転職エージェント訪問記:【インドネシア・ジャカルタ】PT. OS SELNAJAYA INDONESIA
目次
PT.OS SELNAJAYA INDONEISA(OSセルナジャヤ)とは?
1995年にPT.Senajaya Prima(SELNAJAYA)が設立され、通訳・翻訳事業よりスタート。
現在のPT.OS SELNAJAYA INDONEISAは2015年にPT.OS ENGINEERING & CONSULTANT INDONESIA(OSEC)・PT.OS Service Indonesia (OSSI) との3社で合併して設立された、インドネシア最大、かつインドネシアで最も歴史の長い人材紹介会社です。
インドネシア国内にはジャカルタの他に、チビトゥン、チカラン、カラワン、バンドン、スラバヤにも支店を有し、人材紹介業以外にも会社設立やビザサポート、法務など多岐にわたって日系企業をサポートしています。
インドネシアで長く生活し、現地事情に精通したスタッフが多いので、きめ細やかにサポートできるのが強みです。
今回訪問したジャカルタオフィスはMRT Setiabudi(セティアブディ)駅から徒歩約5分のMidplaza2というビル内にあり、大変便利な立地です。
*OSセルナジャヤ 会社概要と当日伺ったお話を基に執筆。
ご担当の方にお話を伺って来ました!
今回お話を伺ったのは若林様と青柳様。
お二人ともインドネシア歴が通算20年ほどと大変長く、非常に和やかな雰囲気の中、インドネシアの魅力をたっぷりとお話して頂きました。
なお、日本人求職者に対するフォローは青柳様がすべてご担当されているとのことです。
インドネシアの現状
── 最近のインドネシアの景気や経済状況につき教えて頂けますか?
インドネシアは経済と政治の関わりが強い国です。
大統領が変わって投資規制が厳しくなると、企業が進出や増資を渋るケースがよくあります。
ちょうど昨年が大統領選だったことから、ここ2〜3年は様子を見る動きが強く、進出企業数はあまり多くありませんでした。
求人数についても進出や採用がピークだった頃と比べると、少し落ち着いてきていると言えます。
インドネシアにおける日本人の求人状況
── 日本人の求人状況についてはいかがでしょうか?
確かに採用市場は落ち着きつつありますが、現地採用の求人に着目すると、駐在員から現地採用への切り替えが進んでいるという状況です。
業務内容についても、かつては現地採用の場合は駐在員のサポート業務が中心でしたが、最近は駐在員が帰任しても後を任せられるような人材を求める傾向が高まっています。
── 求人状況について業種・職種別に教えて頂けますか?
業種・職種別求人状況については下記の通りです。
業種について
基本的に製造業が中心です。
特に、自動車・バイクの製造メーカーが盛んに進出しており、自動車・バイクの製造メーカーや関連する部品メーカーでの求人が多いという状況です。
ここでの「サービス」とは、主に不動産やホテル、コンサルなどが含まれます。
特に、不動産・ホテル関係はチカラン・カワランといった周辺の工業団地で伸びている傾向があります。
ここにはジャカルタ市内の深刻な渋滞により、工業団地への通勤が難しく、工業団地周辺に日系のアパートが建ち並び始めているという背景がありますね。
職種について
基本的には営業職が中心です。
他には・・・IT・建設/建築系・製造業などのエンジニア、人事・総務、通訳といったところでしょうか。
経理の求人もすごく多い訳ではありませんが、常に一定数あるという状況です。
但、こちらについては社内の関連部署とのインドネシア語でのやりとりが必要となるケースが多く、インドネシア語が求められるケースが多いですね。
会計士などの肩書きがある場合はこの限りではありません。
── なるほど。語学に関して少しお話がありましたが、インドネシア就職に際して求められる語学力について教えて頂けますか?
語学力に関しては職種によります。
営業・カスタマーサポート系や会計などの専門知識を活かす場合、社内公用語が英語なので、英語ができれば基本的に問題はありません。
一方、人事・総務・経理といったバックオフィス系の職種だと、社内のインドネシア人スタッフの方々とのやりとりが必然的に多くなり、インドネシア語が多用されます。
よって、バックオフィス系の場合はインドネシア語が求められるケースが多いですね。
── 語学力以外の部分についてはいかがでしょうか?
最近ではどんどん責任や裁量の大きい仕事を任せたいという企業様が増えてきています。
「会社に育ててもらう」のではなく、「自分の力を試してみたい!」というチャレンジ精神旺盛な方がすごく向いていると思います。
── ビザの発給要件についてはいかがでしょうか?
四年制大学を卒業し、5年以上の就労経験が必要とされてます。
この「5年以上の就労経験」は在職証明書を提出できるのであれば、アルバイトの経験でも問題はありません。
長期ビザ発給の条件が上記の通りであることから、新卒の方の場合は長期ビザの取得が難しいという状況です。
新卒で採用されるケースもありますが、半年ごとのビザ更新が必要で、煩雑な手続きやコストの観点から、企業様側から敬遠されるケースが多いと言えますね。
インドネシアでの生活・待遇について
── 実際にインドネシアで勤務した場合の給与について教えて頂けますか?
給与はインドネシア・ルピア建てでのお支払いとなりますが、分かりやすいように日本円でお話させて頂きますね。
- 新卒の方:約15万円
- 5年程度の経験がある方:約20万円
ポイントはいずれも手取り額であるということです。
他国と違って、インドネシアは所得税が会社負担となるため、個人で負担する税金がありません。
また、もうひとつ魅力的な点としては昇給の速さが挙げられます。
インドネシアの場合、物価上昇率とインフレ率を合算したものが1年の昇給率になっているので、日本と比較するとぐっと速いペースで昇給していきます。(補足:当然会社による部分もあります。)
── 賞与についてはいかがでしょうか?
各社労働法で定められているTHR(レバラン手当)として、勤続1年以上の方には最低1ヶ月分が賞与として支払われます。
その他の賞与については企業様により異なり、製造業の方が他業界よりも高い傾向があります。
── 保険等、その他の待遇についても教えて頂けますか?
BPJSという社会保険制度が存在し、外国人も含め全員がその対象となっています。
但、まだ制度的にも未完成な部分もあり、外国人にとっては保障が行き届かない部分もあるので、足りない部分について海外旅行傷害保険で補う企業様が多いという状況です。
待遇のお話ではありませんが、何か病気になった場合でも、外国人が行っても問題のないようなクリニックもきちんとあります。
── なるほど。日本と比べるとやや給与は下がると思いますが、貯金等は問題なくできそうでしょうか?
もちろん求める生活水準にもよりますが、さほど出費は掛からないものだと認識しています。
1食100〜200円程度で食べられるインドネシア料理も問題なく食べられるようでしたら、食費は大体月3~5万円あれば十分足りると思います。
我々も勤務しているオフィスビルの中にキャンティーンという食堂があり、そちらで購入できるインドネシア料理を大体1食150〜200円程度で食べています。(*補足:街中の食堂であればさらに安いとのことです)
日本食を毎日食べて、お酒が好きでたくさん飲む・・・ということでなければ、家賃+光熱費+生活費を除いても、10〜15万円程度貯金できる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
── 結構貯金できるものなんですね! 現地採用の場合、どのようなところにお住まいなのでしょうか?
現地採用の場合、アパートかコス(KOST)のいずれかになります。
…イメージは日本のタワーマンション。ジムやプール付き。場合によっては直下にショッピングモールがある場合も。家族のいる方や自炊がしたい女性が好む傾向。
・コス(KOST)の場合:約3〜5万円
…サービスアパートメント。ホテルの一室を借りるイメージ。毎日の掃除と洗濯がサービスに含まれる。トイレ・シャワーもお部屋の中にあり、キッチンのみ共用となる。単身者の男性が好む傾向。
── 自宅から会社への通勤手段や交通費について教えて頂けますか?
工業団地でご勤務される場合は基本的に車とドライバーが付いています。
逆に、ジャカルタ市内でご勤務される場合、最近では交通費が支給され、GrabやGojek等の配車アプリを利用して通勤するといったケースが多いです。
以前と違って、MRT(地下鉄)も通るようになり、交通の便も良くなりつつありますので。
インドネシア就職をご検討の方へのメッセージ
── 貴重なお話をありがとうございました! 最後に、インドネシア就職をご検討の方向けにメッセージをお願いします!
憧れで終わらせるのではなく、「挑戦したい!」という強い思いがあるのであれば、是非挑戦して欲しいと思っています。
当然大変なこともありますが、日本と違う楽しさもありますし、ここでの経験が自分の糧になると思いながら日々お仕事に臨んでいます。
インドネシアはとても魅力的な国です!
親日国であり、何か困っていると全然知らない方でも手を差し伸べてくれる温かさもあり、日本食も普及していて比較的生活もしやすい環境です。
インドネシア国内に美しい海や山といった豊かな自然があるのはもちろん、近隣の東南アジア各国に訪れることもできます。
オンとオフのメリハリをしっかりつけつつ、日本との違いを楽しめる方はとても充実した日々を過ごせると思います。
インドネシア語が気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、インドネシア語に関しては他の言語と比べて比較的習得しやすいです。
速い方であれば半年でマスターされたりもしていますよ!
まとめ
お二人のお話からインドネシアの魅力がたっぷりと伝わる時間でした。
未完成の地で自ら作り上げていきたいというチャレンジ精神旺盛な方にはチャンスが広がっており、ご自身で事業を始めようとする気概のある方もいらっしゃるというインドネシア。
今後まだまだ伸びていく環境の中で経験する様々なことがきっとその後の人生の糧になるように感じました。
今回お話を伺った若林様・青柳様はともにインドネシア歴が長く、インドネシア現地の事情にも大変精通されておられることが取材を通して伝わってきました。
ご面談に際しても、終始和やかな雰囲気でお話をさせて頂き、インドネシア渡航・就職に際して不安がある場合でもきめ細やかにサポートして頂けると感じました。
インドネシア就職をご検討の方は是非一度OSセルナジャヤへお問い合わせをしてみてはいかがでしょうか?