転職エージェント訪問記:【ベトナム・ハノイ】REERACOEN VIETNAM CO., LTD
目次
REERACOEN VIETNAM CO., LTD(ハノイ)とは?
ネオキャリアグループの海外ブランドREERACOENのベトナム現地法人。
ベトナムにはホーチミンとハノイの2拠点がありますが、今回は2017年に設立されたハノイ拠点についてご紹介させて頂きます。
オフィスはハノイ市内のCau GiayエリアにあるEurowindow Multicomplexビルの5階にあります。
ご担当の方にお話を伺ってきました!
今回お話を伺ったのは八木様(写真左)。
日本でもリクルートキャリアで勤務され、うち1年間は上海に駐在。
REERACOENではマレーシア拠点で通算3年間勤務、香港拠点の立ち上げもご経験され、現在はベトナム拠点とインド拠点の支社長をされております。
人材業界での経験・海外経験ともに豊富な八木様にたっぷりとお話を伺ってきましたので、是非ご一読下さい!
ベトナムの現状について
最近のベトナムの景況について教えて頂けますか?
ベトナムの景気は現状は基本的に非常に良好だと言えます。
加えて、最近では米中貿易摩擦の影響もあって、中国とベトナムの両方に拠点がある場合には中国の生産量を減らし、代わりにベトナムで生産するという動きが出ていたりします。
ということは・・・日系企業の進出も増えているのでしょうか?
日系企業の進出は増えていますね。
やはり中心となるのは製造業ですが、ベトナム人材を日本へ派遣する「送り出し」の事業をしたいという会社が増えてきている印象があります。
また、特にハノイに言えることとしてですが、IT系企業の進出が若干ホーチミンと比べると少し多い傾向にあります。
これはダナンもそうなのですが、IT系の大学が多いことが関係していると思います。
あとは・・・同じ製造業でも、ハノイが首都ということもあり、大手企業様についてはハノイの方が多い傾向がありますね。
ハノイにおける日本人の求人状況について
日本人の求人が多い業種はどのような業種でしょうか?
やはり最も多いのは製造業ですね、大体これだけで5~6割を占めると思います。
それに付随する商社・販社や物流で3割程度。
他が1割程度という感じでしょうか。
職種についてはいかがでしょうか?
営業職に加え、製造業系の生産管理・生産技術・工場長候補などの求人案件が多い傾向がありますね。
その他の職種については、経理や管理部門、アシスタント、建築系の案件があったりします。
あとは・・・そこまで多くはありませんが、ITエンジニアの案件もないことはないですね。
専門職レベルの案件はさほど多くはありません。
製造業が多いとなると・・・勤務地はやはり近郊の工業団地になるのでしょうか?
製造業になると近郊の工業団地で勤務する形になりますが、それ以外であればハノイ市内で勤務されるケースがほとんどです。
求人の割合で言えば、ハノイ市内で5割、近郊の工業団地で5割程度ですね。
同じ営業でも、製造業系の営業となると、工場のある地域で勤務することになります。
なるほど。求められる人材の要件について教えて頂けますか?
日系企業の場合、基本的に社内の公用語が英語になるので、日本語と英語は必須ですね。
あまりTOEICの点数という形で求人要件を出されることがないので、あくまで目安にはなりますが・・・
TOEIC600~700点程度、英語中級程度と言われるレベルは必要だと感じます。
ただ、語学力が基準に満たない場合でも、お客様によっては英語不要のお客様もいらっしゃいますし、求人を選ばなければ就職自体は可能だと思います。
他には、営業経験があると望ましいですね。
特に、別業界での経験でも構いませんので、法人向けの営業ができる方は非常に有利だと思います。
それが製造業での経験であればベストです。
なお、就労ビザ発給の要件にも関わってきますので、基本的には2~3年程度の社会人経験を求められる場合がほとんどです。
日本と違って、現地法人の場合は少数精鋭の環境で、新卒の方をゼロから教育する力は乏しいと考えておいた方がよいでしょう。
ハノイでの生活・待遇について
実際に働いた場合の給与や待遇について教えて頂けますか?
社会人経験1~2年と比較的経験の少ない方であれば1,500USD(約16.1万円)〜、数年の社会人経験のある方であれば2,000USD(約21.4万円)〜、マネージャークラスの方であれば2,500USD~3,000USD(約26.8万円)が一般的でしょうか。
拠点長レベルだともっと上がるケースもありますよね。
ボーナスについては1ヶ月分支給する企業が一般的ですが、支給されない企業もあります。
会社によると言えるでしょう。
※レートについては、1ドル=約107円として計算(以下同様)
その他の待遇や休暇についてはいかがでしょうか?
保険については会社にもよりますが、ベトナム人スタッフの方と同じ保険に入るケースが多いような印象があります。
求人票上では「各種保険」という書き方をされていることが多く、会社による部分はありますね。
また、休暇についてはベトナムの祝日によります。
ベトナムの場合、土曜日は出勤という会社が結構ありますね。
土曜出勤の場合でも、隔週なのか毎週なのか、あるいは毎週午前のみなのかは会社により異なります。
日本と比べて収入が下がるケースもあると思いますが、生活については問題なさそうでしょうか?
物価が安く、食事にも困りません。
あくまで個人的な感覚にはなるかもしれませんが、日本食についてもアジアで一番ベトナムが安いのではないでしょうか?
家賃についても、単身者であれば大体300~500ドル(約3.2~5.4万円)程度ですので、生活については問題ないと思います。
通勤については皆さんどうされているのでしょうか?
通勤については配車アプリのGrabを用いているケースが多いように思いますが、中にはご自身でバイク通勤をされている方もいらっしゃいます。
他国と比べて公共交通機関が弱いところは確かに課題ではありますが、配車アプリも発達していますし、私自身も特に不便だと感じることはありません。
工業団地に勤務され、ハノイ市内で生活をされる方については、送迎車で通勤をされていますね。
なお、交通費の負担については、会社によります。
ベトナム就職をご検討の方へのメッセージ
ベトナム就職をご検討されている方にメッセージがあれば教えて下さい。
ベトナムに限ったことではありませんが、目的意識を持つことが何より大切だと感じています。
「海外で働く」を目的にするのではなく、海外で「何を」したいのかを持っている方がいいと思っています。
「海外で働く」を目的にしてしまうと、働き始めたらそこで終わりになってしまいがちです。
もちろん働き始めてから目的を見つけてもいいのかもしれませんが、万が一自分の果たしたい目的が入社した会社で果たせない可能性だってありますよね?
日本での生活は「生活あっての仕事」ですが、海外では「仕事あっての生活」です。
就労ビザは会社が申請し、国が発給するものであり、生活だけではビザが発給されることはないからです。
仕事軸でしか私たちは海外で生活することはできない訳です。
その意識は必ず持っておいた方がいいですよね。
僕自身も「海外で働きたい」という動機で弊社に入社した訳ではなく、自分の挑戦したい事業に携わるチャンスがたまたま海外、そしてマレーシアにあったからなんです。
「マレーシアで働きたい」が動機となっていた訳ではなかったからこそ、挑戦する国が変わった今でも仕事を続けられているのかなと感じています。
海外就職を検討する上で、目的意識はかなり大切ですよね。
目的意識を持った上で、ベトナムで挑戦したい方にアドバイスはありますか?
他国と比較して、ベトナムは語学力については現状ではさほど求められない傾向にあります。
マレーシアであれば現地の方々が基本的に英語が堪能なので、同等レベルの語学力を求められたりしますが、ベトナムの場合は社内に日本語が話せる現地の方がいる比率がマレーシアと比較しても高かったりしますし・・・
そういう意味では初めて海外で挑戦するという方にとって、ベトナムは非常にいい環境だと感じています。
また、ASEANの中で最も経済成長率が高い国のひとつがベトナムだと思います。(令和元年8月 外務省アジア大洋州局地域政策参事官室の資料・9ページでも確認済)
それに加え、先程も申し上げたような米中貿易摩擦による影響といった背景もあり、どんどんベトナムの経済は伸びています。
これは日本の高度成長期とよく似た状況で、どんどん仕事が増えて、会社もどんどん成長する・・・そんな環境で働くということも、前向きに挑戦したいという方にとっては非常に魅力的だと感じています。
あとは・・・先入観を持たずに臨んで欲しいと思っています。
例えば、ベトナムで言えばホーチミンを知っている人は圧倒的に多いですが、ハノイのことを知っている人は少ないですよね?
ですが、ハノイはベトナムの首都であり、日系企業も多数進出しています。
実際、ハノイ商工会に700社強(ベトナム日本商工会議所HP参照)の企業が入っていて、環境的にもどんどん伸びている環境です。
先入観を持ち、知らないから挑戦しないのではなく、自ら情報を取りに行った上で挑戦して欲しいと思っています。
まとめ
海外経験・人材業界での経験ともに豊富な八木様のお話、いかがでしたか?
個人的には、「目的意識を持って海外就職に臨む」お話が非常に印象的でした。
つい憧れの国や海外で働くことが目的になってしまいがちですが、海外就職・ベトナム就職はあくまで「何か」を成し遂げるためのひとつの手段です。
海外で挑戦する目的を明確にした上で、経済的にもどんどん伸びていてエネルギッシュな環境であるベトナムで挑戦するのは非常にいい機会だと感じました。
ベトナム就職をご検討の方は一度REERACOEN Vietnamへ相談をしてみてはいかがでしょうか?