タイの就職・転職で求められる職種・求人状況

1.タイの就職・転職状況概要

タイの2005年から2012年の7年間のGDPはおおよそ2倍になっています。これら他のASEAN諸国から見ると控え目な数字ですが、日本の1.3倍と比べると経済は大きく飛躍していると言えます。

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しかし、直近で見ると2012年のバンコクの洪水、2014年の大規模でも、2015年の軍事クーデターの影響も受け、タイの経済は停滞していると言えます。
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このような停滞はタイの中心的な産業である製造業の不信によるところが大きいです。その中でも自動車産業の割合は最も大きくなっています。

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タイの輸出品目を見ると、自動車及びコンピュータ関連の製品・部品が全体の18%程度を占めます。これらの販売は他国の需要に大きく左右されます。GDPに占める輸出に占める割合が比較的大きいタイ経済の不安定要因はここにも存在すると言えます。

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また、輸出先の第一位は中国になっており、この傾向はますます加速することが考えられます。中国経済の減退もささやかれる中、今後のタイ経済の動向は注視する必要があります。

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日本との輸出入の関係で見ると、特に日本からの輸入においては機械類が全体の60割程度を占めます(一般機械、電気機器、輸送用機器の合計)。日本から部品や工作機械を輸入し、製造加工して国内及び中国をはじめとした周辺諸国に販売している状況が見て取れます。

2.タイで求められる業種及び職種

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タイで求められる業種別求人を見てみると、やはり製造業関係が多数を占めます。グラフ中の商社も多くは製造業の販売子会社や部品を扱う専門商社であるため、大きく括ると製造業に含めることができます。両者を足すと全体の70%を占め、タイの日本人需要が製造業に偏っていることが伺えます。製造業の中身を見ると自動車関連が多く、次にコンピューター関連が多いようです。その他の業種でいうと倉庫や配送を担う物流が続きます。さらに近年ではアプリやシステム開発やEコマースを含むIT関連の求人も増えてきています。一方、その他のサービス業(ホテル、飲食、不動産)も増えているとのことですが、これらの業種は転職エージェントを通さず、企業独自で人材を調達する傾向にあるため、転職エージェントから教えていただいたグラフ上では大きく出ていません。実際の割合はさらに大きいと考えられます。

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また、職別の求人を見ると営業が全体の60%を占めます。これは製造関係の現地日本法人への営業が大きな部分を占めます。そのため、商談を行う際には英語やタイ語を用いず、日本語で行うケースが多いようです。しかし、社内の公用語は英語であるため、社内調整や納期の確認などは、現地のスタッフと英語で行うことになります。次に多いのは製造・ITエンジニアになります。これらの職種はスキルがあれば語学力はさしては問われることがないケースも多いです。さらに最近ではトップマネジメント層の求人も一定数増えており、ハイクラス人材も求められるようになってきています。

また、登録する転職エージェントにもよりますが、勤務地別求人数の割合はバンコク市内70%、工業団地等の郊外は30%程度となっています。

3.タイ就職で求められる語学力・コミュニケーション能力

スクリーンショット 2015-07-29 9.35.17(トゥクトゥク、現在は主に観光用に残るのみになってきました。)

タイ就職で必要な語学力ですが、多くの職場の場合、TOEIC600点前後の英語力があればチャレンジできます。しかし、試験の点数ではなく、実際の現場での英語の運用能力が問われます。英語力は履歴書でTOEICの点数を記入したり、面接の現場で確認されることになります。また、タイ語については出来れば評価はされますが、さほど求められることはないようです。オフィスで働くタイ人はネイティブレベルではないにせよ、英語でのコミュニケーションを取ることが出来る人がほとんどですので、英語が出来れば社内コミュニケーションは十分です。しかし、長期でタイに滞在し、現地の人たちに溶け込んで生活していこうと思ったら、タイ語を勉強してある程度話せるようになると良いでしょう。

語学以外のコミュニケーション能力についても非常に求められます。いくら語学が出来ても伝えようとする情熱や想いがなければ円滑なコミュニケーションは出来ません。やはり相手のことに関心を持って少々のことに動じずに堂々とコミュニケーションを取れる力は必要となってきます。

一概には言えない面もありますが、タイ人は家族やプライベートを大切にする人が多く、定時で帰ることがほとんどのようです。また、仕事へのコミットメントも日本でのレベルを期待出来ない部分もあるようです。そのため、細かいことに気にしすぎるような人よりもオープンマインドで何でも受け入れられる人の方が、タイで仕事をするには向いているとのことでした。とは言っても相手先との約束や納期を守ることはクライアントから求められるので、そういったタイ人の気質に合わせることにストレスを感じる人もいます。

4.タイの就職・転職・求人についてリサーチした所感

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(近代的なスワンナプーム国際空港)

現在の2015年7月現在のタイ経済は若干停滞気味とのことですが、日本人の求人状況は比較的堅調のようです。ただ、回りの日本語を話すことが出来るタイ人のレベルも上がってきており、日本人であっても語学面、スキル面、人格面、コミュニケーション面で求められるレベルは上がってきています。日本での経験を問われることもあるようですが、業界や業種が求人と異なっても、きちんとしたキャリアがある方であれば、問題なく就職はできるようです。逆にこれまで、定職につかずにある程度年齢がいってしまった人は少し苦労するかもしれません。

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