プロが教える!海外就職で求められる資格・スキルトップ5

こんにちは!海外キャリアコンサルタントの岡本(@tokamoto1979)です。

最近、海外就職のキャリア相談をしていて、「私は未経験で特別なスキルや資格を持っていないし、英語力も微妙なのですが、こんな私でも海外で仕事をすることは可能でしょうか?」というご質問をいただきました。

実はアジアで就職先を見つけ、仕事をすること自体は難しくありません。今回はこの質問を取り上げつつ、海外就職、特にアジア就職の難易度やハードルについて考えていきましょう。

1.実は海外就職のハードルは高くない

「海外就職って、英語がペラペラのエリートが選ぶことができるキャリアでしょ!」

そんなイメージを抱いている方も多いと思います。しかし、結論から言うと答えは「No!」です。海外就職、特にアジアでの就職に限って言うと、そのハードルは決して高くはありません。

27歳女性の海外就職成功事例

僕の著書である「キャリア・シフト〜人生戦略としてのアジア就職〜(経済界)」で登場するマニラに就職した植木亜由香さん(仮名)は27歳で前職は地方都市で事務職の仕事をしていました。英語力についても微妙で、日本を出る際には英語力はほぼゼロ(というか、大学入試以来勉強をしていない。)。

(書籍では若干脚色していますがご本人のインタビュー記事はこちら

海外就職前に2ヶ月間、こちらも僕が運営しているフィリピン・セブの英会話スクールCROSS×ROADで缶詰で英語力を伸ばしたものの、マニラ就職時のTOEICスコアは500点前後の実力だったと思います(模試しか受けていないので正確な数値は不明。)。

そんな彼女でも、現在は大都会のマニラのマカティで英語を使いながらフィリピン人をマネジメントしながらバリバリ働いています。

そんなマニラで働く彼女の言葉を僕の著書である「キャリア・シフト〜人生戦略としてのアジア就職〜(経済界)」からご紹介します。

「私、特別なスキルもないし、2ヶ月間セブに留学したのですが、英語苦手なんですよね(笑)。まだまだ勉強中ですが、(仕事は)何とかなってはいます。営業先は日系企業がほとんどで先方の担当は日本人の場合が多いですし、フィリピン人スタッフを同行させているので、特に問題は感じないです。一方、社内の公用語は完全に英語で、フィリピン人スタッフとのコミュニケーションでは英語を使っています。タダで英会話スクールに通っている感じで少しお得感があります(笑)。最近は終業後、英会話のレッスンも受けていますし、タガログ語(フィリピンの公用語)も勉強を始めました。個人的に仲の良いフィリピン人の友人も出来てきて、最近は一緒に食事に行ったり、バトミントンをやったりしています。」

このように、海外就職時には特別なスキルも英語力もなかった彼女ですが、現在はお仕事もプライベートも充実しています。また、海外就職をした彼女は今後のキャリアにとても自信を持っているようです。

「私、ここ(マニラ)に来るまでは、今まで自分が育った地元の会社でずっと仕事を続けていくのかなぁ、、と漠然と考えていたんです。でもそうやって考えると、とても憂鬱な気分になってしまって。私の人生それで良いのかなぁ?私だけのオリジナルな人生を歩んでいくことってできないかなぁ?と考えていました。今、海外で働くということを選択して本当に良かったと思います。もちろん、大変なこともあるし、不安に感じることもあります。でも、昔と比べて今はずっと選ぶことができる選択肢は広がったし、自分の可能性を信じることができます。今の私は将来のことを考えると、とってもワクワクするんです。」

彼女が日本にいる時は地方都市で生活する普通のOLでした。そしてそんな自分を受けいれつつも、少し寂しい感じがしていたようです。しかし、今はオリジナルな人生を歩んでいる実感もあるし、将来にの自分にワクワクしているとのこと。もしみなさんが将来のキャリアについて悩んでいるとしたら、海外就職をその選択肢の一つに入れてみても良いかもしれません。

2.海外就職に伴う4つのハードル

アジア就職と聞くと、皆さん、とてもハードルが高いものに感じるのではないでしょうか?実際一昔前はアジア就職と言えば、欧米への就職ばかりをイメージしていたということもあり、かなりハードルが高かったかもしれません。しかし、日系企業がアジアにシフトをしている現在、海外就職と言えばアジア圏内が中心となっています。ここでは、あなたがアジア就職を目指すとした場合に超えていくべき4つのハードルについて見てみましょう。

アジア・海外就職をする上での4つのハードル

アジア就職をする上でのハードルは以下の4つに分類できます。

<①能力的ハードル>

 …語学力(英語力)はどれくらい必要か?
…就職する際に求められるスキル、職務経験、年齢条件は? など

<②精神的ハードル>

…自分は海外という環境でやっていけるか不安。
…海外で仕事をする際の心構えは? など

<③経済的ハードル>

…アジア就職をするための初期費用はどれくらい必要か?
…アジア就職をしてもらえる給料で生活していけるか? など

<④ビザ取得上のハードル>

…就職を希望する国でビザを取得出来るか? など

今回のテーマは、語学力やスキル、資格についてですので、<①能力的ハードル>について考えていきましょう。他のハードルについては、別の記事でご紹介しますね。

海外就職をするのに語学力(英語力)はどれくらい必要か?

まず、アジア就職の選択肢に上がってくるASEAN諸国においては、国によって様々な言語が使われているものの、仕事に限って言えば「英語」をある程度話すことが出来れば足りるケースがほとんどになります。もちろん「ベトナム」であれば「ベトナム語」というように現地の言語を話すことができると、就職する際にも現地で仕事をする際にも非常に有利になるものの、少なくとも就職する際には、そこまでの語学力は求められることは少ないです。

また、英語力についても、国や業界や業種によるところはありますが、そこまで高い水準を求められないケースが多いです。英語力は集中的かつ効率的に学習すれば比較的短期間で伸ばすことは可能です。そのため、現時点で英語が苦手だからといって、アジア就職を諦める必要は全くありません。

 下記の表は、アジア就職の選択肢に上がってくるASEAN諸国の「公用語」と「求められる英語力(TOEIC)の点数」及び「英語の通用度」を表しています(一概にはTOEICの点数によって英語力を計れるわけではありませんが目安として掲載しています。)。

上記の表を見ていただくと、英語が公用語の国はシンガポールとフィリピンの2カ国になります。また、就職の際に求められる英語力は、インドネシア、タイ、フィリピン、ベトナムで低く(就職先によってはTOEIC500点程度でもあります。)、マレーシア、シンガポールで高い傾向があります。

もちろん、仕事内容によって求められる語学力は異なり、この点数に満たない場合も就職することができる場合もあります。上述のマニラで就職した植木亜由香さんもその例です。また、フィリピンやマレーシアなどのコールセンターでは、日本語のオペレーターを募集をしています。そのような職種では英語力ゼロでも就職が可能です。ただ、せっかくの海外就職なので、英語力を伸ばしながら仕事ができる環境を選ぶことをオススメします。

また、アジア就職をして業務に英語を使用している間に英語力を向上させることもできます。会社によっては英語のレッスンを無償で提供している会社などもあります。もしあなたが英語力にまだ自信がなくて、今後伸ばしていきたいのであれば、英語が共通語で綺麗な英語を話すフィリピンに就職をして、英語力を伸ばしつつ実務経験を積み、マレーシアやシンガポールなどの国に挑戦するなどのキャリアパスも考えられます。

就職する際に求められるスキル、職務経験、年齢条件は?

就職する際に求められる実務経験・職務経験は、各国によって異なります。各国ごとに多い業種・職種については、各国によって異なるので、「アジア各国就職情報」をご覧ください。ここでは一般的なアジア就職をする際の一般的な傾向について見ていきましょう。

まず、アジアでの就職を想定した場合、求められるスキルや実務経験はそれほど高いレベルではありません。ただ、アジア就職をする際には即戦力を求められることになりますので、あなたが20歳代後半以上の年齢であるならば、それ相応の職務経験やスキルはあった方がよいでしょう。また、日本人が現地採用をする上での業種では製造業の割合が高く、職種で言うと営業及び技術系(製造、IT関連)の仕事が多くなっています。

ただ、近年のASEAN諸国の経済発展は凄まじいものがあり、以前は安価な人件費を使った製造業及びその周辺の業種(日系の販売商社)などが多数を占めていましたが、現在は製造業以外のサービス業などの現地市場をターゲットにした業種も増えてきています。 各国の大まかな傾向は下記になります。

2017年現在、現地日本人の人材市場は明らかに求職者優位な状況が続いています。そのため、日本でその分野の職歴やスキルがあると評価されることになりますが、就職したい求職者に比べて求人数が多いので、未経験の業界や職種であっても、年齢やこれまでの職歴次第では就職できるケースはあります。むしろ、日本人としての礼儀や常識、ビジネスマナーなどが重視されることが多いようです。

ただ、シンガポールなどはビザの要件上、企業が支払う給料の最低額が高いということもあり、ある程度の職歴やスキルがないと厳しい国もあります。 また、アジア就職をする際の年齢ですが、最も需要があるのは20歳代から30歳代になります。40歳以上でももちろん就職先はありますが、これまでの実績やスキル、マネジメント経験が求められます。こちらも国や業界、職種によってことなりますので、「アジア各国就職情報」を参考にしていただければと思います。

3.海外就職に有利な資格・スキルトップ5

これまで無資格、未経験、微妙な英語力でもアジア就職は可能であると述べてきましたが、それでもやはりあった方が評価されるスキルはあります。僕はこれまで30社以上のアジア各国の人材紹介会社を廻りインタビューを重ねてきましたし、述べ200名を超える現地で働く方々と話をしてきました。そこで、今回は彼らと話をする中で海外で仕事をしていくのに有利だなぁと考えるスキル・資格トップ5を発表したいと思います。僕の独断と偏見が入っていると思いますが、参考になると思います。

第1位 英語力

やはり、何と言ってもアジア就職で最も重要視されるのは英語力です。こちらの能力は転職活動をする際に必ず確認されます。TOEICのスコアよりも、実際に会話において英語を話す能力が重要視されます。特にASEAN諸国での転職を考えた場合、職場の共通言語は英語になるケースがほとんどです。仮に日本人や日本法人への営業職で就職した場合にも、同僚の現地人との会話は英語で行う必要がありますので英語力はあるに越したことはないでしょう。

第2位 異文化コミュニケーション能力・適応能力

こちらは転職活動に必要というよりも、転職後、仕事を続くけていく上で必要な能力と言えると思います。海外で仕事をすることになると、当然ながら日本とは異なる言語、宗教、文化、考え方を持つ人々と仕事をすることになります。その際、日本の常識が通じないケースは多々あります。例えば、納期・時間を守るという意識が日本では当たり前の常識が、海外だと当たり前ではないということに気付かされるでしょう。そんな時に彼らとの違いを認めながらも、仕事を進めていけるだけのコミュニケーション能力や適応力が求められます。

第3位 日本のビジネスマナー・商慣習の理解

意外かもしれませんが、アジアで働く際であっても、日本のビジネスマナー・商慣習の理解はとても求められます。アジアで仕事をする際に一番多い職種は日本法人への営業職になります。その際に、基本的な日本のビジネスマナーや商慣習を理解していない場合、お仕事を進めていくことは難しい事は理解していただけると思います。会社にもよりますが、面接の際は英語面接よりも日本語面接の方に重点が置かれるケースが多いです。面接の際には言葉遣いやビズネスマナーも見られるている事を意識しておいてください。

第4位 営業力

上述した通り、アジアで仕事をする際に一番求められる職種は営業職になります。なぜなら、アジア各国には多くの日系企業が進出しており、その日系企業同士の取引も活発なのですが、その取引を行う上で日本人の営業職が不可欠であるためです。そのため、日本で営業職を経験してる人はとても良いアピール材料になります。その際、単に業務を行っていただけではなく、実績などを数字で説得力を持って説明することができれば、採用の確率もぐっと上がることでしょう。

第5位 ITのスキルや知識

アジア全域に言える事ですが、最近、IT企業や会社のIT部門からの求人案件はますます増えつつあります。その中には、海外の優秀で安い労働力を用いて、現地でソフトウェア開発を行ったり、サーバーの保守メインテナンスを行う業務も増えてきています。このような職種ではブリッジSE(日本側と現地のIT技術者を結ぶ役割)が求められるケースも多いです。特にフィリピンやベトナムにはこのような職種が多く求められています。ただ、IT企業やIT部門に限らず、仕事をする上ではある程度のIT技術や知識は必須ですので、これらのスキルは日頃から磨いておいた方が良いでしょう。

もちろん、国や職種によっては上記以外のスキルや資格があった方が有利な場合もあります。例えば、タイ、ベトナム、インドネシア就職で言うと工業団地内の勤務の仕事の割合が一定数あるため、工場での勤務経験やスキルが重視されるケースもあります。また、シンガポールなどのアジア全体を統括する部署や金融機関、会計事務所、コンサルティング会社の就職先が多い国などでは、会計や金融の知識があった方が就職活動を有利に進めることができます。もし、本格的に海外就職活動を進めて行きたくなった場合は、専門家にアドバイスを求めるのが良いでしょう。

4.海外就職はスペシャルな人がするのではなく、スペシャルになるためにする!

ここまで、「海外就職のハードルは特に高くないということ」、「海外就職で評価されるスキル」について見てきました。皆さんの中で、海外就職のハードルは上がったでしょうか?それとも下がったでしょうか?

これまで数多くのキャリアの相談に乗ってきた中で、「この世界で何者かになりたい!スペシャルな人になりたい!」という思いを持つ人が多いように感じます。そしてその裏側には、「何者でもない自分が、海外で働くことにチャレンジしても良いのだろうか?」という自信のなさという感情が潜んでいるようにも感じます。

その気持ちは僕もとてもよくわかります。僕も海外で勝負をする前には少なからず、そのような思いを感じていました。ただ、海外就職はスペシャルな人でなければできないキャリア選択ではありません。むしろ、スペシャルな人になりたい人にこそ、最適なキャリアであると思います。

想像してみてください。数年後、経済が伸び行くアジアで英語を使いながらグローバルに仕事をしている自分の姿を。今の自分から想像して、数年後のそのあなたの姿はきっとスペシャルな人に見えるのではないでしょうか?

海外就職の最大のメリットは、それぞれの英語力やスキル、資格、年齢によって自由に国や都市、企業を選ぶことができるという点です。また、あなたの英語力やスキルを向上させることによって、その後のキャリアアップの選択肢や可能性はどんどん広がっていきます。もし、あなたがスペシャルな人になりたいと思うのであれば、海外で仕事をするというキャリアプランもあなたの選択肢に加えてみてはいかがでしょうか?

5.全13回無料動画講座のご案内

ここまで読んでいただいて、もしあなたが、アジアを中心とした海外就職に興味を持たれたのであるならば、ぜひ、下記の全13回無料動画講座をご覧になっていただければと思います。この動画をご覧になっていただければ、海外キャリアコンサルタントの岡本がアジア各国30社以上に人材紹介会社を廻り、のべ200人以上のアジアで働く日本人にインタビューをして知ることができた失敗せずにアジアで働くための秘密を無料でお伝えします。この動画をご覧になることで、海外就職のメリットだけではなく、具体的なステップや失敗しない海外就職の方法についてよく理解することができるでしょう。

岡本 琢磨(Takuma Okamoto)
岡本 琢磨(Takuma Okamoto)

Beyond the Border(ビヨンドザボーダー株式会社)代表取締役 / 海外転職カウンセラー・コーチ / フィリピン・セブ英語留学クロスロード代表・公認会計士 / 1979年5月8日生まれ / 慶応義塾大学経済学部卒