラでウケるなら、セブでもウケるだろうと考えました。そこで、日本のとんかつ屋やカツサンド屋を回って、勉強をして美味しいレシピを開発しました。そして、フィリピンの路上でテスト販売をして話題になったんです。

ー日本で起業することと比べて、フィリピンで起業すること違いはなんだと思いますか?

僕は日本よりセブの方が起業するならやりやすいと思います。まず、日本で飲食店をするのと比べてライバルとなる競合が少ないですし、物価が安いので初期投資の金額も少なくてすみます。人件費に至っては10分の1で済みますので、小資本の我々個人起業家でも開業するためのハードルが低いです。ただ、集客については海外の人の嗜好に合わせなくてはいけない分、少し苦労する部分もあるかもしれません。しかし、投資金額やコストが低い分、損益分岐点も低いので、大きな失敗はしないと思います。

ーどれくらいの初期投資金額だったんですか?

カツサンドの路上販売ですから25,000円くらいですね(笑)。ただ、カフェをスタートさせるのにはそれなりの金額がかかりました。

ー25,000円って、、安っ(笑)!ちなみに起業当初の英語力や語学力はどうだったんですか?

当初の英語力はほぼゼロでしたし、現地のセブアノ語も挨拶程度でした(笑)。現在は多少上がりましたが、英語は日常会話レベルですし、セブアノ語も相変わらず挨拶以上は話せません。それでも、ビジネスをスタートさせることは十分可能です。海外でビジネスをすると英語の勉強にもなるし、今後の海外進出コンサルティングをやる上でもとても良いと思います。

3.海外ビジネス成功の秘訣

ー海外でビジネスを成功させるための秘訣ってなんでしょうか?

フィリピンでは日本人というだけで尊敬してくれる面もあり、信用してもらえることも多いです。日本人が売っているという安心感や日本食ブランドもあると思います。また固定客を早く作って経営を安定させることも重要だと思います。僕のお店でいうと6割は併設されているコンドミニアムの住人や英語学校の生徒さんです。大通りに面しているわけではないので、たまたまやってきてくれるお客さんはあまりいないのですが、家賃も安くてすみます。

ー他に成功の秘訣は何かありますか?

極力コストを掛けずに事業をスタートさせ、実験を繰り返し、上手くいったら大きく展開するのが良いと思います。それから僕の場合、レシピは全て詳細にマニュアル化して従業員に伝えています。特に海外で飲食店を経営するとなると品質を一定に保つのが難しいです。そのため、感覚的なものをできるだけ排除したマニュアルがあると良いと思います。とんかつで言うと「何度の油に何秒の間揚げる」などです。

ー海外で飲食店を経営していて、何がやりがいなのでしょうか?

やはり、お客さんが美味しいと言ってくれるとうれしいですね。また、起業家としては、フィリピンというマーケットに受け入れられて、店舗を増やしていくのは楽しいです。僕は自分の仕事は仕組みを作っていくことだと思っています。そういう意味で、店舗やマニュアルを作るのは楽しいです。それから、フィリピン人スタッフに成長してもらい、彼らにお店を任せて給料を上げられる環境をつくってあげたいなぁと思います。

今後の展望とこれからアジア起業したい人へのメッセージ

ー今後はどのような展開を考えていますか?

まずは、フィリピン国内で5店舗の飲食店を出店し経営したいと思っています。その上で、同時に飲食店のフランチャイズ化やコンサルティングの仕事も手がけていきたいと考えています。また、フィリピン国内に限らず、アジア諸国を中心に100店舗の経営に携わる事をしたいですね。

ーそれは、壮大な夢ですね。今後、海外で起業を志す人へのメッセージいただけますか?

もし、海外で起業を志すのであれば、やはり行動することが大切だと思います。実際に現地に来て、ビジネスチャンスを見つけて、まずは小さくても良いので自分で始めてみる。実際に来て、見て、感じなくては気づけない事の方が多いです。僕は日本にいる時、平凡なサラリーマンとして生きていましたが、平凡な自分だからこそ、起業、それも海外で行うというハイリスクな行動を取ることで、優秀な人と肩を並べるビジネスマンになれると思いました。是非、皆さんにも一歩踏み出してもらえればと思います。

4.フィリピン起業家インタビューのまとめ

岡本琢磨と森田剛

何の後ろ盾もない中、単身フィリピンのセブでカツサンドの路上販売を始めた森田さんはその当時28歳だったのこと。現在31歳(2017年5月時点)の森田さんは落ち着いた雰囲気をまとっていて、堅実な経営を心がけているように感じました。でもそんな彼も数年前には日本で平凡なサラリーマンとして働き、そんな人生に悩んでいたのです。現在の森田さんは、数年前の彼とは比べられないほど成長し、自分の可能性を信じて、大きな夢を抱いているのだと思います。現在38歳の僕ももっとがんばらなくては!と感じずにはいられませんでした。

ちなみに森田さんが経営するGO GO CAFEでは、主にフィリピン留学で英語を学びに来ている日本人留学生を対象に、Japanese English Exchange(JEE)というイベントも主催しています(毎月第1、第3土曜日)。そこでは、日本語を勉強したいフィリピン人と英語を勉強したい日本人が交流する場となっており、2017年5月時点では8回開催しています。

あなたは彼の挑戦と想いを知って、何を感じましたか?
あなたは自分の人生の主人公として生きているのでしょうか?

もし、数年前の彼のように今のキャリアを悩んでいるとしても、森田さんのようにチャレンジすることはできるかもしれません。

JEE / Japanese English Exchange
GO GO CAFEWebサイト
AJITO(アジト)→

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About Author

岡本 琢磨(Takuma Okamoto)

Beyond the Border(ビヨンドザボーダー株式会社)代表取締役 / 海外転職カウンセラー・コーチ / フィリピン・セブ英語留学クロスロード代表・公認会計士 / 1979年5月8日生まれ / 慶応義塾大学経済学部卒

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