インドネシアでの生活状況
インドネシアと聞いて皆さんはどういうイメージを持つでしょうか?まだ発展途上国で貧しいイメージを持つ人もいるかもしれませんし、生活するのには不便な印象を抱く人もいるかもしれません。また世界最大のイスラム教の国ということもあり、少し怖いイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、インドネシアは人口2億5000万人を有し、毎年6%程度の成長を遂げている東南アジアの中核的国家です。特に首都のジャカルタは近代的なビルやショッピンモールが立ち並ぶ、大都会です。ここでは僕がジャカルタに滞在した際の体験や現地での取材、インターネットで調べた項目について記載します。
1.ジャカルタ概要
ジャカルタは人口1,000万人、周辺地域の人口を加えると2,400万人にも及ぶ人口を持つ近代的な大都市圏を形成しています。物価は日本の2分の1〜3分の1をイメージすれば良いでしょう。詳しくは都市としてのジャカルタについては「ジャカルタ概要」に書きましたし、物価については「インドネシアの物価水準」に記載しましたのでそちらをご覧下さい。
インドネシアは赤道直下の熱帯性気候のため、乾季と雨季のふたつの季節があります。おおむね5~10月が乾季で、11~4月が雨季となります。乾季は湿度があまり高くならずに過ごしやすく、雨季は午後になるとスコールのような大雨が降り、湿度も高くなります。
2.ジャカルタの住居について
ジャカルタで住居を借りる場合、大きく①シャアハウス(Kost(コス))②サービスアパートメント③アパートメントに分けられます。それぞれの特徴と相場は下記に記載しました。現地採用で宿泊場所を決める場合、費用の観点から①シャアルーム(Kost(コス))を選ばれる方が多いようです。それぞれの特徴は下記のようになっています。
①シャアハウス(Kost(コス))
インドネシアで現地採用として働く場合、安く個人で住む場所として最も一般的な住居です。基本的にはトイレやバスなども各部屋についており、リビングルームや玄関、廊下のみが共有スペースとなる場合が多いようです。予算はUS$300~US$500が一般的な価格帯です。日本人の現地採用の方はKaret kuningan近辺にお住まいの方が多いようです。一ヶ月~長期契約が可能。支払いも月払い・まとめ払いが可能。デポジットがあります。電気・水道・ガスなど家賃に含まれていますが、インターネット・電気は別途の所もあります。
日本人に人気のシャアハウス(Kost)は下記になります。
・Avissa Suites
住所Karet Pedurenan Street No.19, Kuningan, Jakarta 12940
・CasaLuna residence
住所karet pedurenan
②サービスアパートメント
サービスアパートメントは家具備品完備のマンスリー・デイリー賃貸住居です。相場は月額US$500~US$600で、Kostと比べるとやや割高になりますが、ジャカルタで働く日本人から支持を集めています。各部屋はプライベートの守られた個室でお部屋以外のスペースを複数の住居者で共有するスタイルになっています。1日~1ヶ月契約が可能で、通常、掃除・洗濯・朝食・電気・水道代、ケーブルTV、NHK・インターネット代は料金に含まれている場合が多いです。
日本人に人気のサービスアパートメントは下記になります。
・ARCS GUEST HOUSE MENTENG 1
住所 Jl. Riau No.5, Menteng, Jakarta 10310
ジャカルタ中心部、BlokM地域あわせて5つあります。
③アパートメント
通常日本で呼ばれる家具付き高層マンションです。プール・ジム施設がある所がほとんどでセキュリティーもしっかりしています。家賃相場は月額US$1,000~US$1,200で通常一年契約、デポジット(日本の敷金)を支払ういます。電気・水道・ガスなどは別途月払いとなります。日本から駐在として家族でインドネシアにお住まいの方の住居として一般的ですが、現地採用の方が住むにはやや高いです。
日本人に人気のアパートメントは下記になります。
・Batavia Apartment
住所;Jl. K.H. Mas Mansyur
・Bona Vista Apartment
住所;Jl. BonaVista Raya
住む場所は非常に重要です。スーパー、レストラン、病院、交通の便などをチェックしてから決めて下さい。また回りの治安やセキュリティも非常に重要なチェック項目です。最初は信頼出来る不動産屋に相談することをお勧めします。
あるインドネシアのエージェント様に教えていただいた評判の良い不動産屋さんです。ご参考までに。
・Ibu Yunita 電話:(62)81 1812 898
(英語またはインドネシア語)
・Bapak Novi 電話:(62)81 3145 8054
(インドネシア語)
・Maison Map 電話:(21) 7278 3652
(日本語)
■その他Kost、アパート、サービスアパートメントンの検索サイト
・Kost Jakarta http://www.kostjakarta.com/
・InfoKost http://www.infokost.net/
3.ジャカルタの移動手段について
世界的有名なジャカルタの大渋滞は本当にすごいです。朝夕のラッシュアワーは徒歩5分の距離でもタクシーで1時間以上かかってしまうこともあります。ジャカルタやその近郊にお住まいの方は会社が運転手付きの自動車を支給してくれるケースが多いですが、アポイントメントがある時は時間には余裕を持って移動して下さい。ジャカルタでの自家用車やバイク以外の主な移動手段は①タクシー、②トランスジャカルタ(路線バス)、③鉄道、④バイクタクシーになります。
①タクシー
ジャカルタ市内で最も一般的な移動手段と言えばタクシーになります。ジャカルタには様々なタクシーが走っていますが、その中でも信頼性が高いタクシー会社は「ブルーバード」などと呼ばれる日本ブランド小型自動車のタクシーとベンツなどの高級中型車が使われる「シルバーバード」というタクシー会社です。両者とも同じ系列で、ぼったくりや悪質なドランバーが少ないとして、現地に人にも広く利用されています。僕も空港からタクシーで市内に向ったのですが、ブルーバード系列のタクシー乗り場は長蛇の列ができていましたが、他のタクシー会社の列はガラガラでした。ブルーバード系列の信頼性が伺えました。利用料金は小型初乗りが50円から60円、高級中型が120円程度です。
②トランスジャカルタ(路線バス)
(駅に止まっているトランスジャカルタ。ここで乗り降りをします。)
庶民の足と言えば、料金も安く利用し易いトランスジャカルタ(路線バス)です。トランスジャカルタはバスでありながら道路に専用レーンがあり、渋滞に巻き込まれることはありません。路面電車をイメージしてもらうと良いと思います。乗り降りは鉄道駅のような停留所で行います。市内には東京の地下鉄のようにトランスジャカルタの路線が張り巡らされており、最初は戸惑うかもしれませんが慣れていくるととても便利です。トランスジャカルタで目的地の近くまで行き、そこから徒歩やタクシーを使うなどして渋滞に巻き込まれないように使うと便利です。
→トランスジャカルタの路線図
③鉄道
初乗り約10円からというお手軽な移動手段ですが、ジャカルタにおける鉄道は停車駅が限られているため少し使いにくいと思います。市内移動というよりは、むしろ近郊の地域への移動手段を考えると良いと思います。僕も数回使ってみましたが、日本の古い車両をそのまま使った列車は冷房も聞いており快適でした。
(車内の様子)
④バイクタクシー
バスと並び庶民の足として根付いているのがバイクタクシーです。これは普通のバイクの後ろに乗せてもらい行きたい場所に連れて行ってもらいます。ただ当然、メーターはついていませんのでその度ごとに料金の交渉をしなくてはなりませんし、交通事故やひったくりに巻き込まれる恐れもあるためあまりオススメはできません。ただ最も機動的であり、交通渋滞に巻き込まれることもないため、どうしても急ぐ際にはタクシーから乗り換える人もいます。また、料金はタクシーの5割から7割の料金50~70円と安いのは魅力です。僕は今回は使用しませんでした。
4.ジャカルタの買い物・娯楽について
ジャカルタには巨大なショッピングモール、数多くのコンビニエンスストア、日本食を含めた世界各国のレストラン、日本食材店もあり、買い物や食事にはとても便利です。また、最近は日本食レストランだけではなく「ユニクロ」や「無印良品」などのアパレルやサービスも進出しておりその利便性は向上していると言えるでしょう。
①日常生活用品について
ジャカルタには、日本と同じように「セブンイレブン」「ファミリーマート」「サークルK」などのコンビニエンスストアも街中に数多くありとても便利です。またショッピンモールやスーパーも数多くあり日本人でもかなり快適に過ごすことができます。基本的に日本独特のものでなければ、日本で揃ってジャカルタで揃わないものはないでしょう。
②日本の食材・書籍・DVD等について
大規模ショッピングモール内には日本の書籍やDVDを取り扱った書店もあり、日本の本も購入することができます。ただ価格は日本の1.5倍〜2倍とお値段はかなりはります。また最近は日本食材店も増えてきたので、自炊をする人もそんなに不便を感じなくなってきています。
(ジャカルタのショッピングモール内の本屋。品揃えは比較的豊富です。)
③娯楽・ショッピングについて
(数多くある巨大なショッピングモール内には日本でもおなじみなアパレルショップも入っています。)
インドネシアで現地採用で働いている複数の方に娯楽についてお話を伺いましたが、他の国と同様①ショッピングで買い物、②カフェで読書、③自宅で読書という感じでした。大型のショッピングモールではハリウッド映画がほぼリアルタイムでやっています(英語字幕ですが。。)。またモール内にはボウリング場やアイススケートリンク、プールもあるところもありました。
④週末バリ島
ジャカルタで就職している方にお話を伺ったところ、週末にバリ島などの観光地に行ってバカンスを楽しむ人もかなりいました。バリ島はインドネシア国内になりますので、LCCを使えば安く気軽に行くことができます。片道5,000円〜6,000円で直行便も多く出ていて所要時間は1時間50分です。バリ島好きの僕にとっては週末バリ島って優雅でうらやましいですね。
⑤JKT48
ジャカルタを中心に活動しているインドネシアのAKB48の姉妹アイドルグループ。インドネシアでは絶大な人気を誇ります。基本的にインドネシア人で構成されていますが、日本人グループメンバーの仲川遥香は既にインドネシアの中でも国民的なアイドル。JKT48シアターでは週3回程講演を行っており、彼女らのイベントに参加出来ます。僕はまだ参加したことはありませんが次回ジャカルタ訪問時には是非参加しようと思っています。おっさん一人で行くのはかなり勇気がいりますが(笑)。。
【JKT48 Theater】
fX Sudirman F4
Jl. Jend Sudirman Pintu Satu Senayan
Jakarta Selatan, Indonesia
5.インドネシアの食事事情について
ジャカルタを含むインドネシアの大部分はイスラム圏であり、豚肉は食べませんしアルコールも採りません。また、観光地で有名なバリ島はヒンズー教であり、こちらでは牛肉は食べません。総じて言えることは、比較的辛い食事が多く、中華の影響を受けたものが多いことが挙げられます。そのため、少し脂っこうものが多いです。また宗教の影響から鳥と魚が中心となります。
①インドネシアの地元料理とその価格水準
日本でよく知られているナシゴレンの他、サテ(sate)やルンダン(rendang)、サンバル(sambal)などが有名です。インドネシア料理ですがどこで食べるかによって、価格は全く異なります。大きく分けると①屋台②地元の大衆食堂③レストラン(ショッピンモール内など)に分けられ、価格は当然①屋台<②地元の大衆食堂<③レストランになります。大体の相場は①屋台=300円程度、②地元の大衆食堂=500円程度、③レストラン=800円〜1,000円程度となっています。
②日本食レストランのレベルと価格水準
(ショッピンモール内に進出している吉野家…めちゃ込みでした。)
ジャカルタにはかなり日本食レストランが進出しています。価格は日本並みか日本よりやや高いくらいです。ローカルのレストランと比較するとかなりお値段が張りますが、レベルの高さ、種類の多さは素晴らしいです。特にショッピンモール内ではラーメン屋、寿司屋、しゃぶしゃぶ、焼き肉も数多く出店しており、日本食についてはまったく困ることはないと思います。「吉野家」「coco壱」「大戸屋」「てんや」などのチェーン店も数多く進出しています。フィリピン・セブ在住の身としてはこれだけ日本食レストランが充実していて、レベルが高いのは羨ましい限りです。
(「俺の家(おれんち)」大好きな二郎風ラーメン…美味しかった。。)
特にラーメン屋のレベルと店舗数には驚きました。イスラムの国なのに普通にとんこつラーメン屋があるんですね(笑)。おまけにアルコール類も普通に飲めます。
③インドネシアのカフェ事情
お仕事&リラックスする場所としてカフェ好きの僕としてはカフェ事情については気になっていましたが、こちらもまったく困る必要はありません。スターバックスなどのコーヒーチェーンも数多く進出していますし、地元のカフェもたくさんあります。値段は日本のカフェと同じく高いです。コーヒー1杯300円からといった感じでしょうか。カフェ内はWi-Fiも完備されており、仕事や読書するにはもってこいでした。