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転職エージェント訪問記:【ベトナム・ハノイ】JAC Recruitment

JAC Recruitment ベトナムとは?

ハイクラス層の転職・グローバル転職に強いJAC Recruitmentのベトナム拠点。
ベトナムでもハイクラス人材の就職・転職で定評があり、日本人を含む多国籍人材の他、語学が堪能なベトナム人材に特化したチームを有しているのが特徴で、質を重視した丁寧なコンサルティングを強みとしています。

今回はハノイオフィスに訪問してきました。
オフィスはハイバーチュン区にあるPrime Center Buildingの15階にあります。

 

ご担当の方にお話を伺ってきました!

ベトナム ハノイの転職エージェント JAC Recruitmentの桑田さんと大矢さん

今回お話を伺ったのは桑田様(写真左)と大矢様(写真右)。
桑田様は日本のJAC Recruitmentで外資系IT企業の専門コンサルタントとして勤務され、今年1月からハノイオフィスへ赴任、ハノイ歴は現在1年程度。
大矢様は日本のメーカーで勤務された後、海外留学やワーキングホリデーを経て、2017年よりJAC Recruitmentへ入社され、ハノイ歴は3年目。
お二人とも大変話しやすい方で、終始和やかな雰囲気の中、たっぷりとお話を伺ってきましたので、是非ご一読下さい!

 

ベトナムやハノイの現状

 

早速ですが・・・最近のベトナムの景気や経済状況につき教えて頂けますか?

 

ベトナム全体で言うと、ベトナムは非常に成長している国だと思います。
これはGDP成長率も6.8%となっていることからもお分かり頂けると思います。(JETRO ビジネス短信を参照)

中でも特に、サービス業やホテル業の伸びが大きいと感じております。
こちらについては成長率10%(2018年第4四半期)という数字も出ておりますし、ベトナム全体として伸びている業界だと言えると思います。(日本大使館経済班 2019年第1四半期 ベトナム経済事情を参照)

 

日系企業の進出状況についてはいかがでしょうか?

 

ハノイとホーチミンを比較したとき、日系企業進出数についてはホーチミンの方が多く、特にホーチミンではサービス業の進出が目立ちます。
また、日系企業の進出については製造業系の大手企業の進出は一旦落ち着いており、中小企業や地方企業の進出が増えている傾向があります。
製造業系の大手企業の進出は落ち着いたとはいえ、ベトナム進出から10年程度経った企業が増築を検討していたり、中国拠点から製造機能をベトナムへ移管する企業もあります。
新しい工業団地の建設がどんどん進んでいるのですが、それも企業が入居する確証がある程度あるからこそであり、まだまだ進出の可能性はありそうです。

 

製造業以外で特筆すべき点はありますか?

 

IT業界についてですが、ハノイはオフショア開発(注)のイメージがあると思います。
しかしながら、日本からの開発案件が限界点を超えたのか、2016年を境にオフショア開発の案件は増えていないとお客様から伺いました。
業界内では、ベトナム国内でベトナム企業向けに新しいサービスを始めるなどして、生き残る戦略を考えていかねばならないという動きが出ています。

(注)オフショア開発:情報システムやソフトウェアの開発業務を海外の事業者や海外子会社に委託・発注すること(IT用語辞典を参照)。

 

ハノイにおける日本人の求人状況

 

最近の日本人の求人状況についてはいかがでしょうか?

 

求人数については急激に増えているという印象はなく、常に一定数で推移しているという印象があります。
私(大矢様)が来越した2017年ぐらいまでは、業界を問わず営業の求人が非常に多かったのですが、徐々に営業の求人が少なくなっている印象はあります。

以前は製造拠点としてのベトナムという状況でしたが、そこが一旦落ち着いてくると今度は国内販売にシフトしていきます。
進出当初は日系企業向けに販売するための日本人の営業というニーズがありましたが、それだけだと数字は伸び悩みます。
そこで、日系企業だけでなく、外資系企業やベトナム企業へのアプローチが必要になってきます。
そうなると、英語人材やベトナム企業へアプローチできるベトナム人人材へのニーズが高まってきています。
それに比例して、日本人の営業人材に対する需要が少し以前よりも落ち着いてきているという印象がありますね。

ITや製造、建設や建築など、専門的な技術を有するエンジニアについては以前にも増してニーズが高い状況ですね。

 

なるほど。背景まで詳しく教えて頂き、ありがとうございます!
業種別・職種別の求人についてより詳しくお話伺えますか?

 

弊社の業種・職種別求人状況については下記の通りです。

※上記の表は伺ったお話を基に作成。

業種について

日本人の場合、製造系はやはり求人数が多くなりますが、最近は建設やインフラ系の求人が増えて来ている印象があります(表に記載するほどの割合ではありませんが)。
ベトナムはまだ開発を進めている段階の地域が多く、ディベロッパーやそこを設計する人、現場で造る人…が必要ですし、ベトナムは電力や環境などインフラ関連にまだまだ課題が多いので、そこに人材ニーズはありますね。
先程も申し上げましたが、サービス業の伸びは大きく、特に不動産賃貸業や教育、保険などが伸びてきているという感覚があります。

 

職種について

どの業界も営業とエンジニアの求人がほとんどを占めており、若干営業が多い印象ですね。
求人票上は「営業」とされていますが、実際はカスタマーサポート業務の場合もあります。
また、割合として大きいわけではありませんが、会計や進出コンサル系は常時求人がありますね。

 

勤務地についてはいかがですか?

 

概ね下記のような状況でしょうか?

圧倒的にハノイ市内の求人が多く、6~7割程度はハノイ市内の求人で、製造や物流で一部郊外で勤務するというケースがある感じでしょうか。
郊外の工業団地等で勤務する場合、通勤時間が1時間程度であればハノイ市内で生活し、工業団地まで通勤することが多いですが、ハイズオンやハイフォンになると、ハノイ市内から通勤する人もいれば、工業団地近郊で生活をされる方の割合が半分ずつ程度になるという状況です。

生活の拠点については帯同家族の有無で変わります。
単身者であれば工業団地近郊でも問題なく生活はできるのですが、家族がいる場合、日本人学校がハノイ市内にしかない都合上、生活の拠点をハノイにせざるを得ない場合があります。
ただ、工業団地近郊はハノイ市内よりもややのどかな雰囲気ですが、日本食レストランが立ち並ぶ通りもありますし、生活に困るという訳ではありません。

 

ベトナムで求められる方はどのような方でしょうか?

 

就労ビザ発給の問題もありますので、基本的には4年制大学卒業の方で、3年以上の職歴がないと難しいと言われています。
ただ、場合によっては専門性のあるスキルがあれば、上記を満たさなくてもビザが発給される場合もありますので、一概には言えません。

語学力については、近隣諸国と比較すると、そこまで高い必要はありません。
TOEIC600~700点程度が目安で、社内コミュニケーションに必要な程度の英語力があれば問題ないと思います。

 

ハノイでの生活・待遇について

 

実際にハノイで勤務した場合の給与について教えて頂けますか?

 

一番経験が少ない方で1,500~1,800USD(約16.1~19.3万円)、5年程度の経験がある方で2,000~2,300USD(約21.4~24.6万円)程度です。
マネージャークラスになると2,800USD~3,000USD(約30.0~32.1万円)、拠点長クラスになると4,000USD(約42.8万円)を超えてきますね。

急激にという訳ではありませんが、現地採用者の給与についても2~3年前と比べて上昇している傾向にありますし、ベースの給与を上げられない代わりに帰国航空券の補助や家賃補助を出すなど、待遇を手厚くする企業が増えている傾向があります。

※レートについては1USD=約107円で計算(以下についても同様)

 

賞与(ボーナス)についてはいかがですか?

 

テト(ベトナムのお正月)ボーナスを支給する企業が一般的で、支給額としては月収1~2ヶ月分程度でしょうか。
ここは最低限支給する部分で、場合によってテトボーナスに加えて業績給を支給するというケースがあります。
稀に営業職でインセンティブが支給される企業の場合、テトボーナスが支給されないケースもありますが、インセンティブ制度を導入している企業自体が少ないという状況です。

 

場合によっては日本より給与が下がるケースもあると思いますが、
貯蓄等はできるものでしょうか?

 

貯蓄については人によるところが多く、ハノイの場合は家賃で結構差が出てくると思います。
安くしようと思えばいくらでも安くできますが、その分生活の質は下がることになるので。

日本で働いていた頃よりも年収はやや下がったけれども、その分物価は安いので、貯蓄は増えたという方はいらっしゃいますね。

 

大体の家賃について教えて頂けますか?

 

ハノイ市内で、単身者の方であれば400~800USD(約4.3~8.6万円)程度が一般的でしょうか?
先程申し上げたハイフォン工業団地近郊で生活する場合、ハノイ市内より200USD(約2.2万円)ほど高くなる傾向があります。
ただ、ハイフォンで勤務・生活する場合、その分を加味して給与を上げるか家賃を会社負担にする企業が多いですね。

 

通勤については皆さんどのようにされているのでしょうか?

 

工業団地で勤務する場合は基本的に社用車での送迎となっています。
市内で生活・勤務する場合は、オフィス付近に住んで徒歩で通うか、営業職の方の場合は外勤用のタクシーカードが支給されるのですが、そちらを通勤にも使ってもよいとする企業もあります。
あとは、配車アプリGrabを用いるケースが多いですね。

 

ハノイは近隣諸国と比べると、余暇が少ないと聞きますが・・・

 

確かにレジャー的な意味合いでのサービスについては、日本の東京と比べても圧倒的に少ないですし、最低限はあるけれどもワクワクするものは少ないかもしれません。
ただ、ここは人の捉え方次第だと思っています。

桑田様:僕自身は結構充実していて、公園を走るなどの運動をしたり、読書や勉強に励んだり・・・楽しんでいます。
余暇が少ない分、家族や自分と向き合う時間が増えたり、友人との時間を楽しむことだってできます。
ここについては日本にいた頃よりもすごくいい部分だと感じています。
お金もあまり使わないので、貯金もできますし(笑)!

先日はサパ(注)マラソンに出場し、走ってきました。
マラソンの大会がたくさんあったりもするので、少し遠方まで観光がてら出掛けられるのも楽しいと思っています。

(注)サパはベトナム北部の町。美しい棚田でよく知られており、フランス人が避暑地として開発。

大矢様:余暇が少ない分、人間の暮らしの基礎である衣食住にフォーカスした生活ができていると感じています。
家族や友人との時間を大切にし、家族や友人とご飯を食べる時間を楽しむ、そしてそこで食べるご飯を美味しいと思う・・・のように、すごく人間的な生活ができると感じています。
そういった生活を楽しめる人はすごく穏やかな生活ができると思います。
また、ベトナムはおしゃれなカフェや雑貨のお店や建築物も多く、女性にとっては嬉しいポイントがたくさん詰まっているので、日常にワクワクできるのではないかと思っています。

あとは、やはり近隣諸国やベトナム国内への旅行ですね!
日本だと値の張るようなホテルでも安価で泊まれたりしますし、近隣諸国への安価な航空券もありますし・・・

 

ベトナム就職をご検討の方へのメッセージ

 

ベトナム就職をご検討の方へ何かメッセージがあればお願いします!

 

ベトナムは「今」にすごくフォーカスする国であり、そしてベトナムではその「今」が一番動きがあり、エネルギッシュな時期です。
どんどん伸びていく、エネルギッシュな国や人、環境のなかで、自分を試してみたいという気持ちや自分を変えたいという気持ちを持った人には、前向きに挑戦できる環境なので、是非来て欲しいと思っています。
また、お金以外の「何か」(特に、経験やスキル)を得たいという強い思いや目的意識を持った方が向いているかと思います。

ベトナムの場合、現状では高い語学力が求められる訳ではありませんので、海外勤務が初めての方や英語力にはまだ自信はないけれども、海外で挑戦してみたいという気持ちがある方にはとても挑戦しやすい国だと思います。
これからどんどん経験や求められる語学要件も上がっていくと思うので、「今がチャンス!」そんな気がしています。

 

まとめ

お二人のお話から、経済成長が進み、どんどん伸びていくエネルギッシュなベトナムをたくさん感じることができました。
現状では高い語学力が求められている訳ではありませんので、そんなエネルギッシュな環境の中で、国や現地の方とともにどんどん成長していきたいという強い思いがある方には、非常に良い環境だと感じました。

お二人ともどんな質問にも非常に丁寧に、分かりやすく答えて下さりました。
ベトナム就職をご検討の方は是非JAC Recruitmentへ問い合わせをしてみてはいかがでしょうか?

また、今回お話をお伺いした桑田様はTwitterでベトナムに関する様々な情報を発信しておられます。
さらにベトナムの日常を知りたい方はこちらも是非覗いてみて下さい!

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Jiyoung Baek

セブ留学がきっかけで東南アジアの虜に!! フィリピン・セブでの海外インターンを経て、ベトナム・ハノイで海外就職。約2年に渡って大好きな東南アジアで働きながら、旅をする生活をしていました。 現在は自身の海外経験を基に、旅するインタビュアーとして海外で活躍する方々を取材し、「海外で働くとは」について発信することで、海外で働きたいけど一歩踏み出せない方に挑戦のきっかけを作るべく奮闘中。 どんなときもアジアの眩しい陽射しのような笑顔を忘れず、頑張っています! 日々大事にしていること「やらない後悔よりやって後悔、何でもやってみる!」