【失敗談】海外で働く前に読んどけ!海外就職5つの失敗例とその対処法
こんにちは!海外キャリアコンサルタントの岡本(@tokamoto1979)です。
僕は海外キャリアコンサルタントしてこれまで多くの海外就職に失敗して日本に帰国する人たちを見てきました。また、自分自身、フィリピンのセブに7年ほど在住して仕事をしてきました。これまでの記事では海外就職のメリットや可能性について述べてきましたが、もちろん良い面ばかりではありませんしリスクもあります。
アジアで海外就職をする場合、多くの人は「現地日本法人」の「現地採用」というポジションで仕事をすることになります。また慣れない環境は想像以上にストレスを感じたりします。今回の記事では、海外就職に際して良く聞く失敗例(デメリット)とその対処法についてまとめました。
- 海外で働いてみたいが絶対に失敗したくない人
- 海外で働くことに興味を持っているが、ちょっと怖いなぁと思っている人
- 海外で仕事をする上でどんな課題と対策があるか予め知っておきたい人
海外就職5つの失敗例
失敗例① ここは日本か??海外で働き始めたのに、日本と同じ環境で仕事をすることに
「俺もこれから海外で働くんだ!これからは刺激的な毎日が待っている!」
意気込んで海外に来てみたものの、会社での業務は意外と日本にいるときとあまり変わらないでがっかりするケースがあります。
現地の人とのコミュニケーションや語学の習得、グローバルな仕事をイメージしてきた場合、「ここは日本か??」と勘違いしてしまう環境に失望することもしばしばです。
【具体例】コールセンターで海外就職をしたが同僚は日本人のみ
マレーシアのコールセンターで業務や現地の日系企業向けの営業の仕事などをしているAさんがこのケースに当てはまります。
広いフロアに日本人スタッフが集められ、日本からかかってくる電話での対応を日本語でするだけ、、という業務にがっかりしてしまいました。
【デメリット】将来のキャリアに役に立つ英語力やスキルが身につかない
海外就職をして海外で働く理由の一つに将来役に立つ英語力やスキルを身に付けたいというものがありますが、具体例のようなコールセンターに就職をしてしまった場合は、英語力どころか業務スキルも身に付けることができない場合もあります。
失敗例② ムカつく!日本から派遣されてきた駐在員とそりが合わない
海外就職をする際の多くの場合は、「現地日本法人」の「現地採用」というポジションで仕事をスタートする場合がほとんどです。
そして多くの場合、日本から来た「駐在員」の管理下に入って業務を行うことになります。彼ら「駐在員」は、日本本社から直接送り込まれた言わば「エリートさん」。
給料は「現地採用スタッフ」の数倍で高級コンドミニアムに会社のお金で住み、運転手付きの車を支給されているケースもあります。
おまけに偉そうに指示ばかりをしていて、それでいて現地のことをよくわかっていない「駐在員さん」もいらっしゃるとのこと。
こんな「駐在員」に嫉妬ややるせなさを感じることもあるそうです。
【具体例】支店長として駐在できた上司が使えない
数年ほど旅行会社のバンコクの現地採用として働いているBさんの悩みのタネは2年ごとに日本から派遣される駐在の日本上司が使えないこと。
彼らはタイ語も英語も話せないくせに現地採用スタッフやタイ人スタッフのことをバカにしているのが態度からわかってしまいます。
駐在の日本人は現地のことをまるで理解していないし、日本本社のばかりを見て仕事をしているのも腹が立ちます。
【デメリット】駐在員と同じ職場で仕事をするだけでストレスが溜まる
これは現地法人の社歴の古い大手企業でよく起こるケースです。
基本的に現地採用が駐在員をポジションや待遇で追い越すことはないのでストレスを溜めて仕事をすることになってしまうことも。
こういう社内の雰囲気は実際就職してみないとわからないケースが多いので事前にこのリスクを知るのは難しいかもしれません。
失敗例③ 現地スタッフと仕事をするのが辛い
「駐在員」よりは恵まれた待遇は期待出来ないとしても、「現地採用」で「日本人」として働くあなたは「現地スタッフ」から見ると恵まれたものに映ります。
給料は彼らの数倍ということも珍しくありませんし、他の当然目立ちますし注目もされます。ここで発生するのが「現地スタッフ」からのやっかみや嫉妬。
ただでさえ英語や現地語によるコミュニケーションに難を感じる中で、必要な情報を教えてもらえなかったり、いじめにあったりすることもあるようです。
【具体例】インドネシア人スタッフとのコミュニケーションがうまくいかない
インドネシアの中堅製造商社に就職したCさんですが、インドネシアのスタッフとオのコミュニケーションがうまくいっていないようです。
以前、遅刻をしてきたインドネシア人スタッフを皆の前で叱責したことが尾を引いているようです。
ただでさえお互い得意としない英語によるコミュニケーションに不便を感じているにも関わらず、ローカルスタッフ同士はインドネシア語で会話をするので余計にお互いの距離を感じてしまう今日この頃です。
【デメリット】ミス・コニュニケーションによって仕事にも支障をきたすことも
このような状況だと、どうしてもお互い話をするのが億劫になってきて必要最小限の会話しかしないようになります。また仕事の指示や確認も最小限になり、業務上の誤解やミスが発生するようになります。こんなことが続くと精神的に辛くなってしまい、志半ばで日本に帰ることになってしまうケースもあるようです。
失敗例④ どうする!?俺の将来。突然職場が閉鎖になった
活躍することを夢見てやってきた海外。でも現地の部署が丸ごとなくなってしまったり、リストラされてしまうこともあるかもしれません。
特に新興国は政情不安や経済のアップダウンが激しかったりして、日本企業の中には現地法人そのものを廃止するケースもあります。
そんな時、別の就職先をすぐに見つけることが出来れば良いのですが、ビザの取得の問題や現地の政治、経済状況によってはそれも難しいこともあります。
【具体例】海外就職をして4ヶ月で突然職場が閉鎖に
ベトナムのホーチミンのシステム開発会社に就職をしたDさん。しかし、就職して4ヶ月後に突然会社は閉鎖されることになりました。
この会社は日本に本社があり、日本本社で得た仕事を人件費の安いベトナムで行なっていました。
しかし、日本本社での仕事の受注が思ったよりもうまくいかなかったことと、ベトナムでの開発のクオリティがイマイチでコストも思ったより削減できなかったことが原因のようです。
【デメリット】収入が途絶え、最悪日本に帰国するになることも
海外で突然仕事を失うことは、突然異国の地で収入を失うので非常に辛いところです。
また、今後のキャリアの方向性を考え直さなくてはならないのもキツイですね。
早く次の仕事を見つけないと帰国せざるを得なくなってしまいます。
失敗例⑤ こんなものは食べられません!この国(海外)で生活をするのがツライ
日本は世界で一番住み易い国の一つです。間違いありません。
海外就職をしたということはこの快適な日本の生活環境から出て、その国の生活環境に適応するしかないのですが、これは人によってはとても難しい。
特に大切なのは食事面と清潔さや快適な住環境面です。
日本人が海外就職するような都市には日本食が多くあったりするのですが、毎食日本食レストランで外食するのも難しいでしょう。
渋滞が激しかったり交通の便が悪い都市もあるので注意が必要です。
【具体例】ベトナムの食事は美味しいものの買い物や交通面で難を感じることも
ベトナムのハノイに就職をしたEさん。
優しい味のベトナム料理は大好きなので生活は大丈夫!と思っていましたが、思わぬところに落とし穴が。
Dさんが住む地域には大きなショッピングモールがなく日々の買い物は近くの商店が買い物をするのですが、驚いたことに値札がついた店は多くありません。
何を買うのも交渉が必要です。また道中バイクだらけで歩くには神経を使います。こんな環境に嫌気がさして日本への帰国まで考えています。
【デメリット】生活面の不満が大きいと海外就職そのものの失敗につながることも
食事面や生活面の不満は体の健康や心の健康に直結するため非常に大きな問題です。
たとえ仕事面で満足していたとしても生活が安定していないと長期的には仕事に支障をきたしてしまうことになるでしょう。
そのため、海外就職先を決める前に一度は就職する国に来て、食事や生活環境をチェックした方が良いでしょう。
海外就職を失敗しないための対処法とは?
これまで海外就職の失敗例を見てきましたが、今から記載することをきちんと守ってもらえれば80%の失敗は防ぐことができるでしょう。
対処法① 自分に合った国・都市を選択する
上記の不満を解決する上で一番良い方法は、自分に合った国や都市を選択することです。
当然ですが、国や都市によって人々の気質や気候、食事や住環境、職場環境は異なります。
転職エージェントの言われるがまま何となく国や都市を選択してしまい十分にその国や都市についての情報収集ができなかったという場合、後からこんなはずではなかったということがあります。
対応策としては、下記をきちんと対応することで対処することができます。
- (タイ、シンガポールといった)国ごとの転職エージェントに相談するのではなく、幅広く国や都市に詳しい複数の転職エージェントに相談し、国や都市の選択を慎重に行うこと
- 転職する前に1週間ほどその国や都市に住んで、住環境やそこに住む人々の気質を確認すること
対処法② 選択肢をたくさん持つ
ベトナムの職場や住環境に合わなかった人がタイの会社に転職してフィットするということはよくあります。またタイが合わず、マレーシアで就職して満足されている方にも合ったこともあります。
もちろん、その国の中で違う会社に入社してうまくいくケースもあります。就職できる会社、国、都市は一つではありません。
一つの場所に固執せずに複数の選択肢が自分にあることを念頭において置くことは、精神的に余裕を持つ意味でも大切です。
いつでも信頼出来る転職アドバイザーがいると良いでしょう。
対処法③ 将来の見込みを持つ
海外で就職した後の次のステップや最終的なゴールをイメージしておくことはとても重要です。
例えば、最初はタイの日本企業の飲食店に就職し3年でタイ語と食文化・現地のビジネスを学び、その後自分のレストランを開業する。
フィリピンのコールセンターで働きつつも英語力を伸ばし、3年後にはシンガポールで働く。このようにざっくりで構わないので自分の将来の展望を持つことは大切です。
今の現地での頑張りが将来の夢につながっていると考えれば、仕事や勉強に張り合いができますし、少しくらいの苦労も頑張ることができます。
何よりそっちの方が楽しいですよね。逆に何もそのような夢や目的がなければ、現状に不満ばかりもってしまい、毎日の生活を楽しみことができないケースもあります。
対処法④ 語学力を含めコミュニケーション能力を高める
日本で生活をしていて一番のストレスに感じることは、職場やプライベートの人間関係がうまくいかない時ではないでしょうか?これは海外でも当てはまります。
むしろ、付き合う人が限られる点で日本よりもその傾向が強いと言えます。
海外で働き始めたものの、この人間関係のこじれで会社や国や都市を変える選択をする方も多いです。
このような問題の一番の対応策は現地の言葉や文化、人々の気質を理解し学び続け、コミュニケーション能力を高めることです。
郷に入れば郷に従えです。あなたから積極的に現地にとけ込む努力をしていきましょう。
対処法⑤ そういうものだと割り切る
最終的にはこれに尽きます。
就職する国は世界で最も礼儀正しく優しい人が住み、安全で清潔で住み易い国、日本ではありません。
特に途上国に来たからにはそもそも日本と同じ環境を期待する方が間違っています。
海外で仕事をしながら生活をしていると理不尽と感じることや納得がいかないことも出てきます。
しかし、それはその国が劣っているわけでも、日本や日本人に合わせるべきものでもありません。
違いがあるということを知りつつも相手のやり方や意見を尊重することはとても大切だと思います。
割り切りましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
海外で働くことはメリット大きい一方で、海外特有のリスクや気をつける点があります。
でも、どのようなリスクがあり、どうすれば対応できるかを知っているだけでかなりの問題は防ぐことができます。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。