転職エージェント訪問記:【インドネシア・ジャカルタ】PASONA HR INDONESIA(パソナ インドネシア)
目次
PASONA HR INDONESIA(パソナ インドネシア)とは?
世界15地域、59拠点を構えるパソナグループのインドネシア拠点。
インドネシア拠点は2012年に設立され、現在は日本人スタッフ2名・インドネシア人スタッフ14名で主にインドネシアの日系企業を中心に採用支援を行っています。
オフィスは日本人も多く居住するKota Kasablankaモールに近いPakuwon Towerの11階に位置しています。
*当日伺ったお話を基に執筆。
ご担当の宇野様にお話を伺ってきました!
今回お話を伺ったのはご担当の宇野様。
大学卒業後の2013年にパソナグループに入社し、官公庁事業部で中高年の再就職支援プロジェクトや生活困窮者等の就労支援事業等に携わった後にグローバル事業部へ異動。
「海外で働く」という長年の夢を叶え、2019年9月からインドネシア・ジャカルタ拠点へ赴任。
どんな質問にも大変丁寧にご回答頂き、何事にも真摯に向き合う真面目なお人柄が感じられました。
そんな宇野さんに「インドネシアで働くとは?」をたっぷりと伺ってきました!
インドネシアの現状について
── 最近のインドネシアの経済状況や景気について教えて頂けますか?
毎年5%程度の安定した経済成長が続いており、最低賃金も毎年上がっています。
インドネシアは人口2億6,000万人で世界4位の人口を誇っていますが、今後も人口が増えていくとされており、大量消費国としても益々成長が期待できる国であると感じています。
また、インドネシアは親日国としても有名で、日本の質の高い製品やサービスは大変人気があります。
中間層の所得が増えているなか、これを商機と捉えている日系企業は多いと思います。
── 日系企業の進出状況についてはいかがでしょうか?
日系企業の進出についてはピークが2013年〜2014年と言われており、進出自体は落ち着いてきているというのが正直なところです。
日系企業は現在約1,900社ほどあり、各社日本人の現地採用ニーズは高いと感じています。
日系企業の進出はピークを過ぎていますが、採用活動は各社積極的に行っている印象です。
インドネシアにおける日本人の求人状況
── なるほど。日本人の求人状況につき業種・職種別に教えて頂けますか?
業種・職種別の求人状況については下記の通りです。
業種について
製造業、中でも大手メーカーやそれに付随する関連部品メーカーでの求人が中心です。
その他、商社・販社や物流・サービス、建設・建築などに集約されるという印象です。
ファイナンス系についても求人を頂戴することもありますね。
こちらに関しては専門知識や金融系企業での実務経験が求められることから、自然と候補者は少なくなります。
つまり、ご経験のある方にとってはチャンスの多い業界であると言えますね。
職種について
マーケティング職を含む営業系の求人が半分以上を占めています。
会計・財務・税務といった専門職の求人も需要はあり、求人を頂くケースがあります。
事務職については、営業アシスタント、秘書、貿易事務などが中心となっています。
── 勤務地についてはいかがでしょうか?
求人の6割がジャカルタ市内、残りの4割が郊外の工業団地となっております。
その他の都市の求人については、上記と比較すると極めて少ないのが現状です。
── 求められる語学力やスキルについて教えて頂けますか?
インドネシア語を社内公用語としている会社もありますが、英語力はある程度必要だと思います。
また、インドネシア語ができないのであれば、最低でも日常会話レベルの英語力は必要です(目安:TOEIC600点以上)。
それに加えて、インドネシア語をこれから習得したいという意欲は必要ですね。
ビジネススキルについては、特に若い方であればスキルよりも意欲が重視される傾向があります。
また、長くインドネシアで勤務するという気持ちを持っていることも非常に重要ですね。
営業職についてはインドネシア人スタッフの方々が日本のようなFace to Faceの営業を苦手とする傾向があることから、お客様先に赴き、営業活動ができる方は重宝されると思います。
インドネシアでの生活・待遇について
── 現地採用の場合の給与水準について教えて頂けますか?
現地採用の場合の給与水準(手取り額)は以下の通りです。
- 未経験者の方:2,000万IDR(約16万円)〜
- マネージャークラスの方:3,000万IDR(約24万円)〜
*レートについては、1IDR=0.008円で計算。
上記給与水準の相場については事前にご理解を頂ければと思います。
スキルや語学力は採用基準を満たしているものの、ご希望の給与額と合わないが故に、求人をご紹介できないというケースはよくあります。
── 保険やその他待遇についてはいかがでしょうか?
インドネシアの社会保険制度(BPJS)は外国人も対象となるので、そちらは全員加入となります。
また、それに加えて、日本人については海外旅行傷害保険に企業側が負担して加入するのが一般的です。
その他の待遇につきましては、役職や会社による部分もあります。
一般社員の方であれば、住宅手当は上記の給与に含まれるケースがほとんどです。
マネージャークラスになると、住宅手当に加えドライバー付きの車が用意されるといった企業様もあります。
インドネシア赴任時に発生する渡航費についても負担の有無は企業様によりますね。
── 現地採用の場合の家賃や住居について教えて頂けますか?
現地採用の場合、約3~5万円程度でコス(KOST)に住まわれるケースが多いです。
一部アパートメントに住まわれる方もいらっしゃいますが、その場合は少なくとも8万円ほどは見ておいた方がいいと思います。
また、アパートメントについては家賃を年払いすることになりますので、一度に費用を工面することを考えてもコス(KOST)を選ばれる方が多いですね。
── 自宅から職場までの通勤手段や通勤費についてはいかがでしょうか?
通勤時の渋滞がかなり深刻なので、渋滞を避けたい方は徒歩圏内に住んでおられます。
一方で、コス(KOST)だと場所が限られるということもあり、徒歩圏内に住めない場合はタクシーやバイク等で通勤される方もいらっしゃいますね。
なお、通勤手当については支給されないケースがほとんどです。
企業様は通勤手当等の手当を基本給に含めた形で支給することが多いので。
インドネシアで働くとは
── 宇野さんご自身が異国の地であるインドネシアでお仕事をする中で苦労していることはありますか?
日本で日本人に対して日本語で仕事をする場合であれば、意思疎通がさほど問題になることはありませんが、お互いが第二言語を用いて意思疎通をする難しさは常にあります。
僕自身まだまだ英語は堪能ではないので、ミスコミュニケーションのないように念入りに確認するなど、日本で仕事をしていた頃よりも気を配る部分は増えたと感じます。
ただ、有難いことに、そんな僕をインドネシア人スタッフは本当に温かく迎え入れてくれています。
彼らと信頼構築をしながらより良い仕事ができるよう、早くインドネシアの文化に馴染もうとは思っています。
例えば、インドネシア語で歌を歌えるようにしたり、日常で使える簡単な表現をインドネシア語で言えるように頑張っています。
たとえ少しでも、インドネシア語でコミュニケーションができると、すごく喜んでもらえるので(笑)。
どこにいてもやはり「人」対「人」なので、良好な人間関係を築き上げられるよう意識する必要はありますよね。
── なるほど。積極的にインドネシアの土地に馴染もうとする姿勢がとても素敵ですね! 最後にこれからインドネシア就職をされる方へ何かメッセージをお願いします!
長くインドネシアに根ざしてお仕事がしたいという意欲のある方、インドネシアに進出している日系企業の力になることでインドネシア全体を盛り上げていこうという気概のある方に是非挑戦して欲しいと思っています。
インドネシアはこれからどんどん成長が期待できる国です。
仕事を通してその成長を肌で感じながら、貢献していくという熱い気持ちを持って、インドネシアに来て頂きたいですね。
インドネシアは人口の約9割がイスラム教徒と言われていて、1日に5回お祈りがあるなど、日本ではなかったことがインドネシアの日常になっています。
また、考え方の違いなどもあり、一緒に働くことやマネジメントをする際に難しさを感じることもあると思います。
ただ、親日国である上、インドネシアの方々は優しくフレンドリーな方が多く、日本人を温かく迎え入れてくれると僕自身感じています。
ムスリム以外の方々もいらっしゃいますし、多様性の中で働きながら自分の可能性を広げていきたいという方は活躍できると思いますし、是非一緒にインドネシアを盛り上げていけたらと思っています。
まとめ
多様性もあり、今後まだまだ成長する可能性のある環境でお仕事をしながら得られるものは多いように感じました。
宇野様のお話から温和なインドネシアの方々の国民性も伝わり、マネジメント等で大変なことはありながらも、温かさや楽しさを感じながら日々を過ごせそうだとも思いました。
宇野様はどんな質問にも大変丁寧にご回答頂き、穏やかで相談しやすい雰囲気をお持ちの方でした。
最後のメッセージからも宇野様の熱くて真摯な思いが伝わりますよね!
インドネシア就職をご検討されている方は是非一度パソナ インドネシアへお問い合わせをしてみてはいかがでしょうか?