転職エージェント訪問記:【タイ・バンコク】REERACOEN RECRUITMENT タイランド
目次
1.REERACOEN RECRUITMENET タイランド 会社概要
REERACOEN RECRUITMENT タイランド
売上高180億円の人材紹介会社ネオキャリアグループの海外ブランド。
2012年9月よりタイに進出。
社員40名(うち日本人6名在籍)
スピートと質を重視した人材調達サービスは企業から高い評価を得ている。
住所:Unit 1108, 11th floor, One Pacific Place,140 Sukhumvit Road, Klongtoey,Bangkok 10110, THAILAND
最寄駅:BTS:Nana(ナナ)駅
電話:+66-2653-2700
2.吉田 悟史(代表取締役)
大学卒業後、イギリス留学を経験し、2005年に株式会社ネオキャリアに入社。
国内にて2部門の立ち上げに参画し、2012年リーラコーエンタイランドを立ち上げ、代表取締役に就任。
3. タイにおける日本人就職状況
岡本:どのような日本人がタイでは求められていますか?
吉田さん:タイは経済面では他のASEAN諸国よりも進んでいると言えます。そのため、英語が出来れば就職できるという状況ではなくなってきていますね。
岡本:なるほど。タイにおける日本人の業種別求人はどのようになっていますか?
吉田さん:やはり製造業を中心に求人が多いです。ざっくり言って製造業及びそれに関わる専門商社で全体の60%、モバイル・ゲーム・アプリ開発などのIT関連が15%、物流関係が15%、飲食・人材・ホテル・教育などのサービス関係が10%程度となっています。サービス業関連は最近増えているとは思いますが、人材紹介会社は通さないケースも多いため実際のニーズは更に高いと思います。
岡本:職種や就業場所はどのようになっているでしょうか?
吉田さん:営業職が全体の45%、マネジメント・工場管理関係が35%、総務・秘書などの事務員が20%といった感じですね。就業場所はバンコク市内が70%、工業団地が30%となっています。
岡本:タイで就職をする場合、どの程度の語学力を求められるのでしょうか?
吉田さん:英語については最低日常会話レベル以上は必要です。TOEICで言うと700点くらいが目安ですね。また最近はタイ語を求められるケースも増えています。就職先が大手の営業や事務職なら英語で良いのですが、工場やタイローカルへの営業となるとタイ語が必要になってきます。
岡本:求められる年齢層はどれくらいでしょうか?
吉田さん:25歳〜35歳がボリュームゾーンとなっています。それ以上の年齢になると経験や語学の面で求められるスキルのレベルも上がってきます。
4.タイ就職活動及び現地の待遇について
岡本:どのような人がタイで就職してやっていけるのでしょうか?何か特徴はありますか?
吉田さん:環境への柔軟性を持っているオープンマインドな方。また、アジアでゆっくり生活したいと考えていると難しい事もあります。実際、アジアの日系企業は人手不足で仕事の量も多い事が多々あるのでそんなに楽ではないと思いますよ。(笑)タイの経済はある程度のレベルに達していますし、わざわざタイ人と比べて人件費の高い日本人を求めるということは企業側も採用する価値を求めています。
岡本:なるほど。かなり求められる資質は高そうですね。
吉田さん:全てがそうとはかぎりませんが、営業、製造の経験がなくても採用されるケースもあります。特に若手であれば十分可能性があるでしょう。
岡本:採用時の面接ではやはり英語は必要でしょうか?
吉田さん:企業によって異なりますが、面接で英語を使った面接を行うケースは多くありません。ただ、履歴書は英文のものを求められるケースがほとんどです。
岡本:英文の履歴書を作成するのは苦労される方も多いのではないでしょうか?
吉田さん:皆さん、しっかりとしたレジュメを持参いただけますよ。
岡本:採用段階での日本人現地採用の給料はどれくらいでしょうか?
吉田さん:日本人の最低給料は50,000バーツ(約180,000円)となっています。給料の平均は大体60,000バーツ程度(216,000円)です。
岡本:新卒でアジアに就職をしたい若者も最近僕の回りで増えてきているのですがどうでしょうか?新卒から海外で就職することについては僕はあまり肯定的に考えていません。
吉田さん:新卒の海外就職はメリットもデメリットもあると思います。メリットは日本でなかなか任せてもらえないような仕事も任せてもらえることが多いですし、業務の範囲も広いため、より成長出来る可能性があります。また、デメリットは、現場では人手が足りないこともあり、充実した研修を受けることができない場合が多いと思います。日本の新卒研修や先輩から教えていただく事って結構多き居ですからね。これらを検討して考えていただければと思います。
5.日本のビジネスマンは優秀です。そのスキルや能力や働き方をアジアの国々の人たちに伝えていってもらいたいです。
岡本:起業を志すような人もいるのでしょうか?
吉田さん:タイで起業をしたいという人も増えてきていると思います。そのような人がどんどん増えていくと面白いですね。ユダヤ人は世界各国で活躍をしています。日本人も彼らのように活躍できるようになってもらいたいです。
岡本:最後にどのような人にタイで働いてもらいたいですか?
吉田さん:日本人としてタイの人から見てリスペクトしてもらえるような人に来てもらいたいと思います。タイは過ごし易いですし、企業によっては職場環境が緩く、手を抜こうと思えば手を抜けてしまうかもしれません。でもそうではなく、私は日本のビジネスマンは優秀だと思っていますのでそのスキルや能力や働き方をアジアの国々の人たちに伝えていってもらいたいです。
6.インタビューを終えて
吉田さんの仰る通り、僕も日本のビジネスマンは優秀だと思います。ただ、日本から逃げてきたような人や惰性で仕事をしている日本人を見ると、嫌な気持ちになったりします。私たちの先輩方が築いてくれた環境や日本人の評価を崩してほしくないなぁと正直思うこともあったりします。僕も海外で働く一人の日本人として海外の人からリスペクトされる日本人でいたいと思いました。