海外就職の際に転職エージェントを利用する時の注意点

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今回は海外就職において就職先企業を決める際に大きな力になってくれる転職エージェントに関する基本的な考え方と上手に彼らを利用する方法についてご説明します。

海外就職の5つのステップ

海外就職をするのには通常以下の様なステップを踏みます。

1 これまでのキャリアの振返りと今後のキャリア戦略を考える
     ↓
2 国・都市を決める
     ↓
3 転職エージェントに登録し求人紹介を受ける
     ↓
4 必要な能力を高める(3と4は前後する場合がある)
     ↓
5 現地で就職活動を行う

通常、就職する国や都市を決めた後(候補2〜3国に絞った段階でもOKです)に現地の日系転職エージェントに連絡を取り登録する事になります。転職エージェントによって持っている求人情報は異なるため、1カ国につき複数の転職エージェントに登録することをお勧めします。

転職エージェントとのやり取りの進み方

留学エージェントのやりとりは通常以下のように進みます。

① WEB上の応募フォームに記入(仮登録)
   ↓
② 転職エージェントとのSkype面談
   ↓
③ 求人紹介を受ける
   ↓
④ 就職先の選定を行う

②のSkype面談ではある種転職エージェントによる一時面接の意味合いを含んでいますのできちんとした準備をして臨んで下さい。なぜなら、あまり適当な受答をしてしまいますとこの時点で転職エージェント側が企業の紹介をせずにはじいてしまうこともあるからです。転職エージェント側としてはあなたという人材を企業に紹介して紹介手数料をいただくわけです。当然、いい加減な受答しかでいない転職希望者を企業に紹介するわけにはいきません。この点には十分注意をして面接に臨んで下さい。

転職エージェントに関する基本的な考え方

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転職エージェントに登録する前に彼らに関する基本的な考え方を3つご紹介します。彼らはビジネスとして求人紹介をしています。もちろん、彼らも人間で良心と誇りを持って仕事をしていますが「ビジネス」としてあなたと接している事は心得ておいた方が良いでしょう。過度に頼りすぎず、過度に警戒しすぎないことです。

①転職エージェントのクライアントは求人募集をしている企業であり、あなたではない
②各国の転職エージェントはその国のプロフェッショナルであって他国についての知識はあまりない
③あなたに合わないエージェントや悪質なエージェントも存在する

①転職エージェントのクライアントは求人募集をしている企業であり、あなたではない

転職エージェントは「人材が欲しい企業」に対して「転職を希望する人」を紹介します。そして「採用に至った場合のみ」、「人材を手に入れた企業」は手数料を「転職エージェント」に対して支払います。あくまで「採用に至った場合のみ」転職エージェントは報酬を得る事ができるのです。転職エージェントに対してお金を払っているのはあくまで企業であって、転職希望者ではありません。転職エージェントの顧客(クライアント)は企業であってあなたではないことを良く認識しておいて下さい。だから仮にお金を払ってくれる「人材を手に入れた企業」と「転職を希望する人」の間で利益の衝突が起こった場合、転職エージェントは「人材を手に入れたい企業」を優先する事は多々あります。僕はそういうことが行われたんだろうな、、と思うケースをいくつも見てきたので間違いありません。もちろん、多くの転職エージェントは良識があり、真面目に仕事をされています。ただ一方で彼らにも営業成績やノルマがあるビジネスマンであるという点も忘れないでおいて下さい。その上で上手に彼らを使って転職活動を進めていきましょう。

②各国の転職エージェントはその国のプロフェッショナルであって他国についての知識はあまりない

僕はアジア各国で多くの海外就職をされた方とお話をする機会を得てきましたが、時々どうしてこの人はこの国にいるのか?と思ってしまうことがありました。お話を聞いてみると、どうしてもこの国でなければいけない理由もないですし、むしろこの方の経歴と今後の将来のビジョンを考えると別の国で活躍された方が良いのでは?と思ってしまうのです。例えば、ベトナムで出会った方の場合ですと、当初シンガポールでの就職を希望したものの、最初にお願いした転職エージェントでうまく行かずにベトナムでの就職を勧められ他の事です。それでベトナムのエージェントに連絡を取ったところ今の会社に入社することになりました。彼はアメリカの大学院でマーケティング学位を取得していますし、将来はデザイン関係で起業したいとのことでした。ベトナムの転職エージェントに相談した場合、当然ながらほぼ100%の確率でベトナムの企業を紹介されます。たとえ、彼の将来のビジョンと適合していなかったとしても。「①転職エージェントのクライアントは求人募集をしている企業であり、あなたではない」でも述べました通り、転職エージェントにとっての収入は企業からの紹介手数料になります。そのため、企業のニーズを優先させて、たとえベトナムでの就職が転職希望者に合っていなくてもベトナムの会社を紹介するケースが多いでしょう。またそもそもベトナムの転職エージェントはベトナム転職のプロであって、他国については知らないか、知っていたとしても詳しくはありません。紹介出来るような求人案件を持ち合わせていないでしょう。もし、あなたがまだどこの国や地域で就職するのか決まっていないのであるならば、各国のエージェントに相談するのは時期尚早であると言えるでしょう。各国の転職エージェントはその国のプロフェッショナルであって他国についての知識はあまりないことをよく認識しておいて下さい。

③あなたに合わないエージェントや悪質なエージェントも存在する

僕はこれまでアジア各国の30社以上の転職エージェントを回りお話を伺ってきましたが、お話を伺った方の中にも色々な方がいらっしゃいました。もちろん多くのエージェントさんは真面目に誇りを持って仕事をされていましたが、中にはちょっとどうなのかな、、と思ってしまう方もいらっしゃいました。基本的なビジネスマナーができていなかったり、横柄な態度を取られる方もいました。また、就職希望者の方に対して高圧的で見下すような態度を取る方もいらっしゃるようです。また、企業側ばかりを見て、就職希望者を商品のように言う方も散見されました。そのため、もしあなたが実際に海外で就職活動をする場合は、必ず複数のエージェントに登録して話しをする事をオススメします。お互い人間ですので相性の問題もありますし、そもそも悪質なエージェントもあるようです。転職エージェント選びはあなたの職業人生を左右しかねないほどの影響があります。自分に合った人を慎重に選びたいものですね。

転職エージェントを選ぶ際の留意点

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エージェントを選ぶ際の留意点をまとめてみました。これまで述べてきたことと重複しますが、転職エージェント選びはあなたのキャリア人生そのものに影響を与えるくらい重要です。少なくとも下記についてはよく考えて転職エージェント選びをして下さい。

①あなたの側に立ち、アジア全域の就職事情を熟知したアドバイザーと連絡を取る
②複数のエージェントに登録して多くの案件と相性が合ったエージェントで転職活動を進める
③求人情報だけではなく、現地の生活などの相談にも乗ってくれるエージェントを探す

①あなたの側に立ち、アジア全域の就職事情を熟知したアドバイザーと連絡を取る

あなたが特定の国(例えばベトナム)の就職を決意している場合、ベトナムの転職エージェントに直接連絡を取るのが良いでしょう。しかし、海外で働く事のみを決めており、どの国が今の自分と将来の自分にとってベストであるかをまだ思い悩んでいるとしたら、アジア全域の就職状況を熟知したアドバイザーに連絡を取る事をオススメします。もしくは各国に支社を展開する大手のエージェントのジャパニーズデスク等も良いかもしれません。各国の転職エージェントに連絡を取った場合、その国での就職を促される事になるでしょう。

②複数のエージェントに登録して多くの案件と相性が合ったエージェントで転職活動を進める

どの国で自分が働くかを決めた場合、現地の転職エージェントに連絡を取る事になります。その場合は必ず複数のエージェントに登録をするようにして下さい。エージェントごとに強い業界があったり、手持ちの求人情報が異なります。またあなたを担当するエージェントさんとの相性もとても大事です。失礼な人や高圧的な態度を取るエージェントと付き合う必要はありません。それはあなたを大切に扱ってくれていないことの証拠です。あなたのことを考えて厳しい事を言ってくれる人もいますが、そうであるかどうかはご自身で判断する事はできるでしょう。

③求人情報だけではなく、現地の生活などの相談にも乗ってくれるエージェントを探す

海外で働くには就職先を決めるだけではなく、最低限その後は住む場所も確保して生活をスタートさせなければなりません。そのためアフターフォローとして生活の状況についても相談に乗ってくれるエージェントであると安心です。これについては予め相談に乗ってほしい旨を伝えておいたり、雑談の中で現地の情報をそれとなく聞いて、担当者が詳しい情報を持っているか、親切に対応してくれるかを確認しておいた方がよいでしょう。

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About Author

岡本 琢磨(Takuma Okamoto)

Beyond the Border(ビヨンドザボーダー株式会社)代表取締役 / 海外転職カウンセラー・コーチ / フィリピン・セブ英語留学クロスロード代表・公認会計士 / 1979年5月8日生まれ / 慶応義塾大学経済学部卒

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