「好きから得意を仕事に」声優から大手IT企業へ海外就職した山田桃愛さんのアナザーストーリー

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こんにちは!
BEYOND THE BORDER ライターのペクです!

今回は日本では声優としてご活躍され、フィリピン・セブでキャリアチェンジを果たした山田桃愛(やまだももえ)さんにお話を伺いました。
セブではスタートアップのベンチャー企業と大手企業の両方で勤務経験のある山田さん。
プライベートでもIT留学シェアハウスWORKROOMのアンバサダー(取材時)を務める傍ら、声優の経験を活かしてイベントで司会をされるなど、多方面でご活躍されています。

新しい挑戦の先にある、今までに出会えなかった自分と出会いたい!

強く、前向きな想いで数々の挑戦を果たし、様々なチャンスを掴み取ってきた山田さん。
失敗も全てご自身の学びや気付きに変えながら成長し、充実した日々を送っている様子が取材を通してたくさん窺えました。

そんな山田さんですが、家族や周囲の目を気にする時期もあったとのこと。
それでも数々の挑戦を通した出会いや気付きがどんなことも恐れずチャレンジできるように変えてくれたようです。
様々なストーリーとともにお話してくれた力強いメッセージが、一歩踏み出せずに悩んでいる方の背中を押してくれるのではないでしょうか?
海外就職をご検討の方はもちろん、何かに挑戦したいのにその一歩が踏み出せないという方は是非ご一読下さい!

 

山田桃愛さんとは?

山田桃愛さん プロフィール
立教大学出身。大学在学中に声優としてキャリアをスタートし、約3年間活動。声優として活動する中で得たスキルを別の方法で活かせる道を探すべく、2018年10月からフィリピン・セブへ渡り、スタートアップの旅行会社でカスタマーサポートとして約4ヶ月間勤務。現在は大手IT企業へ転職し、システムの管理・運用におけるお客様の課題解決に携わっている。

 

就職活動をせずに声優の道へ・・・怖さや迷いはなかったんですか?

 

それはもちろん!
「とりあえず進学・就職」という周囲の意見を聞いて大学まで進学しましたし、周囲と同様に就職活動をした時期もあります。
でも、本当はやりたいことはやらないと気が済まない性格(笑)!

私は幼い頃からアニメが大好きで、気が付いたらセリフをよく真似していました。
そんな私を見た母が声優という職業を教えてくれたのがきっかけで、声優を夢見るようになったんですね。
実は・・・中学時代に一度内緒でオーディションを受けて合格したのですが、家族の猛反対を受けて泣く泣く断念したんです。
当時はまだ未成年で親に養ってもらう立場、家族を悲しませてまで自分の行きたい道を選べなくて。

大学4年生になり、就職活動に向けて自己分析をしますよね?
そこで気付きました、私は自分のときめきを何より大切にしながら生きていきたい、と。
今なら自分で意志決定できる年齢だし、満を辞して声優の道に進めると思ったので、長年の夢に向かって挑戦することにしました。

働きながら養成所に通って勉強して、オーディションを受けて・・・
養成所には「いつか声優になりたい」という人はたくさんいましたが、私にとって声優は夢ではなく、すでに目標。
そのゴールに早く辿り着くにはどう行動すべきなのかを常に考えながら進んでいました。
家族にも内緒にしていたので、認めてもらうためにも結果で示したいと思っていましたし・・・。

 

新しいストーリーの始まりとして選んだセブ就職

 

思い切りましたね!お仕事への熱い思いが感じられます。
そんな中、なぜそんなに思い入れのあった声優のお仕事を辞めることにしたのですか?

 

「好き」を仕事にする?「得意」を仕事にする?

声優として仕事をする際、まずは声優としての自分自身を誰かに見つけてもらう必要があります。
よって、自分という「商品」をいかに売り込むかというセルフプロデュースのために自身を客観的に見るようになりました。
次第に、役として感じたままに作品の中を生きたい自分と、冷静且つ客観的に分析して、一人の人間として仕事で評価されたい自分の両方がせめぎ合うようになったんです。
好きなはずの声優としてのスキルは伸びないのに、自分という「商品」を売り込むという得意な部分だけが伸びていく・・・そんな状態でしたね。

世の中には「好きを仕事にする」と「得意を仕事にする」の2つがあることはなんとなく知っており、自分は後者なのでは?と思い始めたんです。
最初は、自分が大好きな役者の仕事に不向きかもしれないなんてどうしても認められませんでしたが(苦笑)。
何度も自問自答した結果、私の幸せは「好き」ではなく、「得意」を仕事にすることにあるんだと気付きました。

 

まだ出会ったことのない自分を見たい

様々な方に相談をする中で、自分にとって声優が唯一の職業になっていましたが、世の中には様々な職業があり、他の世界に目を向けることも大切だということに気付いたんですよね。
ただ、やっぱりプライドが高くて、ずっと追い続けた夢を諦めることはどこかで許せなかったんです。

そんな中、ふと養成所時代の恩師である文学座の田中明生さんが私に下さった言葉を思い出したんですよ。

物語の脚本は、出て来る登場人物がそれぞれのドラマを生きるのを諦めなかったからあるんだよ。
同じように、先の読めないストーリーを生きるのが人生で、ドラマチックに人生を駆け抜ければその先にストーリーが生まれる。
だから、自分のドラマを生きることを諦めないで、桃愛らしくドラマチックに駆け抜けなさい。

この言葉は今も私にとって人生の指針になっています。
これを機に、今までに感じたことのない感情に出会って戸惑うこともきっとあるけれど、その先にある自分を見てみたいと思えるようになりました。

声優の夢を諦めたからといって自分の人生が終わる訳ではないし、夢を諦めて挫折するも転職して成功!もストーリーとして面白いかも!?なんてすごく前向きに捉えられるようになりました。
だったら一度他の世界を覗いてみたいと思い、声優の道を諦める決断をしました。

 

なるほど、素敵な言葉ですね!指針通りに生きる山田さんも素敵です。
そんな中、セブへ来ることになったきっかけは?

 

日本の求人も見ていたのですが、声優ほどときめく求人になかなか出会えなくて。
いろいろ見ながら悩んでいるときに、たまたま求人媒体で「セブでツアーガイドをしませんか?」という文言を見つけたんですよ!
企業に所属するという新しい挑戦ができて、かつ声を使って人を楽しませることができる・・・!?
「これだ!」と思ってすぐに応募したらトントン拍子に選考が進んで、ご採用頂いたことがきっかけでセブへ渡ることになりました。

選考にあたっての職歴はそれまで声優としての活動しかなかったので、芸歴を履歴書に書きました。
ありがたいことに、それが「面白い!」と言って頂けたりもしましたね(笑)。

セブへ来ることになった段階では英語が全く出来ない状態でしたが、英語環境で生活することや初めて企業での就業経験が積めるという未知の世界を2つも同時に覗けることにワクワクしていました!

 

様々な出会いや挑戦によって加速する、セブでのアナザーストーリー

 

セブに渡ってすぐはツアーガイドのお仕事をされていたんですね!

 

私が所属していたのはセブで各種ツアーを催行する旅行会社だったのですが、ツアーガイドを務める前にツアーについて理解を深めるため、最初はカスタマーサポート業務を担当していました。
スタートアップ企業でカスタマーサポート部分が整っておらず、メンバーの誰が欠けても同じクオリティでサービスを提供できるよう、マニュアル化やサービス標準化のための仕組みづくりをしたんです。
ツアーでお客様を楽しませることを考えつつ、業務の効率化など会社が求めることもしっかり満たす部分で、役者でありセルフプロデュースもしていた声優時代の経験が活きましたね!
会社からも仕組みづくりに貢献したことを評価して頂き、入社1ヶ月でカスタマーサポートのリーダーへ昇進しました。

 

入社1ヶ月でリーダーに!?すごいですね!

 

責任が増えたり、業務量が多くなることはやや不安でしたが、リーダー経験はいずれ日本に帰る上でもきっと活きると思ったので、迷わず引き受けました。

「得意を仕事にする」がここでも鍵になっているんですよ!
カスタマーサポート業務に専念することになったとき、以前ならガイドとして採用されたからにはガイドをやりたい、という気持ちに固執し過ぎてしまったと思います。
声優時代に同様の葛藤を経験していたので、このときはすんなり受け入れられましたね。

会社も私が挙げる改善案をどんどん汲んでくれる雰囲気でしたし、「こんなこともお願いできない?」と積極的に挑戦させて頂ける環境!
学校に通わず、お給料を頂きながら多くの勉強をさせて頂けることを有難く感じながら、骨の髄までいろんなことを吸収するぞと毎日取り組んでいました。

 

大変充実した日々を過ごしていた様子が伝わってきます。
そんな中、なぜご転職をされることに?

 

環境にも人間関係にも恵まれていた上、スタートアップのベンチャー企業での日々は本当に貴重な経験でした。
ただ、毎日仕事をこなしてる自分に気づいて、徐々に満足が出来なくなり悩み始めました。
そんなときにたまたま今勤めている会社のイベントを見つけたんです。
いつか女性として家庭を持ったら大きく環境を変えるのは難しいだろうから変えるなら今しかない、ベンチャー企業と大企業のどちらも見た上でベストな選択をしたいと思い、イベントに行ってみることにしました。
イベントで登壇してお話をされていた方々も皆さんとても素敵で・・・

ここで私のアナザーストーリーを見てみたい!

このイベントが挑戦する私の背中を押してくれましたね!
そこから選考を受け、無事に内定を獲得して現在に至ります。

 

新しいストーリーへの扉を開けた先にあったもの

 

アナザーストーリー、いいですね!
ところで、現在はどんなお仕事をされていますか?

 

現在はIT企業のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシングの略)チームでサービスマネジメント業務に携わっています。
BPOとはお客様が業務の一部プロセスを外部の専門企業に委託することなのですが、私の勤務先はその委託先となっていて。
お客様から委託された業務を上手く運営できるようマネジメントしたり、業務の根本に問題がある場合はその改善策を提案したりしています。
ゼロから何かを生み出すというよりは、お客様となる企業様は既に何かしらのシステムや運用方法をお持ちなので、それらがより円滑に回るように業務を請け負うという感じでしょうか。
これまで声優時代にしてきたコールセンターでのアルバイトや旅行会社でのカスタマーサポートの経験が全て活かせているという意味で、今までやってきたことの集大成のような仕事ですね。

決まったことをこなすのではなく、既にあるものをさらによくするためにどうするか?を考える仕事なので、常に問題意識を持って仕事に取り組めるのが面白いところです。
大企業で以前よりも一緒に働く仲間も増え、様々な方から多くのことを学べる環境であることにとても感謝をしています。
今までやったことのない仕事に触れることも多く、「できない自分」にたくさん出会うことで、毎日刺激がたくさんありますね。
ここで食らいついていけばきっともっと上のステージにステップアップできるはずだという強い自信があります。
本当毎日がワクワクの連続(笑)!

もちろんセブで働いているので、フィリピンの方も含め多国籍な環境で英語を使いながらお仕事ができるのも非常に魅力的ですよね!
英語を使いながら働くのはもちろんのこと、海外で、全く異なるバックグラウンドの方々と肩を並べながら、「携わるプロジェクトをよりよくしたい」という一心でチーム一丸となって取り組んでいるので、日本で働くよりも考えることが多いと感じています。

 

学びの多い日々を過ごされている様子が伝わってきます。
逆に、苦労していることや大変なことはありますか?

 

 

異なるバックグラウンドを持つ方を理解しつつ仕事を進めること

異なるバックグラウンドを持つ方と働くことは、刺激や学びが多くて面白いと感じる反面、大変なこともあります。
価値観の違いを受け入れながら、どうしたらお互いが歩み寄れるかを考えながら働くことって本当に難しいんですよ、ときには諦めたくもなります(苦笑)。
ですが、もちろん諦めてはいけないし、諦めたくない!
私もフィリピン人の同僚もお互いにぶつかることはありながらも、歩み寄れるよう努力しながら向き合っていますね。

 

立ちはだかる言葉の壁

言葉の壁には正直苦労しています・・・仕事でもプライベートでも。

元々声優という言葉で伝える仕事をしていたので、言葉はかなり大切にしています。
それなのに、英語だと細かいニュアンスまで上手く表現できなくてもどかしいですね。
フィリピンで出会うフィリピンの方はもちろん、他の国の方もすごく素敵な方が多いんです。
例えば、何気ない会話の中で「いいね!」って褒めたいときにその良さを英語で表現できるボキャブラリーが少ない自分が悔しいです。

仕事でも現在のIT企業に勤め始めてからそのもどかしさを痛感することが多いですね。
スタートアップ企業に勤めていた頃は同僚がほぼ日本人、業務も全て日本語だったのですが、今はそうもいかなくて・・・
仕事中もフィリピン人の同僚から聞いたことが満足に聞き取れず、日本人の先輩に手伝ってもらうこともよくあります。
英語ができないが故に、みんなともっと近付きたいのに近づけない、自分のことをもっと知って欲しいのにそれが叶わないんですよね。

 

とにかく全然カッコよくないんです(苦笑)、まだまだ私もいろんなことが発展途上なんですよ!
その一方で、いろんなことを乗り越えればきっと違う世界が見えるであろうという自分への期待ももちろん持っていますけどね!

 

気になる今後のストーリー展開と海外で働きたい方へのメッセージ

まだ出会ったことのない自分を見たいという強い思いでここまで進んできた山田さん。
悩み、葛藤する時期もありましたが、人との出会いから得た学びや気付きを力に変えながらどんどんレベルアップして来られた様子が窺えました。
そんな山田さん、今後についてはどのようにお考えなのでしょうか?
海外で働きたい方へのメッセージも併せて頂戴しました!

 

今後どんな風になっていたいですか?

 

まだ心から「やりたいこと」を探しているストーリーの途中

正直なところ、今「これ!」と言えるものはありません。
心から夢中になれる「やりたいこと」って、今目の前にあるものに一つひとつ真摯に向き合っていく中で形になっていくものだと思っています。
私ができること、好きなこと、得意なこと・・・が円の中心で交わる何かはまだ見つけきれていないので、自分を掘り下げるという意味で、仕事でもプライベートでも挑戦を続けていきたいと考えています。

あとは・・・夢を語れなくてもいいけど、夢と出会える準備はきちんとしておこうと思いますね。
声優時代も芸歴を見て、急にオーディションのお話を頂くこともありましたが、いきなりオーディションで上手く演じるのは難しくて。
日頃からのトレーニングってやはりすごく大切なんですよね。
今日々取り組んでいることが全て未来に活きると思っていて、今はとにかく来るべき未来のための準備期間であり、自分にとって大切なストーリーの一部なので、日々を懸命に生きることが大切だと思っています。

 

海外就職をご検討されている方にメッセージをお願いします!

 

海外就職というよりかは何か挑戦したい人へのメッセージになってしまうかもしれませんが・・・

出会いと経験の数だけ人生はよりドラマに満ちたものになる

プライドが高かった私が挑戦できるようになったのは、思考が変わったからだと思っていて。
声優時代はもちろん、セブに来てからも本当に多くの方と出会い、いろいろな経験をしてきました。
その過程で、失敗も学びだと思えるようになりましたし、挑戦して軌道修正の必要に気付けたならそれが学びだとも思えるようになりました。
いろいろな方と出会うことでプライドをぶち壊してきた、そんな感じでしょうか(笑)?
そういう意味でセブに来て本当によかったと思っています!

私達は日々いろいろな選択をすると思いますが、その選択に悩みや苦しみ、葛藤が伴うこともあります。
でも、その葛藤もひとつのドラマと表現するだけで、前向きなものになりませんか?
それだけで素晴らしいものに思えてしまう(笑)!

 

どんな経験も決して無駄にはならない、ただそのトライの質は上げた方が良い

声優をしていた頃、月の収入のほとんどが声優以外のアルバイトで得た収入という時期ももちろんあり、それが恥ずかしいと感じていた時期もありました。
ただ、声優時代に続けていたコールセンターのアルバイトが旅行会社のカスタマーサポートの仕事や現職に活きたりもしていて。
今までやってきたことはひとつも無駄にはならないと思っています。

ただ、適当になんでもやってみるのは違うと思っていて!
本やインターネット、そして人との出会いから沢山学び、よく考えながら、挑戦の質を上げることができると思うので、自分にとってよりプラスになる経験をたくさんできるといいですよね。

 

まとめ

いかがでしたか?

記事には書き切れなかったのですが、お話して下さったストーリーとその学び全てが本当に素晴らしくて!
起きたこと全てを何一つ無駄にすることなく、力に変えてこれまで進んで来られたのだと感じさせられっぱなしの時間でした。
失敗も全て学びに変えるという姿勢や考え方、是非私も見習って進んでいきたいと感じました。

山田さん、改めて貴重なお時間を頂戴しましてありがとうございました!
今後の益々のご活躍を祈念しております!

 

追記

なんと山田さん、取材後に元々アンバサダーを務めていたIT留学シェアハウスWORKROOMの管理人を務めることになったそうです。
基本的には独自の学習ツールを用いつつ自ら学ぶスタイルのシェアハウスなのですが、幅広い年齢層の住人同士で助け合うこともあるそうです。
WORKROOMの様子を最も分かりやすく知るにはTwitterがオススメとのことなので、是非覗いてみて下さい!

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About Author

Jiyoung Baek

セブ留学がきっかけで東南アジアの虜に!! フィリピン・セブでの海外インターンを経て、ベトナム・ハノイで海外就職。約2年に渡って大好きな東南アジアで働きながら、旅をする生活をしていました。 現在は自身の海外経験を基に、旅するインタビュアーとして海外で活躍する方々を取材し、「海外で働くとは」について発信することで、海外で働きたいけど一歩踏み出せない方に挑戦のきっかけを作るべく奮闘中。 どんなときもアジアの眩しい陽射しのような笑顔を忘れず、頑張っています! 日々大事にしていること「やらない後悔よりやって後悔、何でもやってみる!」

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