ベトナムで海外就職→海外転職→海外フリーランスに至った私が、その経緯と心境をリアルにお伝えします。
はじめまして、こんにちは!
元ベトナム在住者こと、向日葵猫(ひまわりねこ)といいます。
現在はドイツのベルリンでフリーランス翻訳家・ライターとして暮らしていますが、その前はベトナムで3年8カ月ほど生活していました。
ベトナム就職経験者として、海外就職の魅力やリアルな事情などをお伝えしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
今回は、私の経歴も交えながら自分の進路の動機などについてお話をしていきたいと思いますので、みなさまが海外就職を考えるきっかけになれたら嬉しいです。
ぜひ、お読みください。
目次
海外就職に至るまでの私の簡単な経歴をご紹介します。
日本の某中堅大学に通っていた時にアイルランドへ9カ月ほど長期留学しました。
その留学がきっかけで海外で仕事をして活躍したいと思うようになり、新卒で現地採用社員としてベトナムのハノイで就職しました。
お仕事を始めて3~4カ月ほど経つと、ホーチミンの支店へ異動になり、それ以降はホーチミンで業務をこなすことになりました。
しかし、在職中に病気になってしまって1年3カ月ほど勤めたその会社を退職することになりました。
日本に帰国して静養と海外転職活動をしましたが、早期発見だったおかげか体調がすぐに回復し、離職からわずか3か月後に運よくまたホーチミンでお仕事をすることになりました。
もちろん仕事は楽しかったですが、転職先の職場で働いて1年が過ぎた頃、「やっぱりヨーロッパに帰りたい」という気持ちが芽生えてきました。
考えに考えた結果、転職先で2年ほど働いてから思い切って脱サラし、今は独立してドイツでフリーランサーとしてお仕事をしています。
1. なぜ現地採用社員としてベトナムに就職したか
とにかく海外で仕事をしたかった
ヨーロッパでの留学生活をきっかけに海外で働きたいと切に思うようになり、海外出張や駐在などのチャンスがある企業ばかり応募していましたが、震災後の地獄の買い手市場で落選の連続でした。
それでも自分の夢を捨てきれず粘りに粘って就活をしていた時に、一風変わったベトナムの現地採用の求人を見つけました。すぐに海外で働けるならと思って応募してみたらなんと採用試験に合格し、新卒でベトナムの現地採用社員として働くことになりました。
そのため、ベトナムに特別こだわっていたわけでも興味があったわけでもなく、世界地図にダーツの針を投げたらベトナムにささったような感じでベトナム就職することになっただけです。
日本の閉塞感や付和雷同なところに違和感があった
中高生の時から、「みんなこうしている」、「みんな〇〇だよ」といった無個性で自我のない付和雷同な思考に違和感があって、留学をきっかけに日本人の多様性のない考え方や生き方に閉塞感まで感じるようになりました。
留学から帰国したときに感じた全身を締めつけるような空気の圧力を忘れられず、日本の環境から脱出したいと思うようになって、結果として海外就職をすることになりました。
2. 病気で退職後、なぜ海外転職してベトナムで再スタートしたのか
ベトナムでの生活を充実したものにしたかったから
新卒で就職したベトナムの会社では仕事漬けの日々を過ごすことになり、金銭的にも時間的にもベトナムでの生活を満喫するのはかなり難しいものでした。
その会社を病気で退職してから静養した後に、「ベトナムらしい生活を体感していないうえ黒歴史の状態でベトナムの暮らしに終止符を打ちたくない」という気持ちが芽生え、もう一度ベトナムでお仕事をしたいと考えました。
そのため、仕事とプライベートの両方を充実させるということを軸に日本で転職活動をして、某日系企業のベトナム支社に再就職することになりました。
アジア各国をきちんと満喫したかったから
前述の内容と少しかぶりますが、新卒で就いた会社ではベトナム国内はもちろん他のアジアの国を旅行することも不可能でした。
初めてベトナムに来たにもかかわらず、その周辺国家も行けずにベトナムでの生活にピリオドを打つのはあまりにも後味悪すぎですし悔しすぎますので、意地でもベトナムで再スタートを切ることにしました。
3. なぜ海外で脱サラしてドイツでフリーランスになったのか3つの理由
(1) 会社員に向いていないと気づいたから
会社員として働いていたとき、職場の上司や同僚との付き合い方に悩んだり違和感を感じることが度々ありました。
私は昔から我の強い一匹狼なうえ鈍感で察しが悪くて人見知りな性格なため、他愛もない雑談ができなかったり、食事や飲み会などの付き合いが悪かったり、細やかな気遣いができなかったり、職場の社風に染まったりするのが苦手でした。
そんな自分の人付き合いの苦手ぶりや染まらない性格に悩んでいるうちに、自分はドライな人間関係を好むんだなということに気づき、会社員特有のウェットな人間関係が性分に合わないから会社員に向いていないと認識しました。
一方、会社員と併行してフリーランサーとしても仕事していましたが、フリーランスの仕事オンリーでドライな人間関係がとても心地よかったので、思い切ってウェットな人間関係を求められる会社員を辞めてフリーになりました。
(2) 仕事をした分報われるという働き方に魅力を感じたから
会社員として働いていた時は、自分のやっていた仕事と給料が見合っていなかったり、会社での自分の存在価値が曖昧なことで「自分は必要な社員なのだろうか」と悩んでしまうことが時々ありました。
そんなとき、兼業でやっていたフリーランスの仕事が芽を出し始めて少しずつ仕事を得られるようになり、手にする報酬も増えていきました。
このときに、フリーランスの仕事の魅力に気づいたのです。
会社員の給料は基本的に定額制で月給などが決まっており、やっている仕事に対する価値ははっきりしないことが多いです。一方、フリーランスの仕事は引き受けたタスクごとに報酬が決まっていて、自分がやった仕事の価値が明確になっています。この自分がやる一つ一つの仕事の価値が報酬という形で浮き彫りになり、労働における自分の必要性がはっきりわかるところに魅力を感じてフリーランスの翻訳家・ライターとして独立しました。
(3) ヨーロッパに帰りたかったから
転職先で仕事をするようになってからは、ベトナムでの生活を充実したものにできましたが、ベトナムで暮らしたり周辺のアジア諸国を旅行しているうちに、「やっぱりヨーロッパに戻りたい」という気持ちが芽生えてきました。
もちろん、ベトナムも他のアジアの国々も気に入っていましたが、自分はヨーロッパの街並みとか雰囲気のほうが好きであるということに気づきました。
そんな心境からヨーロッパ移住について調べているうちに、ビザの制度が寛容で英語が割と通じることからドイツのベルリンに移住することに決めました。
4. 実際にベトナムで就職してよかったと感じた3つのこと
【1つ目】 物価が安くて貯金しやすい
物によりますが、総合的に判断するとベトナムの物価は比較的安いです。
日本食の場合は高くつきますが、ベトナムの屋台の食事はもちろん、カフェでの食事もかなり安価ですので外食生活でも食費を安く抑えられます。
家賃と光熱費は高いと言われていますが、シェアハウスのような住居に住めば比較的節約できます。
月給1000米ドル(約11万円)くらいあれば、ある程度豊かなベトナム生活をおくれます。
私の場合は転職先の給与が月給1200米ドル(約13万円)で日本で借りた奨学金を毎月返済していましたが、その状況でもベトナム生活を存分に楽しめるほど物価が安くて貯金がしやすいと感じました。
【2つ目】仕事もプライベートも充実できるから、今後の進路を考えられる
ベトナムでは仕事よりも家族や友人と過ごすなどプライベートを大切にするため、基本的に残業をしないのが普通です。
企業によって異なりますが、私がいた転職先の職場はベトナムらしい職場であったため、よほどの事情がない限り残業はほとんどなく、あったとしても1~2時間程度でした。
そのため、夕方6時以降は好きなことをしたり自分の今後の人生についてじっくり考えることができました。
そのような自分の時間があったおかげで、フリーランサーとして独立することやヨーロッパ移住を考えて実行できましたので、現地採用で給与が現地水準でも自分の生活を充実させながら「これからどう生きたいか」について熟慮できると思います。
【3つ目】人間の人生は多種多様ということに気づける
日本にいた時は「学生生活を終えたら国内で就職して何年も働き続ける」ことが当たり前という風潮があると思っていたため、自分の海外就職はかなり特殊な進路だと思っていました。
しかし、ベトナムに飛び込んで生活をしていた時に人生は千差万別だと実感しました。
私と同じように現地採用社員としてベトナムで働く人だけでなく、日本で働いてからベトナムで起業した人、ベトナムで職が何度も変わっている人、ベトナムで働いてからタイやミャンマーに飛んで仕事をしている人、教職を辞めて屋台を始めた人など進路が本当に千差万別で、こんな人生の送り方もあるのかと驚きましたし、レールや型を無視して自由に人生を送っていることがすごく魅力的に感じました。
こういった海外ならではの多種多様さに気づけるのも海外就職の魅力だと思います。
5. ベトナム就職・転職・フリー転身を経た私の今後の方向性
自分の経験から仕事や進路等で悩んでいる人たちに手を差し伸べたい
海外での就職・退職・転職・独立・移住生活などを経験しましたが、自分のやりたいことやトライしたいことに対して正直になって家族など周りの人たちの言葉をほぼスルーして進路を選んできました。
レールを外れることを恐れたり、周囲の反応や言葉などを考えたりして行動を躊躇してしまう人が多いと感じますので、そのような人たちの背中を押したり足がかりになれるようなことをしていきたいと思っています。
子供たちの未来を応援したい
大学時代に塾講師のアルバイトをしていたことがあり、自分の海外での経験を生かしてフリーランス講師として復帰したいと思っています。
フリーの講師としての活動で勉強を教えるだけでなく、「自分の願望に正直になって進路を選ぶことが大切であること」や「人は千差万別で個性があるのは素敵だということ」を子供たちに伝えていって、子供たちの未来をサポートしたいと思っています。
まとめ
私の経歴などについて根掘り葉掘りお話しましたが、いかがでしたか。
ベトナムのことを中心に東南アジアでの就職・生活・旅行事情などの記事をアップしていきますので、暖かく見守っていただけますと嬉しいです。
どうぞよろしくお願い致します。