シンガポール概要
1.シンガポールの概要
シンガポールは東南アジアのマレーシアに隣接するシンガポール島に位置するシンガポール市を中心とした共和国製の都市国家であり、イギリス連邦加盟国でもあります。
イギリスによる植民地支配、第二次世界大戦時の日本の支配後、マレーシア連邦として独立を果たしましたがその後、現在のシンガポールに住む中華系の住民とマレー人との関係が悪化し、1965年8月9日にマレーシア連邦から追放される形で都市国家として分離独立しました。現在は、アジアの金融センターとして大いに発展しており、税制優遇措置も功を奏し、グローバル企業のヘッドオフィス(本社)も数多く存在するように経済的に繁栄を遂げています。現在は一人当たりGDPでは日本を超えており、アジアトップの座にいます。
2.シンガポールの地理及び気候
シンガポールはマレー半島の最南端、赤道直下に位置します。国土面積は東京23区とほぼ同じ広さで世界第175位の国土面積を持ち、人口密度はモナコ公国に続いて世界第2位です。
シンガポールは赤道直下ということもあり、熱帯モンスーン気候に属し、年中高温多湿の気候です。気候は雨季と乾季に分かれており、10月から3月の雨季は雨が多く、気温もある程度下がります。一方、4月から9月の乾季は雨が少なく、空気も乾燥しています。特に6月から8月にかけては日差しが強いです。しかし、乾季であっても1~2時間で雨がカラッとあがるスコールは頻繁に降ります。
3.様々な国籍・民族・宗教が入り交じる他民族国家
上記のグラフを見ると、国民・外国人・永住者、中華系・マレー系・インド系、仏教・キリスト教・イスラム教等、様々な国籍、民族、宗教が入り時混じった多民族国家としてのシンガポールの素顔が見て取れると思います。憲法上マレー語が国語とされていますが、国民の多くが英語を話すことが出来、中華系も多いことから中国語を話せる国民も多数います。
4.明るい北朝鮮
シンガポールは建国以来一貫して人民行動党が議会の多数を占める事実上の一党独裁国家であり、言論についても厳しく統制されています。各国のメディアに与えられる報道の自由度を表す2014年度の報道の自由度ランキングでは180カ国中「150位」と不名誉なランキングに名を連ねています。一方で経済的には成功しているため「明るい北朝鮮」と言われています。ちなみに本家の北朝鮮は「179位」となっています(最下位はエリトリア)。
5.日本との比較
日本を「100」とした場合の各種データの比較は上記の表の通りです。まずはシンガポールの国土面積については東京23区程度の広さしかありません。人口は541万人を要しており、日本の4%程度を占めています。一方GDPについては6%もあり、一人当たりGDPについては142%と日本を超えています。これは単純に一人一人の国民目線で見るとシンガポール人は日本人よりお金持ちであると言えます。実際シンガポールの街中を歩いていると東京の大手町や銀座、汐留を歩いているような錯覚に陥ります。治安も日本以上に安定しており、非常に住み易い環境です。