キャリアビジョンと社会的使命について

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「私はなんのために生きているのか?」
「私はなんのために働いているのか?」

この問いを抱いた事がない人はいないでしょう。

今回はかなり重い内容ですが、あなたのキャリアや生き方そのものを変えてしまう可能性もあるので読んでいただけますと幸いです。

1.社会的使命(ミッション)を抱いて生きるとは

「一人ひとりが世界を舞台にやりたいことを見つけ、自分らしく自由に自信を持って生きていける社会づくり」の一翼を担う。そしてそのために「これから冒険の旅(世界一周、就職、転職、起業など)に出る人たちに対して、彼らの世界を押し広げる「コンテンツ」及び行動を促す「場」を作り出す事で、より充実した人生を歩むお手伝いをする」。

これが僕の社会的使命(ミッション)です。めちゃ恥ずかしいけど掲載しました(笑)。

これはキャリアドクターの野津卓也先生と一緒に作ったものです。野津先生とは3ヶ月に渡り900分(=90分×10回)もの長い時間をかけてマンツーマンのカウンセリングをしていただきました。今回はなぜ「社会的使命(ミッション)」や「ビジョン」を抱いてキャリアを形成した方が良いのかを考えてみます。野津先生の書籍やコンサルの内容を基に書いていますが、自分の経験やフィルターを通した文章であるため、先生の考え方と違う部分もあるかと思いますがご了承下さい。

野津先生のHP及び書籍のリンクも掲載しておきますので興味がある方はご参照下さい。
・野津先生のHP
・キャリアノートで会社を辞めても一生困らない人になる
・20代からはじめるキャリア3.0――誰でもできる生涯現役の働き方

人は社会の役に立つために生まれてきた。

言い換えると「社会的使命を成し遂げるため(それに向って歩み続けるため)に生まれてきた。」これが野津先生の考え方の根幹にあります。実は僕はこの点については頭では理解はしていますが肚落ちまではできていません。世の中には役割を果たせなくてもそれが出来ない人もいるだろうし、一人ひっそりと生きていく生き方についても否定はできないからです。ただ、この世の中において「社会のために役に立つために生まれてきた(=社会的使命を抱いて生きる)」という前提を置いた方が、一般的により良く生きていける事は間違いないと思います。

2.社会的使命(ミッション)を抱いて生きるメリット

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社会的使命(ミッション)を抱いて生きる事のメリットは下記が考えられます。奇麗ごとなしの実際的な理由になります。

①人は自分のためではなく、他の何かのために生きた方が頑張る事ができる。
②他の人からの賛同を得る事が出来て成功する可能性が高まる。
③社会的使命を帯びて生きた方が長期的に良いキャリアを形成することができる。

ただ、上記の3つはあくまでミッションに沿って生きる事によって「結果的」に得られる効果であり、打算的に自分のミッションを策定しても意味はないと思います。今回のテーマは主に「③社会的使命を帯びて生きた方が長期的に良いキャリアを形成することができる」という点になります。①②についてはさらっと説明します。

①人は自分のためではなく、他の何かのために生きた方が頑張る事ができる

人は自分のためだけに頑張る事って難しいしシンドイと思います。世の中には「宗教のために」「国のために」「家族のために」命を捨てる人もいます。また「理想」や「使命」のために人生の時間を使う事もとても価値があることだと思います。大きく見れば、宗教であろうが、国であろうが、家族であろうが、理想であろうが、それを守る事に価値を置いている「自分のため」に生きるわけなので純粋に「他の何かのため」というわけではないかもしれません。でも第一義的には「他の何かのため」に生きた方がより頑張れるのが人間なのだと思います。

②他の人からの賛同を得る事が出来て成功する可能性が高まる

嫌らしい話かもしれませんが、これは事実だと思います。やはり人の共感を得られるミッションやビジョンを掲げている人の下に人は集まります。マーティングやセルフブランディングに長けていて、これを上手に使って商売をしている人も多いので、胡散臭いイメージを(僕としては)感じてしまうのは悲しい事ですが。ただ、明確なミッションがビジョンがあり、揺るぎない思想を持っている人こそ「ブランド人」と言えるのでしょう。

③社会的使命を帯びて生きた方が長期的に良いキャリアを形成することができる

今回のメインテーマになります。短期的に見れば、お金や地位のために動いた方が成功しているように見えるかもしれません。特に若い人が就職する際には会社の「ネームバリュー」「給料」「待遇」「人気」といったものに左右されて就職先を選ぶケース(就社)も多いと思います。しかし、社会の変化が激しい今日、社会的な役割を果たす事が出来ない企業は業績が悪化して倒産したり、リストラをすることが一般的になってきました。会社であっても社会的使命を果たせないと存続はできません。もしそうだとするならば、会社のものではなく、自分の社会的使命を見つけてそれに向けて生きた方が良いと思いませんか?そうすれば、仮に会社が無くなったとしても、自分のミッションやビジョンを実現するために生きていけば良いわけです。逆に「就職」ではなくて「就社」で会社を選び、その会社で自分のビジョンを達成するためのスキルや知識・知恵といったものを得る事をおざなりにしてきた人は、会社が倒産したり、リストラされた場合に困る事になります。「自分はどこに向って生きていけば良いのか?」「自分は何を頼りに生きていけば良いのか?」と思い悩み、キャリアの迷子になってしまう人も大勢いますよね。自分が目指すものがわかっていなければ、そりゃあ、会社が無くなれば困ると思います。

今回は「どうやったら、ミッションやビジョンを作る事が出来るのか?」という事にはあまり踏み込みません。これを書き出すと文章が膨大になってしまいますし、過去の記事にある程度の事を書いていますのでもし興味を持たれた方はそちらを参照して下さい(→「やりたいことを見つけて自分らしいオリジナルなキャリアを歩み続けるためには」)。今の僕にはこうして決めていくのが良いかな?という方法がいくつかありますが、それについては自分と回りの人に試してみて効果があれば紹介したいと思います。

3.社会的使命(ミッション)とビジョンの違い

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まずミッションとビジョンの違いを明確にしておきます。

社会的使命(ミッション)=人生を使って成し遂げようと心に抱く願いや想い
ビジョン=将来の理想像や未来の光景、社会的使命(ミッション)を達成したときの感情やシーン

要はミッションを抱いてビジョンの達成のために生きていくわけです。

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既に最初に書いた僕の社会的使命(ミッション)と3年後(2017年3月末時点)のビジョンを記載しておきますね。ビジョンについては①人生像②キャリア像③余暇・プライベート像④理想とする家族像という項目で作成しています。

◯社会的使命(ミッション)

「一人ひとりが世界を舞台にやりたいことを見つけ、自分らしく自由に自信を持って生きていける社会づくり」の一翼を担う。そしてそのために「これから冒険の旅(世界一周、就職、転職、起業など)に出る人たちに対して、彼らの世界を押し広げる「コンテンツ」及び行動を促す「場」を作り出す事で、より充実した人生を歩むお手伝いをする」。

◯ビジョン(2017年12月末時点)

①人生像
・場所的、時間的、経済的に自立している。
・国内・海外の事情にも明るく、これまでにサポートした 多くの人とビジョンを共有し、「コミュニティ」を形成することでより大きな社会貢献を行える力を備えている

②キャリア像
・日本と海外の数カ所に拠点を築き、海外で働きたい日本人の相談に乗ったり、コーチング、セミナー、海外起業準備をサポートする「コンテンツ」を提供すると共に彼らの行動を促進する「コミュニティ(場)」を ビジョンを共有する仲間とともに運営している。

③余暇・プライベート像
・充実した余暇・プライベートを送ることで心身ともに健康であり、海外・国内に尊敬し信頼できる友人を持ち、 見識も広がっている。彼らとの強固なネットワークを築くことで、それがビジネスにも良い影響を与えている。

④理想とする家族像
・家族のミッションステートメントを作り、家族及び各々のミッションを支援し合う家庭を築いている。
・毎年 3 回程度は家族で2週間程世界各地を巡り、互いの絆と知見を深める旅をする

4.長期的な視野に立った時に社会的使命(ミッション)がないと彷徨ってしまう理由

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人は誰しも「社会」の役に立つ事で対価を得ることで生きていく事ができます。人によっては「労働の対価(=給料)は会社からいただいている」と仰る方もいるかもしれませんが、会社は社会にサービスを提供して、社会からもらった対価を構成員に分配しているだけです。要は給料は会社が「社会から得た対価の一部」であるということです。そのため、人は誰でも「社会」の役に立つ事で対価を得て生きていることに納得していただけると思います。

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ここで大切なのは「会社はあくまで社会と人を結ぶ一つの機能やツールである」と理解する事です。これを理解せずに「自分は「会社」に貢献して「会社」から給料をいただいている」と考えてしまうと会社の奴隷になってしまいます。会社から給料をもらえなくなってしまうと生きてはいけないと考えてしまうからです。

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私たちは社会と会社との関係を理解して、「(会社ではなく)社会にどのような価値を提供していきたいのか?」を常に意識し「会社が提供している価値は自分が社会に提供したい価値と整合性があるか」をチェックしていく必要があります。また、会社に勤める事で、「自分が目指す社会的使命やビジョンの実現に有用なスキルを身につける事ができるか」も大切な観点です。特に就職や転職をする際にはこれをきちんと調べてみる事をお勧めします。

5.組織に所属する意味と社会的使命(ミッション)

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ここで再度、会社や組織に属する意味を考えてみましょう。人によっては会社は生きがいであり、給料をもらえるからといって必要以上に大きな存在であると考えてしまうかもしれません。しかし、「4.長期的な視野に立った時に社会的使命(ミッション)がないと彷徨ってしまう理由」で述べた通り、会社は社会にサービスを提供して、社会からもらった対価を構成員に分配しているだけです。人は誰でも「社会」の役に立つ事で対価を得て生きていることを忘れないで下さい。

僕にとっての会社・組織に属する意味は下記になります。

会社・組織に属する意味
…組織・企業のリソースを活用することで、一人の力で成し遂げられるよりも大きな社会貢献を果たし、ライフキャリアを成長させていくための手段。 キャリアビジョン実現に向けて、ポータブルスキルを構築するための手段

社会的使命(ミッション)を見据えていれば会社が倒産してもリストラされても進んでいける。

仮に会社等の組織に属する意味を上記のように「①大きな社会貢献をするための手段」「②スキルを構築するための手段」と捉えた場合、たとえ会社が倒産したり、リストラされたとしても一つの手段を失っただけで自分の社会的使命やビジョンを失うわけではありません。あくまで組織に勤めることは自分のビジョンやミッションを実現するための手段やステップに過ぎないからです。逆に常にそう考えて、日頃からの業務を遂行したり、自分のスキルを磨く事を考えるべきでしょう。

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また、仮に組織のビジョンと自分のビジョンがずれてしまったり、その組織で自分のビジョンを実現するためのスキルや経験、人脈を得る事が出来なくなってしまった場合、転職をすることも一つの選択肢にあがるのだと思います。要は組織で働く事を目的とするのではなく、さらにその先に自分の目的たるビジョンないし社会的使命(ミッション)を置きましょう、そうすることで社会的使命に裏付けられた一貫したキャリアを形成したり、スキルを身につける事ができますよ、ということです。そのように意識する事で目の前の仕事の意味付けは大きく変わっていく事になります。僕の回りにも独立する事を最初から目標に仕事をしていた人がいますが、その人にとっては仕事は面倒くさくやっかいなものではなく、自分を成長させてくれる機会やチャンスだと捉えて前向きに考えていたと思います。僕自身も前職では仕事をやらされている感はまったくありませんでしたが、いつも文句を言う人に限って最後まで組織にしがみついていました。社会的使命やビジョンと言うと話しが少し大げさになってしまいますが、目の前の給料をもらうためや目先の仕事をするためだけではなく、その先を見据える事が出来るともっと楽しくやりがいを持って仕事に取り組み事ができると思います。

6.社会的使命(ミッション)は進んでいく中で徐々に熟成されていくもの

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「一度自分の社会的使命(ミッション)を作ってしまった後で変更される事はあるのか?」という質問を受けた事があります。僕の答えは余裕で「YES!」です。僕自身、社会的使命(ミッション)は進んでいく中で徐々に熟成されていくものだと思っていますし、作成して数ヶ月の間に少しずつマイナーチェンジを繰り返しながら変更しています。前に進んでは見直し、見直しては前に進むの繰り返しです。むしろ、自分の成長に従い、変わっていく事が自然であると思います。人によっては「自分の社会的使命(ミッション)がわからないので前に進めない。」と言われますが、そもそも進まなくてはそれが本当に自分にふさわしいかなどわかりません。特に社会人経験が少ない人は、仮でも良いので作ってみて、まずは前に進んでみる事をオススメします。

ここまで社会的使命(ミッション)やビジョンなどについて考えてみましたが、僕は必ずしも全員がこういったものをすぐに持たなくてはならないとは思いません。でも自分以外の何かのために動いている人ってとても魅力的でカッコいいですし、その方が頑張れるのだと思います。人間って自分のためだけに頑張れるほど強くないですから。青臭い事を書いてきましたが、社会的使命(ミッション)やビジョンを持たなくては、ますます生きづらい世の中になってきています。より良く生きるためにも、皆さんもこれについて一度真剣に考えてみてはいかがでしょうか?

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About Author

岡本 琢磨(Takuma Okamoto)

Beyond the Border(ビヨンドザボーダー株式会社)代表取締役 / 海外転職カウンセラー・コーチ / フィリピン・セブ英語留学クロスロード代表・公認会計士 / 1979年5月8日生まれ / 慶応義塾大学経済学部卒

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